森友学園強制捜査を批判しない赤旗の間抜けさ、一体誰と戦っているのだ!


平成29(2017)年6月22日

森友学園強制捜査は「国策捜査」か「本丸隠し」か、いずれにしても補助金詐欺が狙いでない。

 19日夜、大阪地検特捜部が学校法人森友学園の強制捜査に入った。この強制捜査をどう見るか、マスコミでは対応が分かれている。当事者である籠池氏は「安倍首相の記者会見勅語という操作処方は戦前の特別高等警察 特高警察を連想させるおもいであります」という声明を発した。

 赤旗は、「森友学園を強制捜査」「大阪地検」「補助金不正受給の疑い」という地検側の言い分のみを報道している。この強制捜査が行われた政治的意味合いを全く書いていない。これが赤旗の現状の力である。物事の本質を見抜く力が無く、政府側の発する報道をそのまま受け売りしている。

 毎回同じで恐縮だが、赤旗と毎日新聞の報道の違いは、すでに、「討論の広場」や「赤旗を読んでいるとその間抜けさに腹が立つ(本当に戦う気があるのか?)」で書いたが、さらに本日付け新聞でもその差は歴然とするので紹介したい。

毎日新聞(6/22)の主張「『森友学園』に強制捜査」「問題の核心を見落とすな」

 毎日新聞は、森友学園に対する強制捜査を、籠池氏が主張する「国策調査」見ている。籠池氏が「国策捜査」言っていることは批判しながら(お前が言うかという立場で)、その後に「しかし、籠池氏は複数の政治家の名前を挙げて国や府へ学校開設への支援を求めてきた。安倍晋三首相の妻昭恵氏が一時期、名誉校長校長に就き、官僚が政権の意向をそんたくしたとの指摘もある。政治的な要素が背景にあることは否定できない」と書いている。

 これだけではない、本日付け毎日新聞は、28面【社会】で「捜査 まず財務省では」という大きな見出しで、さらに「『森友』より証拠保全が必要」という記事を載せている。これは財務省が8億円の値引きをした経過資料を全て廃棄したと国民をだまし、実際にパソコンやサーバーの機種更新ですべての記録を完全に廃棄する企みを許したことこそ問題だと指摘している。

 2〜3日前のテレビでは、近畿財務局に対して情報公開を行ったが2か月ほど待って900ページ以上の資料が開示されたが、700ページ以上は全て黒塗りであったと報告されていた。

 この放送局の公開請求で、8億円の値下げの経過は近畿財務局に未だ保存されていることが分かった。この証拠を保全することが、最大の課題である。強制捜査を近畿財務局に対して行い、これらの資料を全て抑えることが、事件の解明につながる。毎日新聞記事は問題の本質を追及している。

 さらにこの記事のすぐ下に「昭恵氏 見え隠れ」という大きな見出しを掲げ、「森友疑惑」「追及」Bという記事を載せている。この記事にはもう一つ大きな見出しがあり「土地売却 国の対応異例」と書いている。

 本日付け赤旗は、「森友疑惑」を全く取り上げていない。それだけでなく「アベ三悪態!」という風刺漫画を掲載しているが、「家計学園」「共謀罪」という文字と安倍氏がほっかむりした姿とアカンベーをした姿と焦っている姿を描いている。ここにも「森友学園」という文字は無い。さらには前にも指摘したが雑誌「前衛」の見出しには「加計学園」問題は無く、森友学園問題は、「どういう問題だったか」と過去形で書かれていた。

 赤旗は森友学園問題を「詐欺師的な学校経営者が引き起こした補助金詐欺事件」として片づけようとしている。馬鹿げた話だ。

 いま、テレビ(ヒルナンデス)を見ながらこの記事を書いているが、籠池氏の詐欺容疑の内容を説明しながら、最後に毎日新聞の「捜査 まず財務省では」という記事を紹介していた。さらに元検事の郷原伸郎弁護士の「政権よりと言われないためにも、両方の捜査をしっかりやってもらいたい」と語った。という記事も紹介した。

