尼崎市議会選挙の結果が語るもの



 この記事は、投稿欄に尼崎市会議員選挙の結果についての投稿がありましたので、私も気になっていたのですがHPに記事を書こうと思いながら書かずにいました。投稿を契機に、やはり書きたいと意識が出てきましたので尼崎市長選挙の結果から見えて来るものを以下に書いて見ます。


Araki Nadreckさん、投稿ありがとうございます。

 まず尼崎の市会議員選挙の結果に触れておられますが、私もこの選挙注目をもって眺めていました。共産党は6名の必勝を願って戦っていましたが、結果は5名当選で前回より1名減らしています。この選挙戦は共産党がもう少しうまく戦えば6名取れた選挙戦でしたが、選挙戦術のまずさから5名になっています。
 当選者は42名で共産党は7位、25位、29位、33位、37位、で5名当選させ45位の者が落選です。最下位当選者が1913票、共産党の落選者は1841票でありその差は、73票です。共産党の7位当選者は4121票獲得しています。最下位当選者から見れば2208票も上回っています。これは何を表すのか、共産党はすでに票読みができなくなっています。選挙結果は、票を開いてからしか分からない、極めて危険な戦いを行っています。これは共産党の弱体化を示しています。
 このことは公明党の選挙結果を見ればよくわかります。彼らは開票前から選挙の表が何票出るか分かっています。尼崎の選挙では12人が当選しています。獲得票数は44046票、得票率は29.07%です。異常な票数です。まさに創価学会の街です。当選者の順位を見ればその恐ろしさはさらに分かります。
 公明党の当選者12人の順位は、4位、5位、10位、11位、12位、13位、14位、16位17位、18位、19位、20位です。10位から20位の間に15位の維新を一人除き、10名を並べています。彼らは完全な選挙をしています。開票前にほぼ得票数を把握できている、手品師のような選挙です。これは尼崎で特徴的に現れていますが、関西の選挙ではどこの市でも開票結果は公明党の当選者が並びます。これだけ組織的な選挙ができるようにまで公明党は成長しています。

立候補者の履歴の書き方にも疑問を持っています。


 私が若かった時には、これだけ完ぺきではなかったですが、どの候補が強いか、弱いかを判断し票をまわすということを行っていました。(公明党の真似事でしかない水準でしたが)
 私はこの共産党の落選者にも注目しています。この落選者の自己紹介の内容が極めて不可解です。彼は自己の経歴(紹介)に共産党尼崎地区委員会勤務員というような記載をしていました。(資料を無くしており記憶から書いていますが、このような書き方をしていました)
 なぜ私がこれに腹が立ったのかは、我が高槻市でも「地区常任」という肩書で出馬した人がいました。こんな肩書が選挙戦でなんの役割を果たすのでしょうか?選挙をなめ切っているのかと怒りが出てきます。本当に選挙に立候補させるであれば、その人間が市会議員にふさわしい人物だと言うことを示す内容を自分自身が証明すべきです。最低限現在なら「尼崎市地区のコロナ対策委員長」というような肩書を付け、1年以上前から、地域内を練り歩きコロナ対策のために奔走すべきです。
 共産党立候補者の肩書が地区勤務員というのは、「市民のために働いたことがない」ということを宣言しているようなものです。「どうせ泡沫候補だから、落ちた際に肩書をつけておくとその者が調子に乗って幹部面するのが嫌なので、選挙用の肩書をあえて作らない。」と考えているのだと思います。
 その考え方には、市民本位では全くありません。尼崎の共産党は最初からこの男は当選しない。しかし前回6名が当選し、今回5名で戦うには、最初から敗北を認めることになるため、6名目の候補者をあえて泡沫候補として立候補させたのではないかと思います。この6名目の候補を地域の中に入れ事前に戦わせていたら6名は当選できた選挙です。6名立てながら泡沫候補にし、見す見す落選させたような選挙の戦いです。
 私がそう思うのは、6名分当選できる地力は、前回の選挙結果からあることは十分わかります。新人の肩書を「地区勤務員」みたいな肩書を書きなんの魅力もない人間として戦わせたからです。
 頂いたメールは共産党4人当選と書かれていますが、5名当選しています。さらには「共産党の候補者が「コロッケ」を連呼していたとの噂があった」と言われていますが、これがもし本当であれば、6名目の落選した候補者でないかと思っています。
 何しろ不可思議な選挙戦です。

選挙に立候補するものは、議会で十分活躍できる能力を持ったものであらなければならない。


 私は、高槻市の市会議員を50年以上見てきましたが、議員として優秀だと思ったのは数人しかいません。多くの共産党の市会議員は問題があり、役所でも評判が悪い者が大くいました、議会で居眠りするもの、女生との関係で問題のあった者、質問を自分で全く考えることができない者、世間的常識に欠ける者、職員に対して威圧的である者など、私は人格者だなと思ったのは数人しかいません。
 前にも書きましたが固定資産税課税に当たって建築年月日を1年間ずらしてくれと課長に頼み、1年分の税金を逃れた者もいます。私は課の先輩にこの件はお前が行って来いと台帳を投げられたことがあります。(入社1年目でした。)
 こんな人材を立てて選挙に臨んでも勝てるはずがありません。しかし共産党は赤旗が増えれば選挙で勝利するというバカの一つ覚えで党建設を行っています。そのことが市民に受けていないことに全く気付いていません。
 維新と共産党との得票比率は引き離されるばかりです。巻き返しに成功した事例はほとんどないのではと思っています。維新と対決すると共産党は言っています。選挙ごとに引き離されています。その総括をしないで「維新政治を叩き潰す」と叫んでも空しいではありませんか?その批判が内部から出ないところに共産党の限界があります。

維新はこの4年間で支持者を10%以上(11.62%)伸ばした。この原因を理解できない限り共産党は伸びない。


 前回選挙と今回の選挙を見れば明らかです。公明党は前回30.96%獲得していますが今回は29.07%とっています。(維新の大躍進の影響をほとんど受けていません)維新の会は前回13.52%でしたが、今回は24.11%とっています。11.62%得票率を伸ばしています。この維新の伸びの原因がどこにあるかを見抜かない限り、共産党のじり貧は止まりません。(共産党は前回12.49%、今回は10.30%です。前回票の82.47%です。

参考資料1:2017年選挙と2021年選挙の結果と比較




参考資料2:各政党の栄枯盛衰・・・公明の異常な強さ、維新の大躍進、共産党のじり貧