大阪民主新報の相変わらずの間抜けさ
 橋下市長との対立軸は何か


 大阪民主新報は、毎週(日曜日)付で発行されるが、配達は土曜日、さらに記事の締め切りは相当前だと思われます。5月31日(木)毎日新聞等新聞各紙は、一斉に大飯原発再稼働を一面トップで伝えましたが、その3日後に発行された大阪民主新報(6月3日付)紙面でこの報道を全く載せていません。これは週刊誌の迅速さから見れば、臨機応変さに欠けています。(これはお金が無いから仕方がないのかも知れません。)

 しかし1週間遅れの大阪民主新報6月10日(日)号もやはり大飯原発再稼働を一面トップで伝えていません。一面トップは「シリーズ」、「これが自治体のやることか」、「−橋下「改革」の現場から」「@上下水道福祉措置の廃止」という記事を載せています。2面に「大飯原発再稼働強行へ」橋下大阪市長・関西広域連合が容認」「態度豹変し市民裏切り」「「安全神話」に加担」勝田府副委員長が談話という記事を載せています。

 この共産党大阪府委員会の政治的センスの悪さには驚くばかりです。この政治的センスの悪さは「東スポ」や「日刊ゲンダイ」と比較すれば明確です。彼らは見出しで新聞を売っています。如何に一面トップの見出しが大事かを熟知しています。もし大阪民主新報を駅売りしたら、この見出しでは一部も売れないと思われます。

 大阪民主新報のトップ見出しのあるべき姿は「大飯原発再稼働」「橋下市長態度豹変し市民裏切り」であるべきです。これがマスコミの報道姿勢であり、政治家としてのセンスです。この「シリーズ記事」は一面に一部頭出しして、2面でその内容を伝えれば良い内容です。(参照:大飯原発再稼働を報じる赤旗紙面)

 さらに気になるのは、談話がなぜ委員長でなく副委員長なのか、委員長と副委員長では全く違います。事の重大性をどう認識しているかの決意が伝わってきません。

<維新とけんかすると損・・打算が働いている>

  今日の毎日新聞(6月9日付)2面に、「近聞遠見」という岩見隆夫氏の「維新・28%」をどう見るかというコラムがありますが、その中で「維新という新勢力が既成政党を侵食し始めた。毎日調査でも、民主党支持層の23%、自民党支持の層の15%が比例代表で維新に投票すると答えている。さらに増えるかもしれない。」「それなのになぜ維新と対決する政党が現れないのか。けんかすると損するという打算からか。」(中略)「既成政党はあなどられている」という記事があります。

 大新聞の有名な政治記者の目から見ても、維新の会と戦っている共産党の姿は見えないのです。かれが戦っていると評価したのは、鳩山由紀夫氏ただ一人でした。(それほど共産党の姿は見えていないのです。)

<「意見書1」で、私も共産党に対して岩見氏と同じ批判をしました。>

 私は一斉地方選挙の共産党(大阪府委員会)の戦い方を見て、この選挙の最大の争点は橋下・「大阪維新会」の推し進める「大阪都構想」との戦いだと主張し、その中で「M氏の選挙公報には、大阪都構想は全く触れていません。これはこの選挙戦の争点隠しを行うものであり、府民に対する裏切りです。」(これを争点にすれば、ますます彼らが躍進する。争点を意識的にはずして選挙に勝利する。こんな姑息な手法は間違っています。)とすでに4月12日の段階で「意見書1」として党中央(大阪府委員会など)に送付しています。(完全無視ですが) 

 その後も、共産党はピンボケな方針を出し続けています。(例えば大阪民主新報2月26日付、M府会議員の投稿記事など)これは橋下氏と戦う事を意識的に避けているのか、それとも共産党大阪府委員会の政治水準がこの程度なのか私にはわかりません。おそらく、そこまで政治水準を落としてしまっているのだと思っています。

  さざ波通信などでは、良心的な党支持者が、橋下徹に対する評価を止めて(私が誉めていると認識?)反ファッシズム統一戦線を結成して戦おうという呼びかけが行われていますが、共産党は決して橋下徹と戦ってはいません。常に「あさっての方向」の議論をしています。これが共産党の現在の実態です。