立花孝志氏(ユーチューブ)森友問題報告「籠池氏との面談内容」(5月4日版)


平成29(2017)年5月6日


森友問題は「大阪問題」とする立場からの見方

 立花孝志という人物が、森友問題でユーチューブを使って発言を行っている。その基本的視点は、これは「大阪問題」であり、主犯は松井知事をはじめとする大阪維新であり、部落解放同盟もかかわっているという見方です。上西小百合議員の主張に近い発言でもあります。

 このかれら「大阪問題」を主張する者は、安倍隠しに加担している者、あるいは差別者であるという批判もあることを承知していますが、彼らの主張には論理性があり、全体像が見えやすいという利点があります。

立花孝志氏と、籠池氏・籠池氏の長男と4時間近く話した内容(5月4日)

 今回は立花孝志が元摂津市会議員の大澤千恵子氏と二人で籠池元理事長と長男とで4時間余り話し合った結果を立花氏と大澤氏がユーチューブを通して報告するという筋立てになっている。その会談は5月4日であり、籠池氏の最近の主張を知るうえで極めて重要な情報だと判断しここに報告する。原本は「立花孝志・大澤千恵子、森友問題」とユーチューブで入力すれば視聴することが可能です。 

立花孝志と大澤千恵子氏がどのような人物か最初に記載する。


 ☆立花孝志・・大阪府泉大津市で生まれで、元NHKの社員。現在は「NHKから国民を守るる党」の
  責任者であり、各種選挙戦に立候補している。2015年、統一地方選挙の後半戦となる千葉県船橋市の
  市議会議員選挙で当選したが、その1年半後に行われた都知事選挙で敗北、さらには2017年1月
  の大阪府茨木市議会議員選挙出馬・落選、現在は5月に戦われる尼崎市会議員長選挙では党員の竹原
  正二を出馬させ、見事に当選させている。(平成29年11月18日一部修正)
  る。
  (出馬の動機を、お金がほしいからと言い切る少し変わった人物である) 

 ☆大澤千恵子・・彼女は摂津市の市会議員(自民党)であったが、2016年維新へと鞍替えし、2016年9
  月には摂津市の市長選挙に無所属で立候補し落選している。
   今回この会談になぜ参加したかは、本日の主要なテーマである森友疑惑が騒がれ始めてから初めて
  の死者(田中造園の秋山肇社長)が出たが、この方が大澤氏の後援会会長であり、この方の後押しで
  市会議員に立候補した経緯があり参加した模様。

 立花氏は、今年3月6日に大澤議員の後援会会長であり、森友学園の小学校建設地のゴミ処理に携わった田中造園の秋山社長の死を単純な病死や自殺ではなく、殺されたのではないかと推測され、建設用地のゴミ問題について籠池氏にいろいろ聞いた感触をはなした。

 立花氏はもともと森友疑惑は、安倍昭恵首相夫人が100万円渡したか否かに本質はなく、大阪維新を中心に政治家や部落解放同盟や籠池氏などが利権あさりをした事件と捉えている。

 学校敷地を8億円ダンピングして取得した籠池氏は、学校運営がうまく行けば、学校を担保に相当な借り入れが出来、それを関係者みんなで山分けしようとしたのが森友事件の概要と捉えている。これは維新を除名された上西議員の考え方にも近い所がある。

 大阪問題と捉える人は、質の悪い議員やその仲間が利権あさりをしただけで、籠池氏の神道を中心に据えた小学校の建設は、その道具立てとして利用されただけであり、安倍夫妻が見事に引っかかったが、悪いのは安倍夫妻ではなく、松井氏をはじめとする維新議員の利権あさりだと決めつけている。(私学審での「認可適当」などその事例とみている。証人喚問に立った京都の西田議員も同じ考え方であると思われる。)

籠池氏と大阪維新の関り

 籠池氏と維新とのつながりは、籠池氏が証人喚問でも証言したように、自民党の元府会議員で有った畠成章氏である。籠池氏は「大阪府議会議長を務められた畠成章氏からちょうだいしたご恩を忘れられません。」と発言した。畠氏は森友学園幹事も務めていたそうです。当初はこの方の世話になりながら、実行段階で活躍したのは、阿部賞久府会議員だそうです。上西議員のツイッターでもこの事件の黒幕にこの議員(阿部氏)を一番に挙げています。(2017年3月23日)

