日本共産党 最近おかしくないですか

2中総「五つの転換」をぶち壊す地方の実態


平成26(2014)年11月29日


共産党「2中総」の志位発言を批判(予言)

 私は27日(木)曜日2中総を批判した。その主要ポイントは、情勢分析と選挙戦の政策が「つろく」(京都の方言)していない。安倍政治と全面的に対決すると言いながら、なんら対決できていない。(結局は消費税反対しか言っていない)
 「五つの転換」は確かに「海外で戦争できる国」づくりを批判しているが、これはアリバイ作りであり、地方に入れば消費税反対一本で戦いを行ってしまうだろう。その根拠は2中総で共産党の選挙政策は「五つの転換」だが、必ずしも「五つ」を語らなくても、適当に選んで語っても良いと志位委員長の幹部会報告で主張したからである。
 これを言ってしまえば、地方の幹部は「特定秘密保護法反対」や「集団的自衛権反対」など難しい問題を避け、消費税一本で走る恐れがあると忠告した。

私の予言(忠告)が見事に当たった高槻・島本地区委員会のビラ

 今朝のしんぶん赤旗に共産党の大阪第10区候補者名のビラが入っていた。彼は候補者に決まっていたが、現在まで私の見る限りでは全く国民の前に姿を現さなかった。(準備していたとも思えない)私が出勤するJRの駅では曜日によって各政党が調整して駅頭宣伝を行っている。共産党は火曜日、公明党は水曜日である。
 今週の火曜日(25日)はドシャ降りの雨であった。共産党の候補者がやっと顔を見せるかと楽しみに駅についたが、そこにいたのは維新の松波ケンタ氏であった。また駅のホームに出ると北側の駅前で民主党の辻元清美の演説がホーム内に聞こえてくる。ところが共産党はいない、共産党は雨に負けている。ここに候補者の決意の差が歴然と現れている。辻元清美と松波ケンタとは競り合っている。共産党はどの選挙(市長選挙、市議会選挙)にも担ぎ出される候補であるが戦う前にすでに破れている。
 話を元に戻すが、その共産党の候補者のビラが赤旗に織り込まれていた。(28日)そのビラを見てビックリした。このビラとそっくりのビラを一週間前(?)にすでに受け取っていた。そのときは大阪府会議員「宮原たけしレポート」というビラである。彼は来春の府会議員選挙のためこの間、駅頭に立ちビラを配布している。
 衆議院選挙が行われる事が決まったが、共産党は候補者の説得に手間取り(?)総選挙用のビラも間に合わないので、とりあえず、府会議員が駅頭に立ち、府会議員の「府会レポート」を配布していた。この時も情勢ボケだなと思ってビラを手にしたが、今日のA候補者の大きな名前入のビラを見てビックリした。
 このビラはこの候補者の最初の出馬決意のビラと思われるが、その内容は来春の府会議員選挙用に配布された「宮原レポート」を、A候補者名に変えただけのビラである。

2中総を全く無視した候補者ビラ(市民に対しても失礼なビラ)

 2中総はどこへ行ったのか、2中総で安倍政治と真正面から戦うと言われている。その内容を全く無視して、「消費税10%中止」だけのビラを配布している。

 私は27日にこのことを予想し、先の参議院選挙でも尖閣列島のビラばかりまいていた共産党高槻。島本委員会は、今回は消費税反対のビラばかりまき続けるだろうと予言(忠告)したが見事に当たった。1週間前の府会議員の「宮原レポート」今日(28日)のA候補の出馬表明ビラが瓜二つである。しかもこのビラは赤旗に織り込まれていただけでなく、本日駅頭でA候補者が配っていた。
 私から見れば市民を「舐めているのか!」先週この内容は「府会議員のレポート」であった、今日はA候補者の出馬挨拶のビラである、同じ内容ではないか、もらった者はガッカリするであろう。共産党の「やる気のなさとその節操のなさ」には呆れかえるであろう。

同じビラを、名前を変えて配布した事より、中身が全く無内容であることがさらに問題


 共産党は今回の選挙戦を「五つの転換」と言いながら、実質は「消費税10%反対」を前面に押し出し戦おうとしている。27日の記事にも毎日新聞を引用し、共産党の政策は「消費税10%阻止」と評価されていることを取り上げたが、本日(28日)の毎日新聞でも、やはり共産党は「消費税10%阻止」だと書いている。
 毎日新聞5面に党首に聞くという記事があり、昨日も共産党と生活の党の政策が並んで書かれていたが、今日も両党首の顔写真が並んでいる。共産党の見出しは「安倍政権の暴走止める」「消費増税が争点」と書かれている。それに対して生活の党は「『新55年体制』の打破を」「まず行財政改革」と書かれている。共産党が「消費税10%阻止」を最大の争点にしていると見ている。

 地区の共産党の幹部は赤旗を読まず、これら一般紙の見出しだけを読み、共産党の政策は「消費税10%阻止」だと思い込んでいるのではないか? と疑いたくなる。
 「消費税10%阻止」が争点だというまとめは、共産党の政策を矮小化した総括であり、本来の共産党の政策は、「安倍政権の暴走を止める」に重点があり、「暴走」を代表するのは消費税の10%アップではなく、「集団的自衛権の行使容認」や「特定秘密保護法案の強行」を通じた「海外で戦争できる国」作りを強引に推し進めていることである。(なぜ共産党は、毎日新聞がこのようなまとめ方をするのに異論を挟まないのか不思議である)


