賞味期限切れビラを駅頭で撒く政治的鈍感さ!

   10月2日に、9月6日の尖閣列島問題のビラを配布



 私は毎日いろんな政党から駅でビラももらう。共産党A衆議院候補は、マイクを通して共産党の尖閣列島の方針を訴えていた。「また原発を取り上げず、尖閣をやっている馬鹿だな」と思いながら駅へと行く途中で、A候補の支持者からのビラを受け取りビックリした。もらったビラは発効日が9月6日の尖閣列島のビラだった。

 共産党の尖閣列島の方針は9月21日(赤旗)の「外交交渉に尖閣諸島問題の解決を」と題した提言の発表で大きく変わった。

 ここで重要なことは、日本政府の対応を批判し、「領土問題は存在しない」という立場をあらため、「領土に関る紛争問題が存在することを認め、冷静で理性的な外交交渉によって、(中略)解決はかるという立場にたつべきです」と提起している。

 A候補が街頭で訴えるべきは、この「提言」の内容であるべきであって、9月6日付けの賞味期限切れのビラを撒く心理が私には全く理解できない。

<ただ、この事実は極めて重要なことを描き出した>

 実は私はこのA候補と、私の「意見書」を、めぐって大喧嘩している。私は一斉地方選挙の際、共産党が掲げた「安全優先の原子力政策」という方針を早くから批判してきた。(「意見書1」4月12日「意見書2」4月18日)にも関らず共産党は一斉地方選挙後半戦も「安全優先原子力政策」で戦い、大きく後退した。そのような情勢のなか、志位委員長が5月1日メーデー会場で唐突に「原発ゼロ」の方針を打ち出した。(政策変更の手続きや、発表の仕方に問題はあるが、私はこの変更を支持した。)

 ところが、高槻市の共産党のビラにまだ「安全優先の原子力政策」というビラが撒かれていることを5月15日に発見し、高槻市委員会に抗議の電話を行った。その際対応したのがA候補であり、「共産党の原子力政策は未だに「安全優先の原子力政策」だと言い切った。」そこで私は「赤旗の拡大を最大の課題にしながら、貴方は赤旗を読んでいないのか、5月1日メーデー会場で既に志位委員長は「原発ゼロ」宣言を行っている、これが共産党の政策だ」と相当強い口調で相手を罵倒した。彼は「だから私たちも新しいビラを作っているからそれを見て欲しい」と再三再四言うばかりであった。そして我が家にそのビラが送られてきて、確かに「原発ゼロ」と書かれており、私はそれ以上の追及をやめた。(このビラが市内に撒かれたかを把握していない。普通は撒かれるビラは赤旗にも織り込まれている。・・私の批判をかわすために作ったのかもと疑っている。)

 「意見書」15通出して全く回答がなかったので「最終通告」を出すとこのA候補とW氏という二人が私の家を訪れてくれた。その際A候補は、「私との電話のやり取りは4月中のことであり「安全優先の原子力政策」が党の方針と答えたことに何の誤りもない」と居直った。(この時点では4月か5月かで論争したが、水掛け論になり、それ以上の論議はやめたが、彼らが帰ってから冷静になったとき、A候補が電話の際、新しいビラを見てくれといって送ってくれたことを思い出し、そのビラを見るとFAXで送ってきたため、日付が記されていた。やはり5月15日である。)

<何が明らかになったのか>

  1. 高槻市委員会は独自にビラを作成する能力がなく、中央から送られてきた賞味期限切れのビラを撒いている。(党の政策は既に変わっている)
  2. しかもこのビラは、既に「「尖閣列島問題」を選挙戦の争点とする共産党の馬鹿らしさ」で批判したが、党中央から送ってきたビラを改ざんして発行した極めて怪しげなビラである。

  私がここで主張したいのは、高槻市委員会(A候補)は、5月1日の志位発言「原発ゼロ」をいち早く理解し、その方針で戦ったと主張するが、今回の「尖閣列島問題」でも同じ間違いをしている。またもや方針が変わっている(9月21日)のに、その前の政策ビラ(9月6日付け)を配っている。 

  このことから、高槻市委員会は、赤旗(9月21日版)から、政策ビラを作る能力すらないことを証明している。高槻市員会は党の政策が変わっても、余っているビラを撒くことの常習犯であることが判る。

 これは国民を馬鹿にした行為である。共産党の衆議院候補者は、共産党の政策を正確に理解し訴えて行く必要がある。党の尖閣列島の方針が変わったのであるからその内容を国民に発表し支持を拡大するのが候補者の役割である。(私はこの党の方針に反対であるが、A候補も方針転換があったことを理解しながらも反対のために主張しなかったというのなら理解できるが、そんな自主性があるとは思えない。)

 自らの党の方針を正確に語れない候補を立てる共産党の非常識さにもあきれる、こんなことをしていれば支持を失うばかりだ。