 この阿部議員が藤原工業を連れてきて、籠池さんに会わせて、小学校建設の業者に指名したそうです。(大阪音大がこの土地を取得できなかったのは、大阪音大ではこの業者を使うことができないからだと言う人もいます。)

 さらには指名業者に指定された藤原工業が、その後この事業に関わる全ての事業者を選定し(摂津JC=青年会議所)その力を発揮したと言います。その際、建設予定地のゴミ撤去は田中造園の秋山社長に任されたそうです。

 この小学校建設の土地が、タダ同然で森友学園に売却されたことが問題となったが、近畿財務局は、「敷地内に大量のゴミが見つかり、その撤去費用が8億円かかるので、その分を差し引いた額で売買したものであり、何ら問題が無い」と主張しています。

 去年の3月11日に、籠池氏がゴミが大量に埋まっていると言い出し、国に報告すると共に昭恵夫人にも「これは学校が出来なくなります」と連絡を入れています。3月15日には籠池夫妻は東京・霞が関に乗り込み財務省で田村室長と面会、ここで大騒ぎしています。(この内容は録音されており、最近籠池氏から公表されました。)この時の籠池氏の交渉が成功し、籠池氏は8日後の24日には土地購入の申し入れを行っています。実際の売買契約は6月20日ですが、この際8億円がダンピングされ、1億3400万円で契約締結しています。(しかも分割払いで・・・当初の賃借料より安い値段で)

 一般的に役所に何か苦情を申し入れた際、現在はその内容を録音することになっています。おそらく近畿財務局側も録音していると思います。(彼らは隠していますが・・・)

籠池氏と財務省審理室長の田村氏との面談はどのようにして実現したのか? 

 この問題は、なぜ財務省と籠池氏は面会できたのか、通常一般市民が財務省の官僚と面会なんかすることが出来ませんし、要求を出して相手を屈服させることなど絶対にできません。これは鴻池氏の事務所が動いたのか、もしくは安倍首相夫人付き職員の谷氏が動いたのか、これも解明すべきです。

 次に録音テープが開示され交渉内容は分かりましたが、籠池氏は自らの都合の悪い部分は削除したかもしれません。(籠池氏は編集することが出来る立場にあります。)財務省は資料を全て廃棄し、籠池氏に会ったか否かも記憶があいまいで、内容は一切覚えていないと主張しています。そのため、テープの中での籠池氏の不規則発言(恫喝部分)が一部削除されていても文句は言えません。財務省は馬鹿な対応をしたものです。だいたい籠池氏との面会(交渉)には、田村室長のほか5名が同席したと聞いています。5名のうちパソコンでメモを取ったものと自分のノートのメモを取ったものがいるはずです。5名も同席していても再現できないほど財務省の職員はぼんくらばかりでしょうか?

 籠池氏は面会の8日後に土地購入の申し入れを行っています。先の面会での籠池氏の要求は、賃料が高いと言うものであり、売買契約は想定外のはずです。手持ち資金が無いのですから。これは明らかに財務省が、ごみ問題で籠池氏に恫喝され、ギブアップし、売買契約に切り替える提案を行ったと思われます。

田中造園の秋山肇社長は森友疑惑の犠牲者か?

 話がだいぶそれましたが、本日のユーチューブの主要な課題である田中造園の社長秋山肇氏の今年3月6日の死亡について、もう少し丁寧に触れます。この死亡には状況から見て不自然なところがあり、秋山社長が臨時で採用していた社員が、マスコミの取材を受け、「小学校予定用地から出たごみは、国の指導もあり敷地内に埋め戻した」発言したことが、3月6日のデジタル毎日あるいは3月8日の赤旗に載ったからです。(「8億円のダンピングの根拠が揺らぐ証言です」・・・赤旗の記事は死後ですが)

 この発言があり、秋山氏は責任が追及されたのではないかと思います。家族は病死と言いますが、医者、警察・消防は自殺と言い、インターネットでは殺されたという意見が多くあります。立花氏も大澤氏も殺されたとみています。(注1) 

