「気候危機打開」に乗っ取られたしんぶん赤旗? 庶民の生活はどうなっているのか?



令和3(2021)年11月8日


 しんぶん赤旗は、国民の生活等には全く触れず、気候危機打開ばかり報道している。


 11月7日の赤旗の紙面を見て驚いた。赤旗の記事の3分の1は気候危機打開で埋め尽くされている。一面トップは野党共闘だが左側の半分は気候危機打開 若者2.5万人という記事を書いている。これはCOP26の記事を書いた物だが、この若者2.5万人というのは英国の話である。英国の若者の声を2名紹介しているが、二人とも11歳である。日本人の高校生・大学生も列に加わりました。という記事を載せています。新聞の下半分の右側は「新基地反対諦めずに団結」と共産党らしい記事を載せていますが。左半分は「石炭火力廃止 命優先こそ」「世界気候アクション日本でも呼応」という記事を載せています。
 さらに【潮流】ここでも、脱炭素の社会を取り上げています。一面の記事の半分は、「気候危機打開」です。
 この異常さは通常関連記事と書いてどのページで関連記事を書いているか例えば⇒関連?面と書きますが、この気候危機打開は⇒関連AKL・各国でD面、更に4面も取り上げています。もう少し具体的に見ますと2面の中心記事は「世界気候アクション共産党が連帯」「人類・地球・未来を守ろう」という記事を載せています。
 5面は、COP26の特集で、「気候正義を今こそ」「アジア・太平洋でも行動」さらには「世界の炭素排出量コロナ禍前に戻る」という記事も載せています。
 6面では、読者の広場でも、「気候」は急務 日本の無責任という投稿を載せています。
 12面でも、「居ても立ってもいられない」「気候アクション 若者ら集結」「社会システム変えないと」という記事を載せ、紙面右下では、「ちょっと言わせて」欄で「気候対策より政権擁護」という記事を載せています。
 13面では、「気候災害で女子教育が危機に」「途上国出身者らが訴え」「国際NGOイベント」「世界の若者が声明提出」「石油・ガス・無謀な拡大」「NGO「離脱リスト」で業界に警告」という大きな記事を載せています。
 さらに、14面テレビ欄では、「NHKスペシャル」(NHKテレビ=後9・0)「脱炭素社会にむけた動きが加速」という番組を紹介しています。
 要するに赤旗の記事は「気候危機打開」一色です。従来の赤旗から完全に変出しています。

気候変動の問題を政治の中心に置くあやうさに気が付かない共産党!


 気候変動の問題を最初に大きく取り上げたのは、アメリカのゴア副大統領であった。彼は2006年に『不都合な真実』という映画に関係し、後にノーベル平和賞をもらった。所がこの映画の正当性に様々な問題が発生し、決定的だったのは彼の私生活が暴露され、ゴア邸のひと月の電気消費量が一般家庭の1年間の使用量を上回り、2006年の3万ドルに及ぶことが暴露された。また環境市場の出資を多くしており資産が120万ポンドから6000万ポンドに膨れ上がっていると指摘された。
 ゴアのインチキがバレたように環境問題は常に政治的に怪しくつかわれている傾向がある。地球温暖化の原因が化石燃料が原因だという人もいるが、違うという人もいる。これらの科学的判断に決着がつかない段階であまり力を注いでいくと、とんでもない逆転劇を食らう恐れがある。
 昨日のテレビサンデージャパンで、若い研究者がでてきて、「二酸化炭素は悪者でなく我々の友達だ」という話を実演も含めて話をされた。面白い話であった。彼は子供のころから二酸化炭素に興味を持ち、高校生の時に空気中の二酸化炭素を吸収できる装置を自分で作ったという。さらには二酸化炭素は何らかの処置をすると、ガソリンの同じような機能を持った物に作り替えることができる。その最初の二酸化炭素のエネルギーを使った自動車の運転を一か月後には行う。
現在ガソリンで動いている自動車、飛行機、船舶などすべてをガソリンから二酸化炭素に変えることが夢だと話をした。
この話は眉唾物かもしれない。しかし科学は、進歩し、新しい展開が生まれるかもしれない。地球温暖化を二酸化炭素犯人説に傾き、脱炭素で解決できるという図式に危なかしさも感じる。結論を急がず冷静に見て行った方が良いように見える。
共産党は若者の支持者がなかなか生まれず、気候変動で若者が立ち上がってきている現状を見て、遅ればせながら気候危機を取り上げれば、若者の支持が得られるという思いで、気候危機に埋没するのは危険である。

 ここまでは昨日書いたが、今日HPに載せようと思っていたが、今日の赤旗を見てまたビックリした。今日の赤旗も気候危機一色だ。同じことを二度書いても仕方がないからやめるが、今日の赤旗には一つだけ救いがあります。
 赤旗には【潮流】という欄が一面にある。おそらくここは一番古手の記者が書いているのだと思います。ここに優れた記事が載っています。(実は昨日はこの【潮流】も気候変動だったが)今日は赤旗が向かうべき道を示している。
 少しその記事を拾ってみると、▼感染拡大を迎えながら、くらしを支え守る。コロナ禍で政府に課されてきた使命です。▼私たちは忘れていません。再三の感染拡大で奪われた命と健康を。職を失い困窮し追い詰められる女性や若者たちを。心身ともに疲弊した医療従事者や保健所職員の姿を。閉じていく店を。検査も保証もなおざりでオリパラを強行した政府を▼電通などに丸投げ委託した給付金の配布では、9次まで下請けされた底なしの無責任さも▼だれのため、なんのための政治か。▼先日、「自宅放置死遺族会」が発足しました▼命とくらしに軸足を定めた社会。それは声をあげ続け、力をあわせてこそ実現できることを。
この文書を読んで、そうだ赤旗が報じるべき根幹をここで提起されていると思いました。なぜ、赤旗は変質してしまったのでしょうか?