まちがいだらけの共産党(共産党に花は二度と咲かない)  NO.1

     日本共産党の13の大罪・・・国民から完全に見放される日は近い。



はじめに

 共産党は3.11震災後一部の例外を除き選挙に敗北している。(最近では箕面市議会選挙和泉市議会選挙)この原因を共産党は赤旗の部数の減少と反共攻撃に求めている。しかし、この分析は本当に正しいのか、私はそうでなく、共産党自身が漂流し、間違った政策や戦いを組織していることが原因だと捉えている。

 この様な状況下、橋下・「維新の会」が現れ、その間隙を狙い、共産党支持者の2〜3割位をかっさらっている。(上記選挙結果参照)自民党や民主党と同時に共産党も第三局の出現で、既成政党の液状化現象に巻き込まれている。このままでは多数者革命の展望は永遠の彼方に行ってしまう。そこで以下に共産党は何を間違っているのか「13の大罪」を明らかにしたい。この「13の大罪」の克服こそ緊急に求められる課題である。

 文書が長いので、三回に区分してUPする。以下に目次を記す。

はじめに

1.国民に扉が開かれていない。・・・近代政党の要件を満たしていない。
  1.1第一の大罪:国民大衆の声に耳を傾けない。
            国民と誠実に向き合わない者は、国民から見放される。

   1-2第二の大罪:組織原則【民主集中制】
      民主集中制は、暴力革命の組織原則・・民主主義とは相いれない。
  
  1-3第三の大罪:民主主義が理解できていない。
      民主主義は、それぞれの主張の戦い(言論)の場である。

2.党建設の課題設定の誤り

  2-1第四の大罪:政治家を育てず、新聞拡販員だけ育てている。
      政党の核は職業的政治集団(政治家)である。
  
  2-2第五の大罪:選挙戦の戦いを「非科学」にしてしまった。
      負けた原因を究明しない。・・負けを分析しない者に勝利はない。
   
 2-3第六の大罪:党内議論が全くなく、政治的力量が育たない。
      方針(政策決定)の手法(手順)が不明確。・・・鶴の一声で決まる。

=ここまで第一回UP=・・・10月1日

3. 大衆運動とのかかわりが希薄になった。
 3-1第七の大罪:大衆運動との関係が未だに整理できていない。
      党の決定を大衆団体の決定の上に置く愚かさ。

4.選挙で負け続けている。再生のバネが見つからない。
 4-1第八の大罪:敵と味方の区分が分からなくなった。
      二つの敵から二つの害悪⇒財界が認めてくれた。(オール北海道)

 4-2第九の大罪:政党間の争いを「赤旗拡大」に矮小化してしまった。
      他党派との政治的争点を描けず、赤旗拡大だけが党の成長の証。

 4-3第十の大罪:政党間の争いを「倫理問題」に矮小化してしまった。
      「政治とカネ」を最大の争点で戦う。・・これは倫理の問題。

 4-4第十一の大罪:与党化した共産党に魅力はない!
     政策は完全に与党思考⇒「安全・安心・やさしさの大阪」、「尖閣列島問題.」.など。

=ここまで第2回目UP・・・10月4日予定

5.共産党の最大の武器「反共攻撃だ!」を封印することが必要。
 5-1第十二の大罪:共産党の常套句、「反共攻撃だ!」で、相手を一撃。
      党幹部に都合の良い言葉・・責任が幹部に絶対及ばない。

6.「社会主義」への展望を語らない(語れない)。
 6-1第十三の大罪:中国を社会主義と評価するおろかさ!
    中国は社会主義の顔をした帝国主義

=最終回UP分=・・・10月10日予定


1.国民に扉が開かれていない・・・近代政党の要件を満たしていない

  ここでは、共産党が国民に開かれた政党でないことを、@「国民が党に対して意見を述べた場合」、A「党の組織原則」、B「党と意見を異にした者への党の対応」から説明する。


1-1:第一の大罪:国民大衆の声に耳を傾けない。

      =国民と誠実に向き合わない者は、国民から見放される・・これ歴史の教訓=

 共産党は、「国民からの意見」に対して全く応えず、無視し続けている。共産党が国民政党として存在する以上、国民に応えるのは絶対的義務である。これを拒否するのであれば、政党としては生き残れない。(「アカウンタビリティー」の欠如である。)

