日本共産党「高槻市議団」の能力の低さを暴露した「市政資料」(2020.11.13版)


令和2(2020)年11月15日


 久しぶりに高槻市の市会議員団の出す「日本共産党 高槻市会議員団 市政資料」(以下「市政資料」という。)の問題点を追及する。前々からこの「市政資料」は何のために発行しているのか、その目的が分からないと指摘してきたが、基本的には共産党の主張というより、高槻市の広報から頂いた記事を垂れ流している面が強いと批判してきた。しかもその内容は何時も不完全で何が言いたいのかわからないし、数字などにも誤りが多く、知的水準の低さを暴露している資料になっている。
 共産党はこの「市政資料」をどのようなルートを経て発行しているのか、まったくわからない。通常なら市会議員団のニュースだから市会議員4名で企画し、それぞれに原稿を割り当てて、書き上げたものを持ち寄り、編集会議のようなものを行い完成させ、党の地区委員会の委員長の決済を貰い発行すると思われるが、発行されたこの「市政資料」を見たら、いつも問題だらけである。
 市会議員として市民から見れば高い給料をいただきながら、このような水準のビラしか作れない事態にあきれ返るが、党の幹部がこれでいいと決済しているのであれば危機的状況であり、維新と戦うと大風呂敷を掲げているが、この水準では維新を追い詰めることはできない。
 厳しい批判をしていて「愛が無い」ように見えるかもしれないが、とんでもない「市政資料」に仕上がっており、恥ずかしくって「共産党発行のビラ」と言えるような代物ではない。こんなビラをまけば、共産党の権威を崩すだけである。市会議員としての自覚が全くない。


共産党の発行した「市政資料の何が問題」か、以下に列挙して説明する。


 この「市政資料」の見出しは「2019年度決算特別委員会で審議」でありリード部分には「10月13日から19日の日程で決算特別委員会が開催され、日本共産党からは中村玲子議員が選出されました。資料の一部を紹介します」と書かれ、見出しは「昨年度の財政状況について」です。

 文書と図表(資料1)が記載されています。何を書いているのか明らかにするため、全文を引用します。
 「昨年度の経常収支比率はは前年度より0.2ポイント改善し、94.7%でした。財政調整基金を10億円取り崩す予定だったのが、取り崩さずに済みました。また、臨時財政対策債は約55億円発行予定が約22億円の発行ですみました。積立基金については、昨年度は323億5千万円ありました。基金は目的があり積み立てるので、12種類の積立基金があります。財政調整基金は、1昨年は大阪北部地震があり、財政調整基金から19億円取り崩して対応の財源にしました。それでも約150億円近くの残高です。
 中村議員は、一定額の積み立ては必要だが、150億円も必要なのか検証し、市民のために使える財源は市民のために使うべきだと求めました。(資料1参照)

 資料1:「市政資料」に掲載された図表を転記したもの(ミドリの字体はリンクを張っています。)
                            (単位:千円)
 

※この図表と本文の関係が全く分からない。本文で出てくる「財政調整基金」とか150億円という数字は
 この図表のどこにあるのかわからない。(この表の主眼は箕面市との比較である。本文とこの表は奇妙
 な取り合わせである。)

 この記事の何が問題か?それは
1.書き出だしは、市側の説明を書いています。「積立金については、昨年度末には約323億円ありまし
  た。」と書きながら、今年度末はいくらあるのか書かれていません。
   今年度の話は、「基金は12種類の積み立て基金があります。一昨年は大阪北部地震があり財政調整
  基金から19億円取り崩して対応の財源にしました。」これが何のことかさっぱりわかりません。主語
  は「基金は323億円」いつのまにか主語が財政調整基金から19億円取り崩して約150億円近くの残額
  です。にすり替わるのですか?
2.19億円の取り崩しは、1昨年か今年度か分からない。「対応の財源」という意味も分かりにくい。
3.そもそもコロナ禍で財政がなぜ黒字になるのかわからない。これで市民の要求にこたえて来たのか検
  証が必要。
4.「結びの市民のために使える財源は市民のために使うべきだ。」馬鹿げた主張、当たり前のことを言
  っている。なんの意味もない発言、コロナ禍で市民の生活がどのように破壊されているのか具体的に
  語らなければ何の効果もない。
5.最後にこれが一番問題だと思っている。この図表は高槻市提供の資料か、共産党が加工した資料かが
  知りたい。この資料には大きな欠陥がある。右肩に(単位:千円)と書いているが、「決算額」は千
  円単位であるが、「1人あたり」は円単位である。歳入が1人当たり340,355,000円もあるはずがな
  い。
6.この「資料1」は、箕面市と高槻市を比較したものである。本文には箕面市の「み」の字も書かれて
  いない。この表から何を読み取れと暗示しているのか全く分からない。

 裏面には、「道徳教育は、多様で自由な考え方が基本」や「次期青少年育成計画について」等が記載されているが、道徳教育論は面白かったが、青少年は、被害者のみに着目しているが、「再犯の防止の推進に関する法律」(平成二十八年十二月十四日公布・施行)との関連で加害者少年の更生保護に対する地方自治体の課題についても触れてほしかった。


資料2:高槻市市会議員団の「市政資料」表面
資料3:高槻市市会議員団の「市政資料」裏面