消費税、コロナ、党建設、茨木市議会選挙の結果等


 このページは、1月24日の Araki Nadreckさんの投稿へのコメントとして書きました。あまりにも文書が長くなってしまいましたので、投稿欄には適さないと思ってこちらのページに載せました。
 茨木氏の市議会選挙の感想なども載せています。
令和3(2021)年2月1日


 投稿ありがとうございます。

 あなたの投稿は学問的な立場から書かれており、浅学菲才の私にはまとまったコメントができません。私は一応大卒ですが、実際は学生運動に没頭し、2回制以降大学の講義は一切受けておらず、大学の近くの靴屋で売られているノートを買い、それで勉強して単位だけはしっかり獲得し卒業しました。
 また当時は学園紛争真っただ中であり、学校の校舎は全共闘により封鎖され、4回生の時は試験すらなく、すべてレポートの提出でした。毎日学校に登校はしていましたが、教室ではなくクラブボックスに直行し、帰りは夜遅い帰宅でした。全共闘の校舎封鎖以降は学校の教室で寝泊まりするような大学生活でした。
私が大学で学んだのは学問ではなく、政治闘争の在り方だけです。しかし後悔は全くしていません。私は極めてひ弱な子供でした。自分の主張など全くできない子どもでしたが、学園闘争を経て、人前で堂々と意見の言える人間へと成長しました。この力を身に着けたことは私にとっては大きな財産です。75歳の今でも自分の主張を生き生きと主張して、周りを困らせて生きています。
 貴方からいただいた投稿文はWordに落とせば6ページになります。5ページの後半から6ページにかけてだけ、私もコメントを出せる力があります。
 まず、志位委員長の5%の主張は、全野党と市民が一体となって、現政権を倒そうという共産党の呼びかけに、山本太郎氏は消費税5%を掲げない以上この統一戦線に参加できない。れいわ新選組は独自候補を出すと脅した成果です。
 共産党は、れいわ新選組の主張する消費税廃止には共闘できず、れいわ側から突き付けられた5%に乗っただけです。あまり褒められた政策転換ではありません。ただれいわ新選組の力を評価していると思われます。
日本経済の立て直しという観点からでなく、選挙向きの政策転換だと思われます。消費税の廃止が日本経済の立て直しに繋がる、あるいは格差社会の是正に最も有効な政策だという見方もしていません。自民党内の安藤グループ(およそ50人)より、遅れた政策です。
 貴方が主張されている「『「ヘーゲル主義』として排斥する」という見方は私には分かりませんが、明らかに大衆迎合主義に陥り、「運動を組織し戦い勝ち取る」というような用語は出てきません。 
現場の実態に基づいた闘争から全く手を引いています。最近のテレビを見ていても、非正規の労働者が、コロナ禍で給料が全く支給されていないというような声を吸収しているのは共産党系の労働組合ではなく、ユニオン系の労働組合がその受け皿になっているように見えます。
 街頭演説でも、共産党系の労働組合の街頭演説を全くみません。ユニオン系の労働組合が生活困窮者に対する呼びかけを行っています。