 ここからは私の全くの余談と偏見であるが、この間羽鳥モーニングショーがおかしい。司会者の羽鳥氏が風邪で休んでいるということで、番組内容が全く変わってしまっている。 

 昨日、今日と藤井4段の問題を異常に取り上げ、政治問題を全く取り上げない。加計学園問題で萩生田官房副長官の関りが明らかになり、安倍内閣が絶体絶命に追い込まれている一番重要な局面で、朝日は延々と将棋の話で時間を費やし、お茶を濁している。

 チャンネルを変え、ビビットにしたら、こちらはいつも政治問題は薄いが今日はまじめにやっていた。司会者が風邪で休めば番組内容が根本的に変わるものなのか疑問に思う。

 羽鳥氏は単なる司会者でなく、番組の構成にも全て関り、この番組が成り立っているのかも知れないが疑問が残る。

森友学園問題は「補助金詐欺」事件か?

 森友学園問題は、籠池氏が安倍昭恵氏から100万円もらったと発言し、急速に政治問題化した。そこで慌てた安倍氏は自民党の国対を動かし、証人喚問で籠池氏を詐欺師として浮かび上がらせ、社会的に葬る作戦をとった。ところが籠池氏は強かで、証人喚問で新たな事実を暴露し、安倍夫妻の関わりを公然の物として浮かび上がらせた。

 ダグラス・グラマン事件に関する証人喚問で日商岩井副社長の海部八郎氏は手が振るえて自分の名前が書けませんでした。これほど緊張するのが国会の証人喚問だと思われます。

 籠池氏は終止、正々堂々と答え、自民党や公明党の追及を見事にかわしました。言い方は悪いですが腹が座った一流の詐欺師です。

 これに腹を立て自民党は偽証罪で彼を訴えようと策動しましたが、勝ち目がないと見送りました。その当時、宗像紀夫(元東京地検特捜部長、現在内閣参与)がプライムニュースに出演し、籠池氏の作った三つの金額が違う契約書は詐欺として立件できるかという司会者の質問に対して難しいと答えました。

 彼の主張はこうです。「籠池氏が補助金を請求した際、23億円の契約書を添付書類として提出していても、国はその契約書の金額を見て補助金を交付するのではない。国としてその建物がいくらかかったかは独自に算出し、その計算を元に補助金は交付されており詐欺には当たらない。さらに補助金をすでに返しており、このような場合はより難しい」と答えました。さらに「大阪府に対する7億円の契約書は、補助金請求ではなく、これはもともと難しい」と答えました。

 この時点では、世間一般には15億円の契約書が正しく、23億円は補助金を多くもらうため彼が数字を膨らめせて詐欺を行おうとしたという話は信ぴょう性があるように見えましたが、その後の経過を見ていると、必ずしも詐欺でないと思われる事実が出ています。

 それはこの建築を請け負った藤原工業が、森友学園の工事で建設費が支払われていないと騒ぎだし、実際に掛った費用は23億円だと言い出した。この主張が正しいとすれば、森友学園が出した23億円はあながち間違ってはいない。(注1)

注1:この話は、籠池氏と藤原工業は仲間であり、藤原工業は嘘をついていると思われる方も多いと思わ
   れますが、当初は仲間だったかもしれませんが、この時点では敵対関係です。藤原工業は、松井氏
   側であり大阪維新派です。大阪維新は安倍さんと同様いち早く籠池氏を切り離しており敵対関係で
   す。藤原工業はこの段階で籠池氏の幼稚園など全て差し押さえしています。

 宗形氏の話を聞いて思い出したが、私は固定資産税の家屋調査をしていたが、税金をかける基になる評価額は、見積書ではなく、役所の職員が再計算して評価額を決めています。見積書は参考資料にはなるが、それを根拠に評価額を決めていません。

 もし国土交通省が補助金請求に対して森友学園が出した契約書の金額を丸呑みして補助金の交付を行ったとしたら、行政としておおきな瑕疵があるのではないか。詐欺の立件は難しいのではないかと思われる。

 幼稚園の運営に対する補助金詐欺は言い逃れできないと思われますが、多かれ少なかれすべての幼稚園がこのようなことを行っているのではと思われます。そんなに大きな事件ではなく、まさに国策捜査だと思われます。

 幼稚園の補助金詐欺にあれだけたくさんの捜査員を派遣し、時間的にも夜から朝方までかかり、ありとあらゆる書類が持ち出されたと言います。確かにたたけば埃の出る男だとは思いますが、あまりにも異常な捜査です。