共産党の政策が正しいか否かを決めるのは「共産党の幹部」ではなく「国民だ!」



令和3(2021)年12月4日


文書通信交通滞在費(月額100万円)は、今後の政党間の雌雄を決する。


 この「交通費」100万円問題は、今回の選挙の投票日が10月31日であったことから、その問題点が浮き彫りになった。当選した議員が国会に初めて入ったら、100万円入りの封筒があった。これをおかしいと維新の新人議員が問題提起し、松井大阪市長が国民感情として極めて違和感があると表明し、維新はこのお金を回収し、生活弱者の施設等に寄付すると公に発表した。
 これを受けて他の政党は驚き、日割りにしようと騒ぎだしたが、橋下徹が参戦し、日割り問題はこの問題の本質をついていない、実費弁済方式に変えるべきだ、個々に使った領収書が必要だと主張した。
 共産党は、この問題は、もともと早くから指摘してきた。さらにはこのお金の問題点は、政党助成金の廃止をしない限りなくならない。共産党は政党助成金を貰わない唯一の政党であると主張した。

 政党助成金と「交通費」は別の問題であり、今回の問題を政党助成金問題で解決できない


 共産党は「交通費」問題の根源は、政党助成金の問題だと位置づけ、政党助成金の廃止を求めてきた共産党はこの問題の先頭に立っていると自負しているが、果たしてどうであろうか?私は違うと見ている。今回の問題は、コロナ禍で、仕事を失い明日のご飯をどうしようと追い込まれている多くの国民が、国会議員はただの1日働いて100万円もお金がもらえる。この特権階級のやりたい放題の現実を知り怒りが爆発したのである。(実際は、31日の深夜未明に当選がでた者もいる。1日も働いていない。)
 共産党は、この問題の本質を政党助成金の問題にすり替え議論しようとしているが、それは馬鹿の骨頂である。この問題は、「盗人猛々しい」という言葉があるが、正につかみ金なのである。議員になればお小遣いが100万円もらえるのだ。領収書も何もいらないお金だというところにポイントがある。だから橋下徹は「つかみ金はやめよう領収書を必要になるようにしよう」と主張している。これがまともな政治家のセンスである。

交通費法改正見送り強まる。野党「使途も公開を」(毎日新聞12月4日付)


 記事は「日割り支給を可能にする国会議員歳費法の改正案について、国会内で断続的に協議した。しかし日割り支給を先行させたい与党側と使途公開も求める立憲民主党や日本維新の会など野党側との折り合いがつかず、与党内には臨時国会での法改正を見送るとの見方が強まっている。」という記事が載っている。
 私は、この記事を見て共産党はどのような主張をしているのか知りたくなって、赤旗(本日分)の記事を探したが、赤旗には「交通費」関連の記事は全くなかった。この問題に対する対応を国民は見ています。ここでの判断を誤れば、共産党は大きな打撃を食らうと私は見ています。
 ついでに全く関係ないですが、毎日新聞はこの「交通費」の記事の隣に「国会議員収入3000万円超という記事を載せています。この記事の中に各党国会議員の政治資金平均収入という表があります。最高の自民党は4228万円、最低のN棟は0円です。ところが共産党はこの図表から除外されています。他のすべての政党が金額順に並べられているのに共産党だけが載っていません。他の政党とのお金の流れが違うのかもわかりませんが、ここに載せてもらうべきです。N党のゼロ円が載って共産党がない、何か異質です。この記事にはなぜ共産党がないのか書かれていません。
 最後に嫌味ですが、9面【スポーツ】に梅野阪神に残留「このチームで優勝したい」スポーツでは最新の記事が掲載できているのに、【政治面】では、最新のニュースが取れないのか、それとも共産党の「交通費」問題に対する曖昧な態度のために、記事にできなかったのかよく分かりません。少なくとも毎日新聞は「日割り勢力」と「使途公開」派に分け、「使途公開派」に共産党ははいっていませんでした。

好評か否かを決めるのは我々で無いお客様だ。(CM)


 最近よく流れているテレビのCMで、共産党が参考にすべきフレーズがあります。


 少しCMの説明をさせてもらいますと、CMは女優の満島が女王様・UQUEEN、松田が執事を演じ、スマホの未来を切り拓くべく奮闘する物語です。その中の「パーティー」編で、「私たちは浮かれていた」という執事のナレーションからスタートする。テーブルに並ぶ料理をみんなで囲み「おいし?」と上機嫌な様子の執事たち。そこに、颯爽と現れたUQUEENが「ずいぶん楽しそうだな」と尋ねると、 執事は嬉しそうに「家族全員スマホ990円が大好評なので、パーティーを」と答える。
 すると、うっすらと笑みを浮かべ、「990円が選ばれるのはいいことだ」と言うUQUEEN。窓から見える街をオペラグラスで眺めながら、「だが、好評かどうかを決めるのは我々ではない」「お客さまだ!」と言い放つ。

 このCMに物事の本質があると思います。共産党の4中総は自画自賛で、「気候危機打開」「ジェンダー平等」は国民に受けたと喜んでいますが、それが本当に受けたのかは国民が決めることであり、票が入らなかったのは、否定されたと読むべきです。
 好評かどうかは共産党の幹部が決めるのではなく「国民だ!」・・・これこそが真実を見る目である。