共産党は天邪鬼 
   常に世間の常識をはずした選挙戦の争点の設定


                                                                                                                 平成25(2013年)年3月18日

本日(3月18日)赤旗に織り込みのビラが入っていた。その見出しは(表面は)、「日本共産党大演説会」志位委員長 4月19日(金)午後7時から ナンバ府立体育会館という物である。中身は「この夏、参議院選挙」「ゆきづまった政治を大もとから改革する」候補者2名の紹介が載っている。

 裏面は、「賃上げと安定した雇用の拡充で、暮らしと経済を立て直す−」「これが共産党の提案です。」「政府は『3つの決断』を」として、「消費税増税・社会保障削減の中止」、「賃下げ・大リストラやめさせよ」、「くらしをまもるルールを」を三本柱に立てている。(資料1参照)

 しかし、この三本柱に違和感はありませんか?今新聞を見てもテレビでも、最大のニュースはTPP交渉に参加するという安倍首相の決断に賛成・反対が渦巻いている。日本共産党は、このTPPの交渉参加が今後の政治的争点になることに照準を合わせ、オール北海道などの取り組みに力を入れ、保守層を巻き込もうとしていたのではないか。その最も重要な局面で、政府に迫る「3つの決断」の中に「TPPの交渉参加」反対がないのか理解に苦しむ。

 それとは逆に「3つの決断」の第一にまたもや「消費税増税反対(中止)」が現れた。先の衆議院選挙の最大の争点は「原発反対か。原発再稼働か」であった。ここでも共産党は最大の争点を見誤り、消費税を最大の争点にした。しかし選挙戦の総括を行い、参議院選挙戦の方針を出した6中総では、消費税反対は、一切語られなかった。6中総では、「2、参議院選挙にむかう国政の焦点と日本共産党の立場で」一番に掲げたのは「被災地復興を文字通りの最優先課題に」であった。3,11の震災直後に戦われた一斉地方選挙のスローガンがやはりこれであった。この時点では、震災復興を最大の争点にしたのは共産党だけであった。しかし、共産党もこのスローガンを具体的方針かできなかった。その最大の誤りが「安全優先の原子力政策」であった。

 この間戦われた選挙戦(大阪ダブル選挙、一斉地方選挙、衆議院選挙)で最大の争点を常に見誤り一人相撲をしている。共産党はよほど天邪鬼と思われる。