もし、政党助成金をもらっていないから応える義務がないと思っているのであれば、とんでもないカン違いである。


 共産党は国民から一番遠い政党になっている。(私は「15通の意見書」を出して初めて気がついた。・・・この克服なしに共産党が日本の政党の中で多数になることはありえない。)

 共産党は、政党間の争いに「政治とカネ」に力をいれ、これでイメージアップを図ろうとしているが成功していない。国民から見れば「政治とカネ」の問題より、「官僚的な政党か国民目線の政党か」の方が「評価点」は、はるかに高い。

 私は、「意見書」に対する共産党の対応(無視)に腹を立て、8月23日に9月末を期限とした「最後通告」(注1)という文書を共産党中央本部・府委委員会等各級機関にメールで送付した。この最後通告書を受け市委員会から2名のものが私の家に訪問してくれた(9月21日)。しかし、具体的回答は何も無く、私の意見書の内容に関して、事実関係を捏造して否定するという対応を行った。(市委員会の対応の問題点参照・・・しかもこの者(A氏)は、衆議院選挙の候補者でもある

 この話し合い中でW氏は「実はこの間の選挙に対する苦情は30数件出ているその中で我々が訪問したのは貴方だけだ(特別扱いしているだから矛を収めてくれ)」、「内部で議論した際、他の者には対応していないのに、貴方にだけ対応するのはおかしいという意見もあったが来た。」と主張した。この発言の中に共産党の実態がうかがわれる。「意見」=「苦情」に共産党は全く対応していないのだ。

  これが共産党の実態である。雪印乳業や船場吉兆以下の対応しかしていないのだ、雪印や吉兆が社会的に抹殺されたように、この様な対応をしている限り、共産党は国民から見放される運命にあるのだ。(共産党は「党史の教訓」という言葉で自らの行為の合理化を図るが、私は、「国民と誠実に向き合わない政党は、国民から見放される。」・・これは「歴史の教訓だ」という言葉を共産党にお返しする。)


 注1:ホームページを立ち上げ、この間の経緯をすべて公表する。共産党と全面対決に入る。という文書を送付
         した。(「意見書」送付後5カ月後の決断だ。)


1-2:第二の大罪:組織原則【民主集中制】

        ★「民主集中制」は、暴力革命の組織原則・・民主主義とは相いれない。

  共産党の組織原則は「民主集中制」という余り聞きなれない組織原則である。民主集中制の基本理念は「上意下達」である。「全ての問題は幹部が決定する」これが実態である。
共産党は民主的に議論され、それが上位機関に集約され、決定されて、実行に移す。基本は民主的議論にあるというが、これは全くのウソである。

  共産党の総選挙での躍進は、夢のまた夢の話であるが、党の組織原則、民主集中制をやめない限り、共産党が日本で天下を取ることはありえない。

 多くの国民はこの間ソ連を始めとする東ヨーロッパの社会主義の崩壊を見てきた。また同じ組織原則で動いている中国や北朝鮮の問題点を嫌というほど知っている。

  民主集中制の組織原則は、自由主義社会の民主主義の原則から見れば、おかしなところがいっぱいある。民主主義社会は、議論を戦わす中で結論を出す。その結論は間違っているかも知れないが、間違っていれば次の機会に克服できる。(コストはかかるが、物事の結論に至った過程が皆に良く分かる利点がある。・・基本的にはボトムアップ的考え方である。)

  これに対して「民主集中制の組織原則」は、「上意下達」が基本的原則である。この組織原則を採用しているのは、マルクス・レーニン主義を党の理論としている政党である。ソ連や東欧の社会主議国が崩壊し、いまこの組織原則を取っているのは北朝鮮・中国などである。(資本主義国の共産党では、日本とポルトガルぐらいである。)これら社会主義国を見ていて感じるのは、国の政策がどのような形で形成されて行くのか、その姿が見えないということである。 

 日本社会において、中国や北朝鮮の政治体制が日本より良いという評価をする者はほぼ皆無だと思われる。日本共産党はこの点について、ソ連や東欧の社会主義は、社会主義でなかった、また北朝鮮の位置づけもアメリカに従い「ならず者国家」と位置づけているから関係ないと主張するが、中国については社会主義国であると認めている。

