選挙戦の結果報告は公平に報道すべきだ。大本営発表になっている。(大阪民主新報)


 
令和4(2021)年4月22日


 大阪民主新報を読んでいたら、山本一徳氏が善戦という見出しが目に入った。豊中市議補選の結果報告記事である。共産党の候補者が善戦したのかと思いその記事を見てみると、当選者は維新の新人。共産党の山本一徳氏が互角の戦いをしたのかと思って、一覧表を見ると4名の立候補者の内の3位であった。その得票数は11,433票、当選者の維新新人の票数は33,254票であった。
 これを見て善戦と言えるのかと思いながら記事を読むと「日本共産党元職の山本一徳氏(37)は1万1433票(得票率15.75%)を獲得し善戦しましたが、及びませんでした。」と書きその後に「当選は大阪維新の会新人の久場良考氏(40)投票率は22.28%でした。」という記事を書いている。(維新の候補者は得票数が書かれていない)
 これを読んだ際に、共産党は15.75%、大阪維新は22.28%そんなに負けていないなと思いました。(それは、見出しの山本一徳氏が善戦と大きく書かれていたので、それを前提に頭が動きました)しかし、何かおかしいぞ、相手は3万3254票、共産党は1万1433票なのに得票率はあまり差がないのは、おかしなと思ってよく見ると、維新の候補者には獲得特報数を書かず、全体の投票率を書き、共産党の候補者は本人の得票数及び得票率を書いています。

豊中市義補選(得票総数 72,569、得票率22.28 %)



この手法は赤旗の常とう手段

 
 この間赤旗の選挙結果報告にも、そうしたからくりがあることに気が付き、先に指摘しています。それは議席占有率と得票率を取り間違えるような記事が多くあったことです。読者が錯覚に陥るような書き方をして、敗北の真実から目をそらせる記事はアンフェア―です。
 今回の記事の場合共産党の候補者の得票率を書くのであれば、当選した維新の候補の得票率も書くべきです。共産党議員の得票率と同じ場所に維新の候補者には投票率を書いています。人を錯覚に陥れる姑息な手段です。

共産党の「善戦」の基準は何か?


 共産党の善戦は、何を基準としているのか、それを明らかにすべきです。そうでないと大本営発表になり、負けていても勝っているような表現になり、読者を誤って誘導してしまいます。
 今回の場合、維新は共産党の約3倍の票を獲得しています。共産党は維新と真っ向から戦いこの維新との差を埋めることが重要な課題であるのに、選挙のたびに維新との差が広がっています。それを善戦と言えるのですか?まずこの質問に答えるべきです。
 今回の選挙では、維新は45.82%、共産党は15.75%です。維新は50%に迫る勢いです。絶対的王者です。これを打ち破るのが共産党の役割です。選挙に相手に3倍の票を取られて共産党が善戦したのであれば、共産党はこの維新の存在を認めたことになります。維新の3分の1しか取れない票数に満足していたら、永久に維新には勝てません。

「善戦した」の基準を明確にすべきです。


 今回の選挙では、評価される材料は、共産党は15.75%を獲得したことだと思われます。しかし有力政党の公明党が立候補していません。そのことを踏まえて評価すべきです。もう一点立憲民主にはわずかですが勝っています。これも評価に入るでしょうが、最大の敵は維新です。維新との差を埋めることが最大の課題です。選挙結果報告に維新との差を広めたのか、それとも縮めたのかの評価を必ず入れるべきです。それぐらいしないと維新との差は埋まりません。
 結党100年の政党が、結党10年そこそこの政党になぜ負けるのですか?そこを真剣に考えるべきです。大阪維新の会の党員は何名いますか、機関紙は持っていますか、共産党の一番目指している党勢拡大の根本が違うのです。党員の数や、機関紙の数が政党の大きさを決めるのではありません。選挙で買って議員の多い政党が勝者です。如何にすれば選挙に勝てるのかは、公明党や大阪維新の会から学ばなければなりません。設立100年の会社でもつぶれます、設立10年の会社でも大きな利益を上げている会社もあります。老舗だからと言って胡坐をかいてきた者は消滅します。
 私は基本的に共産党の党建設あり方が間違っていると思っています。時代の流れに乗れない者は消滅します。私が若い時には、共産党の支持者は若い者にたくさんいました。現在の若者は保守を支持しています。これは共産党の党建設の硬直化、赤旗拡大と党員拡大に力を入れていることが、すでに時代から取り残されているのです。政治の風を吹かさない限り共産党支持は増えません。赤旗はその役割を果たせません。すでに新聞は時代遅れです。若者は新聞もテレビもあまり見ません。すでに携帯の時代です。滅びることが見えている新聞にこだわるのは、没落していく老舗の姿に見えます。

読者の錯覚に誘導し、勝利したように見せるのは、姑息な手段です。


 大阪民主新報記事は、読者を錯覚の世界に引き入れようとしています。大阪民主新報が書くべきことは、大阪維新が共産党の3倍の票を取って勝利した。この現実をしっかり報道し、そこから共産党のなすべき課題を見つけることが大切です。
 敗北した戦いを隠蔽し、その上に乗って戦うやり方は、砂上の楼閣です。そのことはこの間の選挙が示しています。大阪維新は既に50%の得票率に迫っています。これはなぜこの現象が起こるのかしっかり研究する必要があるのに、馬鹿の一つ覚えのように赤旗拡大を叫んで戦っている姿は滑稽にすら見えます。どうすれば勝てるかです。そのカギは赤旗拡大ではありません。このことに共産党がいつ気が付くのか、首を長くして待っています。