共産党のコロナ政策は、コロコロ変わっている。人権無視の「隔離」や「追跡」等を連発


 コロナ問題にも言及され、共産党の方針を批判されていますが、私もその通りだと思っています。私は共産党のコロナ政策を見ていく場合、その政策の策定過程、あるいは発表の仕方等に、旧社会主義国の持っている弱点がそのまま出ていると見ています。共産党の政策は、日本共産党幹部会委員長志位和夫という肩書付きで発表されました。その後日本共産党志位委員長の声明という形でも発表されています。
 赤旗を読むと志位委員長はこう言っているような、個人崇拝に繋がる発表及び宣伝を行っています。しかし共産党は面白いことに赤旗に志位委員長の格式の高い声明と同時に医師会幹部の意見等を載せていますが、いつ見ても志位発言より、医師会の発言が優れています。(7月28日)
 なぜ併記して載せるのか、志位発言が如何に状況にあっていないかを暴露するような記事になっています。このことすら気が付いていないのか非常に気になります。
 幹部会声明は「隔離」という言葉がメインになっています。しかもこの前に、「見つけ出し」が入っています。さらに「地域の陽性率の住民に開示する」を中心に据えています。中国の方式から学んだ声明に見えます。
共産党のコロナ対策の基本思想は「『防疫』に力を入れ、社会基盤を守るが前面に出て、『国民の命と暮らしを守る』という考え方に弱さが見えます」
 11月13日に「志位委員長が提言という新たな文書」を幹部会委員長ではなく、志位委員長に肩書を代えて出し、そこには重要なのは『検査・保護・追跡』という言葉を使っています。「隔離」という言葉が消え、今度は「追跡」という言葉が入っています。最初は「見つけ出し」「隔離」でしたが、今回は「追跡」です。何か感染者が犯人のような扱いの思想が根底にあります。
 これらの政策が党内でしっかり議論されているのか疑問も残ります。赤旗に『追跡』に成功しましたというような記事は載りません。何かピントが外れています。
 コロナに対する赤旗の記事で最大の汚点は、前々回の回答でも触れましたが、「感染拡大の影響が表れるのが2週間後だと日本共産党の志位和夫委員長も指摘している。」(おはようニュース問答)という記事です。これは志位委員長が解明した事実ではありません。社会一般で常識となっている「知識」をなぜ「志位委員長が指摘している」と言ったのでしょうか?疑問です。これは「将軍様が言った」と同じ発想です。
 話は飛びますが、アメリカの大統領選挙で、バイデン氏が選挙でトランプ氏に勝ち、次期大統領と決まっているのに、インターネットではトランプ大統領が巻き返すという主張をユーチューブ等で行っていました。その中に幸福実現党の及川幸久氏が国際問題をユーチューブで良く語っています。なかなか博学だなと思って聞いていましたが、「アメリカの大統領選挙は、バイデン氏の勝利は不正選挙であり、当選者はトランプ氏」だと言い始めました。 
その際何が根拠なのかと思いましたが、彼が述べたの「大川隆法総裁がそう言っている」でした。これを聞いてガッカリしました。これまでこの人の話は面白いと思ってきたのですが、その根拠は「大川隆法氏が言っているからだ」と聞いて唖然としました。
 これと同じ手法が赤旗にも載りました。共産党にも「おべんちゃら」を言う人間がいる。この記事を読んだ編集責任者はこの表現がダメだと指摘すべきです。そのことに気づかない、そういう判断が日常的に行われているのだと思います。
 引用するにしても赤旗紙上では「志位委員長」で良いと思います。なぜわざわざ「日本共産党の志位和夫委員長も指摘している。」大げさな引用をするのか理解に苦しみます。
 