  尖閣列島問題での中国と日本の対応を見て、多くの日本人は、中国に民主主義が定着していないところにあの暴走があると見ている。さらに日本共産党に、中国や北朝鮮と同じシステムが存在していることを見抜き、共産党を民主主義国家における政党として、問題があると見ている。(日本の政党の中で、公明党とともに国民の忌避意識がきわめて高い。この克服なしに躍進はあり得ない。)

  共産党は、党の組織原則は、憲法に保障されて結社の自由であるから、国民からおかしいと指を指される筋あいの問題でないと主張しているが、最近の民主党や自民党の総裁選びが、マスコミも参加して公開されている。国民はこれを結構興味を持ってみているし、それぞれの立候補者が自分の意見を主張していることに何か安心感を持って見ている。

 共産党の志位委員長がどのような主張を行い、どのような手続きを経て、代表になったのか国民は知らない。この不透明さが共産党に対する拒否反応につながっている。

 そもそも民主集中制は、暴力革命を行う上での必要な組織原則であり、議会を通じて多数者革命を行うのであれば、共産党自身のガラス張り(個々の党幹部の考え方の特徴(違い)を明らかにする)を行わない限り、国民から政党として信頼されない。(トップの「個人」の考え方で、その政党の方針がコロコロ変わる姿を見たとき、国民大衆はその政党に信頼感を寄せられない)


1-3:第三の大罪:民主主義が理解できていない。

    ★民主主義は、それぞれの主張の戦い(言論)の場である。

 「党中央だけが正しく、それに従わない者は敵だ!」という考えを改めない限り、国民から信頼される政党に育た
ない。

 敵を明らかに見間違えている。財界との話し合いには尻尾振って参加し、翌日赤旗一面で評価する。一方では
長年共産党で頑張ってきたが意見を異にした者には悪罵を投げつける。党として過去に誤った対応(裏切り者とレ
ッテル貼り)をした者に誤るべきだ。

民主主義は「意見の多様性」を認める懐の広さがある。これが大切である。

 

 「間違いました。すみません。」この言葉を発することが出来ない者は、一般社会では鼻つまみ者だ。共産党は自らの政策の誤りを絶対に認めない。得意な言葉は「共産党の政策は一貫している。」こんなことを繰り返していれば、誰にも信用されなくなる。

 原発問題を捉まえ、「共産党の政策は一貫していない」という批判を繰り返している私は、共産党から見れば、敵である。(私自身共産党からどのような反撃を食らうかおびえている。しかしもう70歳が近くなり失うものは何も無いからできるのである。)

 共産党がその「おかしさ」を最も見せたのが、原水爆禁止運動で功績のあった哲学者古在由重さんが亡くなられた際、一般紙は大きく報道したが共産党の赤旗は報じなかった。古在さんの主張が現時点でも誤りであったと言えるのか、共産党は明らかにする必要がある。そして、貢献者には名誉回復を行うべきである。(これが出来ない共産党の偏狭さがある。・・・こういうところはカルト集団に似ている)


 共産党は、議会における多数者革命を標榜して、40年以上経つが、ここにいたっても、未だに党内改革の芽が生まれていない。近代政党においては「党内に反対派がいる」ことが健全の証である。反対勢力を抱えているほうが党は活性化するし、誤りの克服も早くなる。(これは会社経営などにおいても同じである。)「異論をはさむ者」は、民主主義が発見した偉大な宝である。

 ここに提起した「十三大罪」を、党内で議論され改善されることを願っている。おそらく、この「十三の大罪」の克服抜きに、共産党が日本の政治の中で大きく躍進する事はないと思っている。

 今後10年間、共産党にこの戦いを挑み続けようと思っている。何か変化が生み出されるか楽しみでもある。しかしもし私の指摘がたとえ当たっていても、共産党がそれを認めることは絶対にない。それが共産党の限界である。(無謬性の克服抜きに共産党の躍進はあり得ない。)

2.党建設の課題設定の誤り

  共産党は党を大きくして国民とのつながりを深め、国会で多数の議席の獲得を目標としている。しかし、多数どころか選挙のたびに後退し、風前の灯になっている。 

 その原因は党建設の課題を見誤っているからである。ここでは、共産党の党建設の誤りを、@「赤旗拡大至上主義」、A「選挙戦の戦い方」B「党内民主主義の欠如」から見ていきたい。

