共産党7中総、「共産党のおかしさが際立つ」


令和元(2019)年9月24日


共産党7中総が9月15日開かれる。「党づくりでも『新しい時代』を開こう」


 共産党は7中総の志位委員長の挨拶でこれが共産党の本質だという発言が行われた。(以下は志位委員長の発言を赤旗で読んだのではなくユーチューブで見た話しである。)
 全体としては現在の共産党が危機に直面しているという認識の下にその打開を見出そうとしている。共産党の党勢が80年代以降後退したのは、社会党と公明党が合意(共謀)して、与党と共に共産党の排除を図ったことが大きく影響したと総括した。(1980年)
 しかし、この4年間の運動で、市民と野党の共闘で安倍政権を打倒すという方針が定着し、共産党排除路線は壊滅し、多くの市民や野党の中で共産党の役割が評価されてきた。ここに共産党が躍進できる客観的な情勢があることに確信を持って党勢拡大に取り組もうと鼓舞している。
 共産党が危機的状況にあると言ったが、今回の参議院選挙で448万票、得票率8.9%獲得した。
1980年の衆参ダブル選挙で、共産党は参議院全国区での得票は407万票、得票率は7.3%であった。市民と共産党の関係は、衰退期であると言われるこの時代でも、絶頂期の得票数・得票率を上回っていると語り、共産党は市民からの期待は相変わらずあると説明している。
 しからば、なぜ衰退期なのか、それは党員が50万に接近していたのに現在は28万人と大幅に減少し、赤旗に至っては355万部から100万を割る数字まで後退した。このことが深刻であり、党勢拡大運動は待ったなしの状況であることを説明した。
 野党連合政権が政治的日程に上っている現在、このことを可能にするのは強大な共産党の党勢を確立することが不可欠であり、歴史的な大きな使命を果たすためには、共産党の党勢拡大が喫緊の課題になっている。というような説明を行っている。
 さらに末端の党員にも納得してもらうため、赤旗拡大がなぜ世直しにつながるかを説明するため、80年代は、赤旗1部で1.65票が獲得できていたが、最近は赤旗1部当たり5.49票が獲得されている。これは赤旗の政治的役割がますます重要な物になっている。という解説を行った。
 これほどペテン的な論議はない。共産党は赤旗が増えれば選挙に勝てるという命題を設けて、党員に赤旗拡大を頑張るように強いている。一時期は選挙の総括の際この選挙期間中に何部赤旗が増えましたという説明を加えていたが、今はなされていないと思う。
 この赤旗1部の効果が、昔は1.65票に過ぎなかったが、現在は赤旗1部で5,47票も入るのだから赤旗の役割はますます大きくなったという説明は全くの詭弁であり、詐欺師的議論である。
 これは共産党の支持勢力が減少し赤旗の部数が単純に減ったことを表しているに過ぎない。元々赤旗の部数と選挙の票数に因果関係など全くない。この誤った論理から共産党が足を洗わない限り共産党の躍進は絶対に訪れない。