 共産党の党勢拡大ですが、この基準をすべて赤旗の部数で判断することが最大の誤りです。


 そうではなく大衆運動をどう発展させてきたかという点から評価すべきです。日常的な運動に共産党はほとんど力を失っています。
 さらには党の構成員の年齢構成等も重要です。既に老人の党になっています。私の出退勤の駅前では、ビラを配布している人はみんな高齢者です。立っているだけで積極的にビラを渡すことすらできません。他党派は若者中心の支持者が大量に立っています。
 ポスターが貼られず、ビラが配布されないのは、老人ばかりになって無理になっているのか、お金が無いために配れないのかも分かりません。私が若いころ、ビラ等は党中央から山ほど送られてきました。選挙中など1日に複数枚のビラを各家庭に配布していました。
 こんなに各家庭のポストに入れて逆効果だと私は思っていました。今は選挙期間中もポスターは無く、ビラ1枚も入りません。入ってくるのは赤旗に折り込まれた2〜3枚くらいです。 
 赤旗の読者の広場の投稿欄も高齢ばかりで20代から50代の投稿をほとんど見ません。この党は既に老人が支える党になってしまっています。年齢構成等も視野に入れた党建設を行わない限り埋没します。
 なぜ、それができないのか、赤旗拡大中心の党建設という手法が若者に受けないのです。このコロナ禍で多くの若者の生活が破壊されています。学生は卒業までの見通しが見えず、大学を去るものも多くいます。これらの者に寄り添い、戦いを広げていく事が党勢拡大につながります。「相手の立場に立って」という態度が重要であり、「赤旗拡大のために近づいた」という姿勢を取れば、それは見破られ、党に近づかなくなります。」
 国民大衆の要求に寄り添った戦いを組織してこそ党の拡大は諮られるのです。これは昔から議論があった課題です。党は2本足の活動という言葉を使い、ごまかしてきましたが、党内では、地道な活動を続けて党勢の拡大を図るという考え方は否定され、赤旗拡大は別のものであり独自に積極的に国民の中に入り拡大していくと、いつの間にか1本足の活動になりました。
 このやり方の最大の弱点は、赤旗拡大だけで党生活が行われ、実際の地道な活動の中で成長していく人材を養成することができなくなっています。中央の国会論戦等を見れば共産党は力がありますが、地方党組織は全く力量の無い者が指導しており、このままでは衰退するばかりです。
 

大阪の共産党は維新に常に敗北している。(大阪都構想を除いて。・・・これは自民党も頑張った。)


 大阪の共産党は大阪維新の勢力をそいでいく戦いを最大の課題に上げながら、選挙のたびに大阪維新は躍進し、共産党は支持を大幅に減らしています。しかし赤旗はいつも選挙戦で勝ったと総括しています。こんなごまかしをしていては党の力は伸びません。
 これは提案ですが、すべての選挙で、大阪維新と共産党の勢力図がどう動いたかを赤旗に載せるべきです。最近私の住む高槻市の隣町茨木市会議員の選挙がありました。共産党は3名立候補し、3名が当選し勝利だと言っていますが、実際は全くの敗北です。このことに目を向けない限り、敗北し続けます。

まず私が指摘したいのは、共産党の選挙総括の票集計はいつも誤りがある

 
 私はこの点を高槻市委員会にもいつも苦情をあげていますが、市委員会から礼をもらったことは一度もありません。今回の茨木市長選挙の結果の図表も間違っています。大阪維新の会は得票数22752票獲得しています。共産党は6669票です。にもかかわらず、獲得得票率は、大阪維新の会17.42%、共産党7.59%になっています。得票数では大阪維新の票数は3.41倍あるのに、得票率では2.30倍しかありません。
 大阪維新の会にボロ負けしているのを隠すためなのか、計算間違いかは分かりませんが、私は高槻市委員会に、表計算はそろばんではなく、表計算ソフト(エクセル)等を使えば間違いがないと指摘していますが、いつも計算が間違っています。
 このことをパット見て気が付かな間抜けさが私にはものすごく気になります。この程度の事務力しかない共産党が本当に政権を握れるのかと。
 大阪維新との関係で見れば、共産党は前回から得票数2791票減らし、大阪維新の会は2790票増やしています。得票率では共産党は3%減らし、維新の会は3,55%増やしています。共産党はまた大きく大阪維新の会に引き離されました。
 これが現実です。これと正面から向き合わず、「勝った・勝った・又勝った」という記事が赤旗に掲載されています。

参考:大阪民主新報 2021年1月31日


※自民党・公明党・大阪維新の得票率を間違えている。
 正しくは★自民党が   8.60%(新報は公明党にはめている)
      ★公明党が  17.42%(新報は大阪維新にはめている)
      ★大阪維新が 25.90%(新報は自民党にはめている)

※以下に私が作成した正しい図表を添付



 ※余談になりますが、私がこの誤りを指摘しても共産党は一切礼を言わず、訂正記事も載せません。


参考:大阪民主新報の記事(クリックしてください。