2-1:第四の大罪:政治家を育てず、新聞拡販員だけを育てている。

        ★政党の核は職業的政治集団(政治家)である。

 共産党は党建設の課題を、党員の拡大、赤旗新聞の拡大と数字だけを追い求めている。党は政治結社であり、政治的力量が高まったか、質の面を追及しない限り数だけを追いかける党建設は、砂上の楼閣である。
今日の政治状況の中で、なぜ共産党の支持が減って行くのか、それは個々の政治的課題に対する、党員の政治的対応能力が無いからである。(「安全優先の原子力政策が」その良い事例である。・・これに異論をはさむ者は党内にいなかった。・・・・情けない話だ。)

 共産党は政治結社としての基本的蓄積が無く、既に赤旗株式会社になり下がっている。極端なことを言えば、「新聞拡大しか能力の無い者」の集まりとなっている。(それでも新聞は増えない自己矛盾である。)


 共産党は政治結社である。その目的は、日本の政治を変えることである。そのためには議会で多数を獲得する必要がある。しかし、現在の共産党の政治水準は公明党にも大きく水をあけられ、多くの県会議員や市会議員はその任務付くべき一般的能力を有していないと思われる。国政選挙でも全選挙区立候補の方針で、我が選挙区ではA氏を候補者に決定し、活動を強めているが、失礼ながら、党内ですらこの人が国会議員に向いているとは思っていない。(言葉は悪いですが、そんな玉でない。)


 現在の日本の政治家を見ていたら、松下政経塾の出身者が目立つが、目的を持って育てれば政治家を育てることができることがわかる。

 共産党は選挙で勝ちたいという思いが先行し、選挙で勝つためには赤旗拡大(マニュアル化されている)全ての活動を赤旗拡大に流し込めば、選挙で勝てると思っている。(この辺は選挙を科学とせず、信仰の世界に落としこめている)党員は、政治的議論をする時間もなく、また、本を読む時間も、映画を見たりする時間も保証されておらず、赤旗拡大をいかにしたら行えるか、寝食も削って働いている。しかしこれは政治家として成長して行く保障が無く、消耗品として擦り切れていっているのが現状である。

 遠周りの様に見えても、政治家を育てて行く努力を行わない限り、赤旗の拡大も選挙の勝利も勝ち取れない。職業としての政治家が、宗教家の政治家に実力で負ける、これが異常だというプライドがなぜないのか、私には理解できない。

 公明党は、ここ30年間で、共産党の2倍の政治的力量を持つ政党に成長した。(大阪では)。それは、公明党員は元々賢く、共産党には、アホばかり集まってくるのか、決してそんなことは無く、むしろ原石は共産党の方が良い人材を持っている。しかしその後の育て方の違いが、今日のような惨めな政治的力量の人たちの集まりになってしまったと思われる。(個々の人は良い人であるが)

 党中央は、赤旗の部数でしか、各市町村の力量を把握しておらず、東京に次ぐ第二の都市である大阪で、選挙戦で全く有効な戦いができていないことに気がついていない。(大阪秋の陣参照)

 今人気グループのAKB48は、総選挙を行う。フアンは自分の好きな者を投票して、そのタレントが一流に育つことを願っている。選挙で勝った者は、チームのセンターを任され、そのことでまた成長する。選挙とはこういうことである。投票する者は、その政治家との距離を縮め、育てようとする。このように国民にかわいがられて一人前の政治家になる。

 来るべき総選挙の候補者が、市会議員候補でもあったし、市長候補でもあった人物(しかも落選している。)がこの地域では育てるべき政治家として市民からは認識されていない。そのような者を立て、消化試合をすることは、恥をかくだけである。若者があれだけ燃えるAKB48の総選挙から学ぶべきである。(きっとここにヒントがある。)

2-2:第五の大罪:選挙戦の戦いを「非科学」にしてしまった。

        ★負けた原因を究明しない。・・負けを分析しない者に勝利はない。

 革命政党として共産党にとって一番大切な選挙戦を、共産党は、科学でなくて「非科学」にしてしまった。選挙の必勝のためには赤旗拡大が最大の保証と選挙前はいつも党員を鼓舞・激励している。
 選挙後は、負けた原因は、党中央はそのことを警告したのに、末端の党員が赤旗拡大の重要性を理解せず、拡大が進まなかったために負けた。あるいは「理不尽な反共攻撃があって負けた。」と総括している。

