赤旗のスポーツ報道、これって正しいの?

       赤旗新聞を売りたいなら工夫も必要では !


                                                                                  平成25(2013)年1月24日

<李相花さんが世界新・・・・???>

 1月22日赤旗12面【スポーツ】面を見て何か違和感を持った。このページの最大の扱いを受けていたのは、W杯スケートであり、「李相花さんが世界新」(女子500)という記事が大きく載っていた。その隣に(男子500)加藤は2位と一回り小さい字で見出しが書かれていた。またこのページには4枚の写真(李相花さん、雅山―玉鷲戦、平岡卓(スノボー、クルム伊達公子)の写真が載っているが、李相花さんの写真が一番大きかった。また彼女だけは時事通信配信記事であるが談話も載せている。

 私はスポーツに余り詳しく無く、この記録がそれだけ値打がある記事なのか分からないが、一般紙がどのように報道しているか調べてみたくなった。

 同日の毎日新聞は、スポーツ欄は2面とっているが、W杯のスケートの記事の面積は赤旗とほぼ同じくらいであった。しかしその記事は全く違っていた。見出しは「ママの決意空回り」「復帰の岡崎記録伸びず」「巻き返しへ長女と別居決断へ・・・」という記事であった。同じ女子500メートルの記事だが中身は全く違う。いくらスポーツ音痴の私でも岡崎選手は知っている。そして李相花さんについては記録欄に【女子】500b @李相花(韓国36秒80=世界新)と一行書かれているだけである。(毎日新聞)。

 次にスポーツ紙であるが、わざわざスポーツニッポンを購入して、見てみたが、スポーツ紙でありながら、W杯の記事は全くなかった。(むしろ大きな記事は大島渚監督の通夜大阪桜宮の事件を取り上げ、赤旗よりきちっと橋下市長を批判していた。(注1)

  この赤旗の記事をどう評価するかは難しいが、スポーツ報道の在り方として赤旗は、世界新が出た場合、それがどの競技であっても、あるいはその記録を出した人の国籍を問わず、その記事を一番に持ってくるという編集方針を持っているとすれば、それはそれで納得できる面もあるが、その競技に余り関心が無い場合、その世界新の値打が今一つ分からない。それより日本人としては、クルム伊達や岡崎朋美さんが、現役復帰して頑張っている姿を応援したくなる、

<スポーツ報道も国民が何を求めているかが大切>

  話は変わるが、フィギュアスケートで浅田真央とキム・ヨナの一騎打ちがあった際、私が市役所のロビーのテレビでその競技を見ておられる集団の後ろをたまたま通ったが、その際、テレビを見ていたある方がキム・ヨナの方がうまいと話されていた。そしてエレベーターを乗ろうと待っていると、その話を聞いていた人が、「あの人は一体何者や、日本人やのに浅田真央を応援せず、キム・ヨナを応援するとは」と凄い剣幕で話しながら二人の人がエレベータホールへ近づいてきた。この二人の話は差別的な面もあったが、愛国心(自国選手に対するひいき目)というのは強いものがあるなとその時おもった。実は私もキムヨナの方がうまいと思っていた。(ヘタな事は言えないと思った。)  

  この件は私だけの体験でなく、2008/12/18放送のフジテレビの朝の情報番組「とくダネ!」で、15日に放送した特集「浅田真央逆転Vも・・・キム・ヨナ“;実力”に差」の内容に関する“訂正と謝罪”;が行われた。同番組が、優勝した浅田よりもキム・ヨナのほうが実力は上と報道したことで、ネット上では反発や疑問の声が上がり、“訂正と謝罪”;に追い込まれた。

  市役所で見ていた人だけでなく、キム・ヨナを上と見た人も多くいるが、同時にその見方に大きく反発する人々もたくさんいる事を実感した。

 やはり国民は、単なる記録より、自分の応援している選手の話に興味を持っているのではないか。赤旗の記録優先はそれなりの主張だと思うが、一紙で間に合う新聞と必死に売り込んでいるなら、こういう面での工夫も必要で無いか。

注1:やはりスポーツ紙は売れる記事を書いている。(この日は、野球以外では大島渚監督と橋下市長がメインで
     あった。)

       例えば橋下問題は、「生徒の願い一蹴」「橋下市長」「桜宮高校体育科入試中止決定」と大きな見出しを掲
    げ、「在校生が猛反発」「大切な学校を侮辱された」「私たちの先生を奪わないで」と中見出しを掲げ、橋下市
    長のやっていることを「過激「政治ショー」の犠牲また」という主張を載せている。「敵をつくり自身の「変革者」ぶ
    りを際立たせる狙いだったと見られる。」と厳しく批判している。
    スポーツ紙の方が、赤旗よりよっぽどしっかりしている。驚きだ。

 さらに余談であるが、あるテレビ番組で、尾木ママが出て、橋下氏の入試中止決定を絶賛したことも、インターネットでは批判の対象になっている。(私は、尾木ママを共産党系の評論家と断定し、大津・中2自殺事件の際、すでに怪しげな人物と批判している)