共産党の絶頂期は80年代でなく、1996年の衆議院選挙、1998年の参議院選挙、2014年の衆議院選挙である

 それと共産党には悪いが、共産党は数字の操作を行いこの論議を構成している。ここでも詐欺的手法が行われている。日本共産党の最大の躍進は80年代ではなく90年代である。1996年の衆議院選挙7,268,743票、1998年の参議院選挙で共産党は比例で8,295,078票、選挙区で8,758,759票得票率15.66%獲得している。(この数字は現在共産党が獲得目標にしている850万票、
15%以上を超えた数字である。)その後2000年代には衰退するが2014年の衆議院選挙で7,040,169票獲得している。志位氏の説明は、社公合意が共産党の行く手を妨げたという論理との整合性を保つため、80年の衆参同一選挙の票を最大値と位置づけ、その後共産党の党勢が後退した様に意識的に描いている。   
 80年の衆参同一選挙の大敗した事例を、絶頂期の事例に置き換え、今回の参議院選挙は絶頂期の選挙より得票数は多い、まだ共産党は衰退していないと説明しているが、これは全くのペテンである。さらに社公の合意が共産党の躍進をはばんだとというストーリーを作っているが、共産党の絶頂期は元々80年代ではなく90年以降である。党勢が絶頂期の時よりも現在の得票数が多いという設定を無理やり作り、論理展開がなされているが、この前提がウソであり、党員に対して誤った情報を示し、奮起を促している。(このような詐欺的主張は何の効果も生まない。むしろ信頼を失い、自滅していく。)
 赤旗の部数と選挙での得票数に因果関係はない、共産党が例示に出した80年の衆参同時選挙の時の赤旗発行数は335万部、今回の参議院選挙は赤旗は100万部足らずであったが、この衆参同時選挙の獲得票数より多い。この結果からも明らかであるが、志位氏はその結果を見事にすり替え、80年代は赤旗一部で票は1.65票であったが、現在は赤旗1部で5.47票獲得できる。だから赤旗の拡大は極めて大きな役割を持つと説明していたが、こんな論理が共産党員を奮起させることにつながるのか、私は疑問である。
 赤旗の部数と獲得得票数の関係は、1998年の選挙と、2001年の得票数を比較すれば明確に分かる。1998年の参議院選挙で8,195,078票獲得した共産党が、三年後の2001年の参議院選挙で
4,329,211票約50%(52.83%)しか獲得していないことを見ても因果関係は全くないことが分かる。
 この誤った選挙戦術に固執する限り共産党は選挙で絶対に勝てない。

そもそも選挙で国民は何を基準で投票しているのか?


 この分析が最も大事であり、これを理解しない者は選挙に勝てない。私は国民の投票行動は政党で選ぶものと個人の人柄で選ぶ者が半々に存在していると見ている。共産党は全て政党で判断していると勝手に思い込み、議員にふさわしい候補者の育成を行っていない。赤旗拡大は出来るが、政治的には音痴な人の集団である。政治的に他党派とも議論ができ、信頼できる政治家を育てることが急務である。
 私は共産党の議員を身近に見てきたが、他党派より人材が劣ることは明白である。これが共産党が選挙に勝てない最大の理由である。
 次に志位委員長は共産党排除論が克服され、市民と野党の共闘が発展していく中で共産党は信頼され、議席も伸びて行くと見ておられるようだが、共産党に対する壁はまだ厚いものがある。
 その最大の者が社会主義社会というものの評価が全くダメになってしまった・中国や北朝鮮(共産党は社会主義の党と認めていないが)の様子を国民はみんな知っており、社会主義というものに大きな疑義を持っている。この間の香港のデモ等も社会主義社会のイメージを悪くしている。
 これをどう克服していくのか、戦略が無く静観しているだけでは、共産党の支持は、はぎ取られていく。
 さらには共産党内部に自由な論議が保証されていないことを、国民は薄々知っており、共産党が天下を取った際に、自由の抑圧があるのではないかという不信感は未だ払拭されていない。
 確かにあいつは「赤だ」みたいな極端な排除はなくなったが、一度共産党員の烙印を貼られた者は、一生あいつは共産党だからと、いろんな面で排除される。昔し不破さんの労働組合を相手にした講演会で、一回共産党だと言われた者は、私は共産党で無いと宣言するまで、共産党だと排除されるという講演があったが正にその通りである。私も役所時代も現在ボランティアをやっていてもそうした扱いを受ける。
 こうした状況の打破を積極的に行い、共産党だから信頼されるという状況を作らないとダメだと思っている。そういう意味では尊敬される人物に成長を遂げることが大切であり、そういう点でも遅れていると思われる。
 私なども共産党の批判を始めるや否や裏切者扱いであり、共に戦おうという余裕がない。こうして点も国民が共産党を信頼しない点にあると思われる。