共産党の現状を知るなら、毎日新聞の「風知草」が面白い。



令和3(2021)年12月7日

 このページは投稿欄の「元党員B」さんの投稿に対する「コメント」として書いた者です。多くの方に読んでいただきたいのでこのページに書きました。

 投稿ありがとうございます。あなたの指摘と私の考えていることは一致します。あなたの投稿を受けて、再度私の考えを整理してみました。

 毎日新聞(12月6日付)2面の風知草(特別編集委員)山田孝男は、「共産党 政権参加なら」という記事が載っている。
 「総選挙の野党共闘には自公与党を追い詰める歴史的意義があった。――というのが、日本共産党中央委員会総括(11月27日、28日)の衆院選総括である。」
 「総会の討論で異論は出なかったのか? 志位委員長に尋ねると『ありません』と答えた。」
 「野党共闘が来夏の参院選へ向けて充実し、実を結ぶとすれば、基本政策をめぐる徹底討論を乗り越え、政権党の器量を示す党内民主主義が立ち現れた時だと私は思う。そういう関心から共産党の総括に対する疑問を申し述べたい」
 「総会のうち、冒頭の、野党共闘を評価する志位の幹部会報告(2時間)と、2日目の、これも志位による結語(30分)の動画をユーユーブで公開している。その間に討論があり、66人が発言したというが、発言の中身が分からない。
 「異論を言うなって言っているのですか?」「志位に愚直に聞いてみたが、『言うな、なんてことはないですヨ』と余裕の笑顔でかわされた。」と書いている。

反対意見が一件も出ないとすれば、共産党の民主主義度は中国や北朝鮮以下である。


 ここで指摘されている党内の意見が一切出ない点に民主主義政党としての資格があるのかが問われている。比例区での獲得票は目標の半分以下で前回を約24万票下回った。事前のマスコミ等の事前調査でも共産党が躍進するように言われていた。しかし共産党は前進しなかった。普通の政党であればなぜ前回選挙より後退したのかは選挙戦総括の核心になるはずである。しかし共産党は、何を言うのか(言い訳)待っていたが途方もない論理持ち出した。それは「"政治対決の弁証法"という角度から総選挙の総括と教訓を明らかにした」これは申し訳ないが「煙に巻く」作戦である。「弁証法」哲学用語を持ち出して、何か分からないけど東大出の偉い人が言っているのだから、前回選挙より約24万秒減らした敗北だという素人考えではダメなのだろう。「弁証法の観点から見れば、我々は自公を追い詰めた、勝利者わ我々だ」という判断が正しいと思わせるレトリックである。

"政治対決の弁証法"の角度からとらえる。三つの視点を欠いている。


 第一は「野党共闘で政権交代を始めよう」と力いっぱい訴えました。私たちの訴えは総選挙の客観的争点となっていきました
 第二は、こうした展開は、支配勢力――自公と補完勢力から見れば。心底恐ろしい展開となりました。支配勢力に攻め置き、追い詰めた選挙となった。
 第三に、危機感にかられた支配勢力――自公と補完勢力は、一部メディア総動員し、必死の野党共闘攻撃、日本共産党攻撃を行いました。

 今回の総選挙で行われた共闘攻撃、共産党攻撃は、歴史上初めて日本共産党も加わる政権がつくられる可能性が生まれるという新たなステージでの攻撃。

 これが「"政治対決の弁証法"の角度からとらえる」の考え方だと思われるが、このような情勢分析は全く独りよがりの情勢分析である。しかも、余りにも無理がある。衆議院の議席は465議席あり共産党の議席はその内の10議席でしかない。彼らがそんなに共産党を恐れているだろうか疑問に感じる。
 共産党に対して攻撃的なのは、攻撃したくなるような弱点満載だからである。今回の選挙結果を見ても、負けを認めず、責任者は責任を取らない。これは中国や北朝鮮型政党だといくらでも攻撃できる。また党の選挙戦の総括の場で異論が一つもなかったことの異常性を突っ込まれる。民主主義は反対派を尊重し、そこから学ぶことで発展する。誰も反対のない団体は、何か怪しげな雰囲気でしかない。この改善を怠れば、共産党はじり貧に追い込まれると想像する。


追伸:政治は肌感覚が大事だ、知識で戦うのではない。このまま参議院選挙を戦うのなら個々の党員は大変です。
    「気候危機打開」、「ジェンダー平等」、「"政治対決の弁証法"の角度」これらの説明を行わなければならな
    い。コロナや、消費税、生活破壊あるいは、この間の文書交通費等を争点にする方が戦いやすい。共産党
    は争点を間違っている。老婆心ながら、運動員が本当に「気候危機打開」等説明できる力量がありますか。
    心配になります。