注1:当初秋山氏は豊中市役所のトイレで死亡という情報が出回っていましたが、立花・大澤氏の話で
   は、事務所兼居宅で亡くなられたとのことです。

 ※参考に毎日新聞と赤旗の記事を以下に引用します。

 毎日新聞毎日新聞2017年3月6日 15時00分
<小学校の建設巡り近畿財務局伝える 工事業者が証言>

 大阪市淀川区の学校法人「森友学園」が国から取得した大阪府豊中市内の用地で進めている小学校の建設を巡り、近畿財務局が2015年9月、工事業者らと地下廃棄物の撤去費用について協議した際、撤去を見送るよう伝えていたことが分かった。工事業者は毎日新聞の取材に「国にそのままでいいと言われた」と証言した。建設現場は今も廃棄物の搬出を巡って紛糾しているが、国がこの時点で対策を講じていれば、混乱を回避できた可能性がある。

しんぶん赤旗 2017年3月8日

 大阪市内の学校法人「森友学園」(籠池泰典理事長)に豊中市内の国有地を財務省近畿財務局が格安で売却した問題で、同局が費用を抑えるため2015年に、産業廃棄物を用地内に残したままにするよう求めてきたと、工事関係者が本紙に証言しました。(注2)
 工事関係者によると、森友学園が新設をめざす小学校用地の土壌汚染処理と埋設物撤去工事の際に、契約外のごみなど産廃が出てきました。このため、15年9月4日に近畿財務局内で同局と国土交通省大阪航空局、設計事務所と施工業者の4者で対応を打ち合わせました。
 業者側が処分費用の参考単価を示したところ、財務局側は「金額をそんなにかけることは考えていない」として契約外の産廃をそのままにしておくよう求めたといいます。
 業者側は、工事の障壁となるコンクリートガラなどを取り除きましたが、産廃は現場に残しておきました。
 国は、この土壌汚染処理と埋設物撤去工事に約1億3200万円を払う合意書を16年3月に学園と結びました。
 廃棄物処理法は、工事現場で出た産廃を適正処理するよう義務づけています。
 この工事関係者はその後、校舎の本体工事を契約した別の業者から「産廃は全部撤去したのではなかったのか」と問われ、経緯を伝えたとしています。

 財務省の佐川宣寿理財局長は、6日の参院予算委員会で「掘り出したごみを場内に埋め戻すといったようなことを近畿財務局が指示するということはない」と答弁しています。

注2:この話は2015年の9月4日、近畿財務局内で同局と国土交通省大阪航空局、設計事務所と施工業者の
   4者会談で出た話である。財務省側は記録が無いと主張しているが業者側が相当綿密にこの会議の
   内容をまとめている。(映像で見ただけであるが)
    国は産業廃棄物が学園の敷地外に運び出されることを嫌った。8億円の産廃処理は、トラック
   4000台分に相当するらしい。そんな状況を作りたくないというのが国の思いである。にもかかわら
   ず8億円のダンピングを行い、契約を締結した。
    申し開きができない失態である。この原因が安倍首相夫妻に対する忖度か、籠池氏の脅しが効い
   たのか、どちらか分からない。ただ籠池氏側の脅しが効いたとしてもそれは、安倍昭恵氏が絡んで
   いる案件だからと簡単に屈服したのは事実であろう。

森友疑惑で安倍首相夫妻の責任は免れない

 森友問題がたとえ大阪の特殊な問題に端を発しているとしても、安倍首相夫妻の関わるいは否定できず、責任は大きいと言わざるを得ない。

 昭恵夫人が公人か私人かあるいは夫人付き職員谷氏のFAXは私文書か公文書か等の見極めを世間の常識から離れた閣議決定で乗り切る安倍首相の対応は極めて醜い。嘘を平気でつく国のトップというのは、国家として非常に恥ずかしい。安倍首相は責任を取って辞任すべきである。

 立花氏・大澤氏の籠池評は、素直な人であり、嘘をつくような人でない。この事件の主役ではないとみている。(菅野完氏の見方も大阪の「普通のおっちゃん」である。)むしろ悪人は松井知事をはじめ維新を中心とした政治家及び藤原工業と見ている。

 さらに、籠池氏の顧問弁護士だった酒井康生氏を相当怪しい人物と見ている。彼の行為は弁護士法に違反していると相当厳しく批判している、一方的に辞任し、弁護士として知りえた事実をに公表している。この人物も大阪維新の仲間である。と批判している。

 この文書は、立花・大澤氏のユーチューブを参考に私の考えを書いたものです。