森友学園第4弾:佐川理財局長の安倍夫人にまつわる重要な発言をマスコミは取り上げない


平成29(2017)年4月2日


佐川理財局長の首相夫人に対する重要な発言

  ☆;質問:桜井議員「谷さんから問合わせがあったのか?」

  ★;回答:財務局長「首相夫人とのやり取りは」と答弁した。

  3月27日民進党の桜井充議員が参議院予算委員会のおいて、学校法人「森友学園」(大阪市)の国有地売却問題を巡り、「森友学園の事について改めてお伺いしておきます。財務省に対して答弁は認めています。」と前置きをした上で、「これは谷さんからの問い合わせがあった件ですか?」という訳の分からない質問を行った。(主語が不明でであった。)

 これに対して財務省の佐川宣寿(のぶひさ)理財局長がとんでもないミス答弁を行った。(マスコミ・インターネット上もこの指摘が行われていない。)

 佐川氏の答弁は「首相夫人とのやり取りは国有財産審理室長が担当で、夫人付の女性から介護施設に適用される定期借地の賃借料優遇措置の延長(50年)について問い合わせがあった」と説明した。
 さらに「学校法人(期限10年)に拡大する予定はないと回答した。一般的な問い合わせだった」と語った。

 この発言の一番重要なとことは、桜井議員は改めて確認しておくと断って「谷さんから問い合わせがあった件ですか?」とワンセンテンスの質問を行った。

 これに対して理財局長は、「首相夫人とのやり取りは、国有財産審理室長が担当で」と頭出しをして答えている。この言葉の中にすべての真実が隠されている。

 「谷さんから」としか質問者は言っていないのに、回答者は「首相夫人とのやり取りは」と答えた。

佐川理財局長の発言の問題点(発言ミス)から何が分かるのか?


 @谷さんからの問い合わせは、「首相夫人の問い合わせと財務省は捉えている」

 A「やり取りは」ということは、たった一回の問い合わせではなく、何回かやり
  取りを行っていることを表している。

 B首相夫人対応の担当者を決めている。(財務省として回答している)

 これでも谷さんの個人の問い合わせて言えるのか?・・・これが突っ込みどころだが、この発言を桜井氏も、マスコミも完全に聞き逃している。あるいは意識的にスルーしている。

 桜井氏は、この回答を聞いたのちに、「官僚は自分でこういうことを判断して問い合わせをするものか」と質問したのに対し、財務省の佐川理財局長は、「人それぞれで判断すること」だと言及を避け、問い合わせは「制度に関する一般的な問い合わせだった」と述べ逃げ切った。

 桜井議員は、「ご本人に来ていただいて釈明する場があった方がいいのではないか」と述べて、谷氏の国会での説明が必要だと求めたが、佐川理財局長の「首相夫人とのやり取り」という重要な「言質」について追及ができていない。あらかじめ質問を予定しており、相手の発言に対して急に対応する力がないことを示している。

菅官房長官はあくまで谷氏の個人プレイと谷氏を批判している。

 3月25日参院予算委で菅官房長官は「このFAXは昭恵夫人付職員が個人で作成・所有したもの」と回答している。これはこの間の経過は書類は全て廃棄したという答弁との整合性を図るため、全部廃棄したが、彼女が個人的に作成し所持していたため、このFAXのみ原本が保管されていたと証言した。

 以下やり取りを再現すると、谷氏のファクスについて、『引き続き当方としても見守ってまいりたい』をめぐり応戦がなされた。

 ☆;「『当方』というの誰か、個人ですか?」(共産党 小池晃)
 ★;「それは当然、谷さんだと思います」(菅義偉官房長官)

 菅官房長官はこう答弁している。佐川局長の「『総理夫人案件』というとらえ方と全く違う」ここが突っ込みどころだがだれも突っ込まない。(この時点では時系列が逆であり、小池氏は突っ込めないが)

 財務省の佐川宣寿理財局長の「首相夫人とのやり取りは」という発言は、つい本音を話してしまった言葉であり、これに食らいつけない議員の質問能力に疑問を感じる。

 赤旗も、この発言の重要さをとらえていない。よく頑張っているが何か間が抜けている。