赤旗の中国報道は明らかに変化(中国批判を強めている)(第4弾)


平成28(2016)年12月26日

 赤旗は中国が社会主義を目指す国と評価し、中国での貧富の格差や、人権侵害、共産党幹部の汚職や腐敗をできるだけ報道せず、中国が貧富の格差是正に取り組んでいるなど、積極面だけを重視して報道してきました。

 しかし、最近は明らかに中国報道に違いが見られます。私はこれらの変化を今までも取り上げています。 

 1.中国共産党との決別を意識し始めた日本共産党 (第1弾) 平成28(2016)年9月11日
 2.赤旗の中国報道は明らかに変化(第2弾)                平成28(2016)年11月7日


 3.共産党27回大会決議(案)は、中国問題、自衛隊、原発問題に注目点がある(第3弾)                                                                            平成28(2016)年11月23日

中国「麻薬との戦争」支援(「麻薬との戦争」に要する1440万ドル(約17億円)相当の武器と装備、5億ドル(約600億円)の資金融資を申し出た) 

 12月23日付赤旗7面【国際】で「中国『麻薬との戦争』支援」比メディア報道「武器や資金融通で」という記事を【マニラ=松本眞志】という署名記事を比較的大きな記事として載せています。

 赤旗の特派員がマニラにいるのかは不明ですが、署名入りの記事です。同じ記事を一般紙も載せているのか、インターネットで検索しましたが、AFP通信の配信ニュースは見つかりましたが、日本の一般紙はこの記事を重要と見なかったようです。

 赤旗は、「中国の『麻薬との戦争』支援によって捜査過程で問題となっている『超法規的殺人』のエスカレートが懸念されます。と中国批判を強めています。

 赤旗は、いつもの通りですが共産党としての見解は載せず、欧米のこれらに対する評価を紹介し、中国批判を行っています。以下引用します・

 「一方欧米諸国や国連はドゥテルテ氏の過剰な犯罪取り締まりの過程における司法手続きなしの『処刑』に疑念を強めています。」ドゥテルテ氏は6月の大統領正式就任後『麻薬との戦争』を宣言し、これまでに5千人以上が殺害されました。とドゥテルテ批判を行いながら、暗にこれを支援する中国も同罪だ(野蛮な国)だと批判しています。

 「法による支配」は日本や欧米の主張であるが、中国は明らかに「力による支配」を目指している。これに批判を加えたのが赤旗記事である。(注1)

注1:「法による支配」の主張は正義に見えるが、オバマ大統領の人権無視批判
  に対し、ドゥテルテ大統領は、「米国が比国を占領していた時には人権無視
  も甚だしく、虐殺をやってきたではないか」と反論する。
  「法の支配」を説く米国も偉そうにはいえない。過去、国際法を無視した
  虐殺を多大に展開してきた歴史がある。むしろ「力による支配」の方が圧
  倒的に多かった。