「市民の広場」(毎日新聞)の方がよっぽど優れた内容になっている

 同じ日(28日)の毎日新聞に12面「みんなの広場」に「衆議選は安倍政権審判の好機」という「アルバイト73歳」の方の主張が載っているが、この方が志位さんの発言より、よっぽどわかりやすい。少し引用してみたい。
 まず「安倍晋三首相、よくぞ衆議院を解散してくれたと喜んでいる。・・・2年間の安倍政権に対する評価を1票に込めて投票できる絶好のチャンス到来。選挙の争点をアベノミクスと称する経済制作に焦点が当てられるが、2年間の安倍政権下で決定された事項をわすれてはならない。」
 「問題は山積している。特定秘密保護法の制定、国のカタチを大転換する憲法解釈変更による集団的自衛権行使容認の閣議決定や武器輸出三案原則の撤廃、福島第一原発事故の教訓が生かされない原発をベース電源と位置づけたエネルギー政策と原発再稼働、賃金格差を常悪化しかねない労働者派遣法改正案など、このまま日本を安倍政権に委ねていいのか否である。(後略)
 この方の主張の方が「安倍政権の暴走」を的確に把握している。毎日新聞の志位委員長の発言には、この73歳の方が語られた安倍政権の暴走内容の「原発問題」更には「エネルギー政策」がなく、また共産党としては絶対に触れなければならない「労働者派遣法改正」が語られていない。このような弱点から、毎日新聞に「共産党の主張は安倍政権の暴走と戦うと言いながら、結局は、「争点は消費税10%値上げ阻止」に集約されてしまう弱点を有している。(毎日新聞は鋭く見抜いている)

志位氏が主張すべきは、ビラには必ず「五つの転換」を挿入するようにであった!

 私は、「五つの転換」と掲げながら、同時にこのどれを前面に出して戦うかはそれぞれの判断だと主張した2中総に対して、地方では「消費税」だけの議論に陥る危険性がこの2中総にあると予言(忠告)したが、高槻・島本市委員会はまさに私の予言通りの戦いを組織している。これがはたして高槻・島本だけの問題にとどまるのか、このサイトの討論の広場に投稿してくれた元党員B氏も同じ弱点を批判されている。
 本来2中総で語るべきであったのは、どのビラにも最低「五つの転換」を箇条書きにでも書くように指令を出すべきであった。そうでないと高槻・島本委員会のビラのように全く内容のないビラに仕上がってしまう。このビラをもらった市民は、おそらく共産党は「安倍政権の暴走」を歯止めする気はないのだろうと読み取ってしまう。
 

なぜ地方の共産党組織は「消費税10%阻止」で戦おうとするのか?

 それはこの課題が一般受けするからである。同時に共産党員として力量がなくてもこれは主張しやすいからである。さらに高槻・島本市委員会のこの間の選挙を見ていると、毎週火曜日駅頭宣伝で新たなビラを作るお金も力量もなく、地区事務所の残っているビラをまき続けるという活動形態になってしまう。(2013年の9月の街頭宣伝でも5回のビラのうち消費税の同じビラが三回まかれた。)
 しかしこれは言い訳であって、本当の原因は、この政治決戦の意義を把握できず、党中央が言うから無理やり候補者を立て、勝てない選挙を毎回行って、すでにモチベーションが萎えてしまった戦いになっているからである。ここ大阪10区では、辻元清美がおり、「安倍政権の暴走阻止」では一致できる候補者であるのに共闘せず、維新の松波ケンタを当選させてしまったら、何の意味もない選挙になってしまう。そのことが頭のどこかにあり、ここの党員の戦闘性が発揮されないのである。
 それが25日(火曜日)雨の中の朝立ちを回避した行動に現れている。雨の中辻元清美も松波ケンタも必死に頑張っていた。市民はそれを見ている。雨だから今日の朝立ちは辞める、やる気のない者に国民は投票を行わない。結果はすでに見えている。

二枚のビラの瓜二つ性について

 最後の2枚のビラが瓜二つと書いたが違いもある。これを断っておかないと、「ウソ」をついっていると反撃される恐れがあるので、2枚のビラの画像をUPしておく、これが瓜二つか、それぞれの個性が現れたビラかは、判断していただきたい。
 A候補が「宮原レポート」から自分のビラにするため手を入れたのは、ビラの下約半分が「宮原たけしの政務活動費は?」という記事であったので、いくらなんでもこれは使えず、この記事を「政党助成金禁止」の記事に入れ替えた。(この「禁止」という言葉もおかしいが)しかしこれは安倍政権の暴走とはなんら関係ない。2中総の「五つの転換」から記事を起こすべきであった。
 これが完全なパクリ記事であることは、「くらし第一で経済を立て直す4つの緊急提案」で4項目掲げられているが。「3.年金削減中止・・」だけが最後に「。」があるが他にはない。全くのパクリ記事である。

参照:瓜二つのビラ(これで選挙が戦えるのか?)