  大阪ダブる選挙では、梅田候補が35万7千票あまりしか取れず、ボロ負けなのに、平松氏の52万2千票をあたかも共産党の獲得した票のように描き出し敗北を隠ぺいしている。個々の選挙から教訓を引き出すことをさぼっているから、その後の選挙も負け続けている。選挙を科学にしない限り、共産党の躍進は期待できない。


 共産党が日本の政治勢力として終焉を迎えつつあるが、その原因を作ったのは、選挙戦の戦い方を間違えたことが最大の原因である。国民大衆から共産党が信頼されるための保証は

  1. 国民とともに戦う。これが最大の保証であるが、共産党は、赤旗拡大が選挙で勝つための最大の保証としてしまった。(国民を選挙の票や赤旗拡大の対象者としてしか見ていない。・・そういう視点は気付かれるものだ)

  2.  戦うに当たっては、敵と味方の区部が重要であるが、共産党はこの概念を曖昧にしてしまった。(「幸せが実感できる都市」など)

  3.  それと選挙は候補者となっている者の政治家の力量・能力が重要である。(「候補者の使いまわし」など市民を馬鹿にした手法をとっている。)

  4.  さらにはその政策が重要である。今回の巷でよく撒かれている尖閣列島問題の共産党の政策は問題が多い。

     a  尖閣列島は保守層が掲げた争点。本当の争点(原発)隠しである。これに食らいつく必要は全くない。  
        (敵の罠にはまっている。)

      b 「領土問題は存在しない」という日本政府の基本的立場を否定した。これは今後大きな議論となるであろ
      うが、この論議は多数を得られない。共産党の立場は苦しくなると思われる。

★参考資料「意見書1」、「意見書2」

            ;共産党は選挙で絶対に勝てないNO.1NO.2

           :箕面市市会議員選挙総括

           :和泉市市会議員選挙総括

2-3:第六の大罪:党内議論が全くなく、政治的力量が育たない。

   ★方針(政策決定)の手法(手順)が不明確。・・・鶴の一声で決まる。

党員はすべて党中央の決定を如何に理解するかが問われている。その際、他党派と論争できる力量を養うのでなく、党中央の言うとおりだと言っておれば、存在出来る。悪く言えば金太郎あめ状態であり、茶坊主の集まりになってしまった。政治家として必要な能力やカリスマ性(魅力)が育たない。


 共産党は各級機関で会議を行っているが、全て党中央の方針をどう理解するのかの会議であり、「その件について私はこう思う。ゆえに中央の意見に反対だ」というような会議は一切おこなわれない。党中央の方針が正しいことが前提であり、これを批判する事は許されない。この理解をどう進めるかの会議を行っている。党内の議論は簡単で、私の若いころは、「宮本委員長の言うとおりだ」との発言をした者が必ず会議の主導権を握る。(バカバカしくて会議などやってられない。)

  これを繰り返していると、自分で考える能力を失い、他党派との論戦や大衆の素朴な疑問にも答えられない。(注2)

注2:以下は、私の体験談だが、私は春闘のビラを書き、地区に承認を取りにいった。その際点検してくれた地
    区委員は、「「国民春闘」て、何だ!こんな言葉があるのか」と突っ込んできた。(昭和49年の春闘のスロー
    ガン)
     また解放同盟の批判のビラを書いた際も、承認を取りに行ったが、その指導は、「解放同盟との戦いは、
    肉弾戦である、そのことが判っているのか」と延々と説教された。ビラの内容に応える力がないため、自分の
    威厳を保つためそのような指導を行っている。(このような政治的知識も能力もない者が地区委員としてのさ
    ばっている。)

 政策の変更(原発問題、尖閣列島問題など)に当っても誰も異論を挟まず、党中央のいうとおりを覚えてその話をしているにすぎない。こんなことをしていては個々の議員等のディベート力が全く付かない。それほど無責任な党運営を行っている。党内民主主義の欠如である。

 この文書は非常に長いので、3回に分けてUPします。第1回目の最後に私が最近愛読している帚木蓮生の小説賞の棺の本のカバーに書かれた言葉を引用します。

 「あらゆる権威は相対化され批判されない限り腐敗し始める。腐って消滅するならそれでいいが、腐敗したまま君臨し崇拝され続けるから始末が悪い。(後略)」

 まさに今の共産党に送る言葉です。

以下次号につづく