東京都議会人権侵害やじ 第2弾


平成26(2014)年7月18日


 共産党都議団も幕引きに手を貸している


  7月17日付け赤旗は、東京都議会の「人権侵害やじ」問題を取り上げているが、この記事を見て呆れ返った。共産党は、「人権侵害議員は議員辞職せよ」と迫っていたはずである。今日の
赤旗記事はそれを全く覆すものであり、自民党の都議団幹事長の発言と瓜二つである。 

 記事の内容は以下の通りである。
 共産党都議団は8日から14日にかけて会派所属の議員にアンケート調査を実施、本会議に出席していた16人全員(一人は家族の葬儀で欠席)が回答しました。
調査結果は、▽「自分が生んでから」「先生の努力しだい」「やる気があればできる」というやじを発した議員は共産党都議団には一人もいなかった▽「結婚・・・」という言葉を含むやじ男性議員が発したのは、ほとんどの議員に聞こえていたが、ほとんどは「結婚」の前後の文言を聞き取れなかった。▽その他のやじについては、やじが複数重なったり、笑い声のために何を言ってるのか聞きとれなかったーことがわかったとしています。
 共産党都議団の大山とも子幹事長と清水ひで子政調委員長は同日、吉原修議会運営員会(議運委)委員長に対し、議運委理事会を速やかに開催するよう口頭で申し入れました。
 大山党都議団幹事長は「都議会が自浄能力を発揮して問題を解決するため、各会派の調整結果を持ち寄り、議会としての対応を早急に協議する必要があります」としています。

共産党は「都議会人権侵害発言」で国民の期待を完全に裏切ろうとしている。

 最近、東京都議会の「人権侵害やじ」、兵庫県議会の「政務調査費問題」、神奈川県議会の前議員の「違法ハーブの問題」さらには青森県の平川市の市会議員の大量逮捕等、地方議会の問題点が浮き彫りになってきています。
 その発端となった都議会では、複数の議員が「人権侵害やじ」を行いながら、自民党は一人だけ該当者を引き出し、あとは「良く聞き取れなかった。」あるいはそのとき「議長も注意しなかったし、各会派も問題を指摘しなかった事件であるから、外野が騒ぐのはおかしい」という趣旨の発言をした。(都議会自民党吉原修幹事長)
 これは完全な居直りであり、誰が発言したのかの特定を行い、議員辞職を迫ることが必要であったが、共産党都議団の大山とも子幹事長は、今までからこれよりもっとひどいやじ(放射能を浴びたほうがいい)もあったと自民党の論理を認める発言をおこなった。(これについては第一弾で批判した。6/28)
 今回の共産党都議団の発表(7月17日付け赤旗)は自民党と瓜二つであり、この問題のうやむや決着を図ろうとするものである。
 まず今頃(人権侵害やじは6月18日)自派の会派議員にアンケートをとって「我々の会派には、そのような発言者がいないことが分かった。」と発表したが、元々共産党の議員でこのような発言をする者がいないと我々は最初から信じている。それがアンケートをとって始めてそのことが分かったという体たらくはなにか、自分の党が信じられないような議員団の水準か、自民党は幹事長が全員に聞き取り調査をすぐに行っている(事件後数日で)。さらに問題はこの聞き取り調査で、「ヤジは多く有り、笑い声も混じり、良く聞こえなかった」という結論を出している。これは自民党が素早く出した結論と同じではないか。このやじがどのようなものであったかは、ICレコーダで記録されており、テレビのニュースでいくらでも再生されている。(このやじがあったことは日本国民すべてが知っている)この問題を真剣に取り組めば、特定することは可能である。
 関西のお笑い系ニュース番組「あさパラ」で右翼的な評論家の勝谷 誠彦さんは、「週刊朝日が解明しているから、いずれやじを飛ばしたものは特定される」と言っていたが、特定が可能な証拠が残っているにもかかわらず、都議会議員の耳では聞き取れなかったから(都議会議員全員がバカを装い)、別に問題ではないという方針は、共産党もここまで落ちぶれたかと怒り心頭である。(都議会各派で根回しを行い、みんなで死んだふりを行う方針で談合したと思われる)
 今テレビを見ながら(MBS毎日放送)これを書いているが、ちょうどこの問題が取り上げられ、この問題を「都議会は真剣に正そうという気がないのでは」とアナウンサーが語り、評論家の後藤 謙次さんが「私もそう思います」と答えた。おそらくこれが国民の声だろう。ここで幕引きをはかる共産党は必ず国民に見放されるであろう。