口だけ番長になっている共産党(片山さつき議員と比較して)
      一斉地方選挙の最大の課題震災復興はどこに行ったのですか?


 いま、政界では口だけ番長といえば民主党の前原氏を指す言葉ですが、私は共産党こそ口だけ番長になっていると思っています。

 3.11の震災以降最大の政治決戦であった一斉地方選挙で、共産党は震災復興を最大の課題に掲げて戦いました。私は市会議員立候補者全てのポスターを点検しましたが、多くのポスターは震災に対するお悔やみの言葉はありましたが、震災復興を最大の課題にしていたのは共産党だけでした。これに対して原発問題は、原発反対を掲げた候補者は無所属議員の中に数人いましたが、共産党は「安全点検」でした。

  M府会議員は、自らのビラで原発については、安全点検を主張し、少しずつ自然エネルギーへの転換を訴えていました。また震災復興は最大の課題ですから、選挙後現地に入りたいと書いていました。

 私はこの共産党の一斉地方選挙を戦う政治姿勢には決定的な誤りがあると「意見書2」で指摘しました。

その主要な論点は

  • 震災復興は日本の政治にとって最大の課題ではあるが、地方選挙では最大の課題ではない。
    大阪における最大の政治的争点は、橋下氏の進める「大阪都構想」との戦いだ。
  • 震災復興・命を守る政治を掲げて戦うのであれば、「原発反対」を掲げて戦うべきだ
    (「原発反対」を掲げない命を守る政治は無い)
  • 震災復興は全ての国民の課題であって共産党の専売特許でない。(選挙は党派間の戦いであり、震災復興は争点にならない)共産党が一番震災復興に熱心だという証明を如何にするのか。

と問いただしました。

そして選挙戦が戦われ、ふたを開けてみると、大阪では橋下・「維新の会」が大勝利を得て高槻市の共産党は大きく後退(5名から3名)しました。(橋下・「維新の会」となんら関係のない議員が「高槻維新の会」を名乗り、1位2位で当選する結果を生みました。この1位当選者は前回選挙最下位当選者です。)

 この結果は、共産党の選挙戦術か如何に間違っていたのかを如実に語っています。しかし共産党はこの誤りを認めずその後の大阪ダブル選挙でも大きく退潮していきます。

選挙後の共産党は一斉地方選挙の方針の誤りは認めていませんが、一方では震災復興の旗を完全に降ろしています。一斉地方選挙後の共産党の発行するビラに、震災復興の課題は一切触れられていません。不満はあるが政治とはそんなものかなと思っていました。

<片山さつき議員は現地へ40回以上入っている・・・とテレビで発言>

 ところが最近片山さつき議員が、生活保護問題でヒット(?)を飛ばし、連日テレビに出ています。彼女は朝日放送の番組では、涙ぐんでこの話を訴えました。ニュースキャスターの長野智子さんが(何でこの人泣いているのだろうという思いで)、「今の涙は何ですか」と返すと、彼女は、「芸人である河本準一の母の生活保護受給の不正を告発したためにパッシングに合っている。」「同じ吉本の芸人である千原兄弟の弟が、私の主人の会社をつぶしてやると豪語していた。」と泣いている振りをしました。(こんな演技が何になるのかと、私はあきれ返ってテレビを見ていました)

 しかし、次週(?)他のテレビ番組でまた片山さつき議員が出ていました。やはり生活保護の不正受給の問題をしゃべっていましたが、話題が震災復興になったとき、「私は現地に40回以上入っています。」とかの女は主張しました。この発言を聞いて驚きました。我が共産党は震災復興が最大の課題と主張し、震災後は現地に入るとまで宣言しながら、府会議員・市会議員がアリバイつくりに一回程度参加し、その後は全く震災復興の話題が共産党のビラには出てこないという状況です。この嘘の涙を流しても国民の票を勝ち取ろうとしている片山さつきは、震災問題で発言権を確保するためには、現地に足繁く通うことが重要だということを知っている。やはりこれが政治家だと感心しました。

 共産党はいつの間にか言うだけ、番長になっています。高槻市の3月議会の報告でも、革新無所属の議員の政治報告には震災復興が一つの柱に設定されていますが、共産党だけは全く触れていません。健忘症にかかったのでしょうか。こんなことが許されるはずがありません。

 共産党は、国民を馬鹿にしています。国民は選挙での公約などもう忘れているだろう。今は赤旗拡大のほうが大事だと思っていると思います。しかし、国民はそんなに馬鹿ではありません。どの政党が何を主張し、その実現のために戦っているかを監視しています。共産党の退潮はそうした国民の採点簿で評価されていないところにあります。この真実を理解しない限り共産党の躍進はありません。