しんぶん赤旗の拾い読み。選挙戦をどう総括し、今後の課題を見いだせるか?



令和3(2021年)年12月22日


ここ2〜3日のしんぶん赤旗を読んで分かった事


 ●注目は、12月21日9面【党活動】「『党の命運がかかった』4中総徹底」の真意です。
1.「党の命運がかかった」4中総徹底は何を語っているのか?
  (1)「命運がかかる」という意味は、物事の分かれるところ。どちらになるかの境目。という意味だと思います。
  (2)総選挙の総括では、"政治対決の弁証法"の角度から、選挙戦を捉えることが重要と指摘した。
 この2つの見方には相当の違いがあるように思われる。
◆「『"政治対決の弁証法"の角度から見る必要がある』は、比例区の得票数が減ったからとジタバタすべきで
   はない。今回の状況は、市民団体と野党が統一戦線を組織し、自公政権を追い詰めた。危機を感じた彼らが押
   し返し てきたが、それは一時的現象でしかなく、最終的な勝利者は我々にある。自信と希望をもって、参議院
   選では追い埋めよう、必ず我々が勝利する」という見方である。
     彼らの反撃が一時的に成功したにすぎず、我々が党建設の目標を掲げた内容を全て達成したら、我々は必
    ず勝つと激を行っている。
     これに反応してその通りだと言う者もいるが、次の参議院選挙でさらに後退したらこの論理はもう使えない。4
    中総はそのことを露呈している。
  
「党の命運がかかった」4中総という言い方は、反転攻勢が成功する場合もあるし、4中総が党員に迎え入
  れられなくなったら、共産党の「行く末」はもう限界だと述べている。「命運」という言葉は分かれ目という言葉
  であり、どちらになるか境目という言葉でもある。
   弁証法的に見れば、我々が勝利したという夢みたいな言葉に浮かれていても勝利しない・目標達成こ
   そが勝利への道だと言うことである。(注1)
 
注1:12月22日版しんぶん赤旗8ページ【党活動】に財務・業務委員会責任者岩井 鐵也氏の悲痛な呼びかけを載
      せています。その内容は、赤旗の拡大が進まずこのまま減紙が進めば、党の機構の維持が難しいと語ってい
       ます。ちなみに赤旗の読者数は選挙後の10月、11月に大幅な後退をした。と書いていますが、選挙後の
       10月という表現はおかしく、選挙戦の最中に大きな減紙があったことを暴露しています。(この現象はなぜ
   起こったかの追及が必要です。)
       一時期赤旗は選挙戦の総括をする際、この選挙期間中赤旗は何部増えましたと書いていました。つまり赤
       旗の部数が増えれば、共産党は勝つという図式を引っ張っていました。選挙戦の真只中10月に大幅な後退
       をしたことは、選挙戦の活動が全く上手くいていなかったことを暴露しています。
          更に、赤旗の拡大は、共産党の支持者を増やすのではなく、財政上絶対に必要だと言うことをはっきり    バクロしました。いま共産党は財政問題から崩壊しようとしています。そのことを吐露しています。この回避
    は政党助成金をもらうしかありません。

  しかし、おそらく目標達成はできないと思っています。共産党は党勢が伸びない理由を真剣に考え見直しを図らない限りもう政党として浮上しないと思っています。維新には簡単に抜かれたが、今度はれいわ新選組に抜かれる可能性があります。毎日新聞の世論調査では、共産党支持5%に対してれいわは4%あります。山本太郎氏が消費税5%を前面に掲げて戦えば、共産党は抜かれる可能性があります。
  もはや共産党は弱者に寄り添う政党で無くなり、政権交代を夢見て「気候危機打開」を前面に掲げて戦おうとしています。政党の「欧米化」を狙っています。この路線は成功しないと見ています。

2.4中総の読了率です(12月21日赤旗)

  共産党の命運がかかった4総が、未だに読了率20%でしかありません。すでに党中央の言うことに威厳がな
 くなっています。党員にスルーされているということは、再建は難しいと思います。
   @東京・墨田区・・・全体では20%読了しています。
   A和歌山県南地区・・党員の読了率は15%になっています。

3.4面【政治・総合】で面白い記事を見つけました。共産党の地力のなさを示している記事です。(12月21日
  赤旗)

 ●青森・階上町長選挙結果
   寅谷氏及ばず。
 〇開票結果
   当荒谷 憲輝51無新 2861
     左京 孝信65無新 2469
     寅谷 正  65無新  707
     北城 義光67無新  123
   という記事が載っています。
 この記事の前に
  ●青森県階上町補2-4
    市川伊久子71新 723C
   ▽共産0(1)無14(13)
 という記事が載っています。この記事から分かることは、町長選挙に共産党の町議員が、町議を辞職し、町長選挙に打って出て落選し、町議員の補欠選挙で敗北し、共産党の貴重な議席を失っています。
  私はこの記事(町長選)を最初に見た時、2位候補者が共産党の候補者と勘違いし、町議員を辞職して町長選挙に出て議席を失ったのは惜しいけど、400票ぐらいの差だから勝てると読んだのもしょうがないのかと思いました。
  しかしよく見てみると、共産党推薦の候補者(元)町議は、3位の立候補者で707票しか獲得していません。この町議の辞職に伴う補選の共産党議員も723票しか獲得していません。自らの党の力量を全く把握せず、この寅谷氏の町長選出馬を認めた青森県委員会は、全くのバカ者です。寅谷氏の獲得得票率は 707票/6160票=11.48%でしかありません。
  どのような材料で、この寅谷氏が町長に当選できると判断したのですか。共産党の組織の崩壊していく姿が見えます。冒険主義で貴重な議席を失っています。

追伸:本日午後1時からユーチューブで山下芳生副委員長の「訴え」がありました。大々的に宣伝してきた割りに中
    味の無い「訴え」になっていました。何か芸能人が喋っているような動作・振る舞いで滑稽でした。全然人の
    心を掴めるような話ではありませんでした。
           私が一番気になったのは、今日の赤旗に岩井紙の訴えと変わらず、山下氏も10月11月の選挙後に赤旗
       の大幅な減紙があったと言いました。なぜ10月が選挙後になるのですか「文書通信費」が1日だけで一か
       月貰えると類似し、議員は1日でも一か月と勘定するのでしょうか?
追伸:赤旗の減紙はどの程度のものか?
    @選挙戦に入る時点での数字
      前回選挙と今回選挙の共産党の力量の差
      ●党員92.2%
      ●日刊紙88.6%
      ●日曜版87.3%
     ※この数字は共産党から正式な発表があり、見たように記憶しているが、現在手元にない。12月14日の筆
       坂 秀世氏の「支配勢力を追い詰めた?勘違い選挙総括が示す共産党の劣化ぶり」から引用した。

     A選挙後の数字
       ●党員と「しんぶん赤旗」読者で大きな後退が続いている。山下副委員長(12月8日)
       ●しんぶん赤旗が選挙後の10月、11月に大幅な後退をした。岩井財務・業務委員会責任者
         @党本部の財政状況は、赤旗を安定的な発行続けることが困難
         A中央財政と機構の維持が厳しさを増している。

            岩井氏は、破綻寸前だと語っています