無神経な赤旗記事―「人質9人無言の帰国」という見出し    

                                                                     平成25(2013年)年1月28日

 アルジェリア東部イナメナスの天然ガス関連施設で起きたイスラム武装勢力による人質事件で、犠牲になった10人のうち、9人の遺体を乗せた政府専用機が25日羽田空港に到着した。

  この記事を赤旗は1月26日15面で取り上げているが、その見出しに「人質9人無言の帰国」という表現があった。確かにこの問題は人質事件としてマスコミは一斉に報道している。しかし、人質事件で犠牲になった方々に対して、「人質が帰国」の表現は正しいのであろうか。

 早速各紙の表現を調べてみた。

   

☆新聞(デジタル版も含む)は

   ★滑走路で献花、黙祷9人の犠牲者無言の帰国       (産経新聞)

   ★9人の遺体乗せた政府専用機到着              (デジタル朝日)

   ★9人の遺体、遺族と対面…無事の7人も帰国         (読売新聞)

   ★被害邦人、24日にも帰国=政府専用機がアルジェ到着    (時事通信)

   ★悲しみの帰国犠牲9遺体、遺族と対面:政治          (東京新聞)

☆テレビは

   ★救出7人と9人の犠牲者の遺体が帰国        (FNNニュース)

   ★アルジェリア人質事件 きょう"悲しみの帰国"     (ANNニュース)

 以上新聞各社、テレビ局も人質事件で犠牲になられた方に敬意を表した呼び方をされている。この方たちは、被害者であり、犠牲者なのです。我々日本人全てが哀悼の意を表する必要があります。亡くなられた方々を「人質」という言葉で表す赤旗の無神経差に違和感を禁じ得ません。