またも出ました大阪府会議員団長「ボケた主張」



「またも出ました」ロマンショウ、いつもニコニコ朗らかには、「浪曲漫才ショー」のテーマソングですが、大阪府会議員団長の大阪民主新報への寄稿文のいつもながらの支離滅裂さは、大阪府党組織の思想水準の低さを物語っています。

 私が15通の意見書を出した際、最も傲慢な対応をしたのは大阪府委員会です。私がメールを受け取ったという返事だけでもほしいと要望しましたが、一切無視しました。

 しかし、この間の大阪民主新報の記事を見ていると傲慢なのではなく、回答する能力が無いのが真実かも知れません。大阪府党組織の思想的退廃は目に余るところがあります。

 この府会議員団長は大阪府民主新報で、初めて橋下・「維新の会」との対決姿勢を語っています。「私は、6月解散ともいわれる次の選挙で維新の会が中核、もしくは一翼を担う政権が誕生し、21世紀の日本にファッシズムが到来し、国民の諸権利が根本から踏みにじられかねない危機感を持っている」と主張しています。しかし、この主張は、私が主張していた立場であり、彼は私に私信(注1)ですが「貴方の主張は間違っている」と言い張り、選挙公報には「カジノや阪神高速延伸ストップ」しか掲げず、また3月25日付けで出した内部資料の立候補の決意では、

  @急ぐべきは震災救済・復興、安全・安心の街づくり

  A深刻な原発事故、安全優先で総点検

  B政治のあり方を問い直した東日本震災

  C府民要求実現、願いに寄り添ってきた日本共産党の値打ち

  D選挙情勢は厳しく大変です

  Eこれまでの支援に心から感謝します。必ず勝利するために支援を広げて下さい。

 というものでした。この決意表明には、橋下徹の「ハ」の字もなく、全く無内容なものでした。私はこの状況を捉え、今回の一斉地方選挙の争点は、原発反対と橋下・「維新の会」との戦いが二大争点だと一貫して共産党に求めてきました。(15通の意見書参考)

注1:この府会議員団長は、私の大学時代の友達であり、個人的に私信をくれた。しかし手紙の書き出しは選挙戦
      の忙しいとき、手紙を出した私に非がある。返事を出すまいと思ったが書くことにした。と言うものであった。

  過去のことを言っても始まらないので、彼も橋下徹の危険性に気付き、橋下徹との戦いを来るべき選挙の最大争点とした点は評価できますが、(国政選挙なので、最大の敵は現在の国家権力を握っている者との戦いが最大の課題ではあるが)しかし、この文書の書き出しは勇ましいが、内容は至って無内容です。    

  彼は何を持って橋下徹が日本におけるファッシズム到来の核になりえると見ているのか、語られていないし、この文書の大半を占めて語っているのは小中学校の学校現場での35人学級の重要性についてです。三つの表と二つのグラフでそのことを語っているが、今橋下徹による教育破壊の最も危険な顕れは、赤旗を見れば判るように、「教育基本条例案」「職員基本条例案」などの法制化の策動です。この撤回を求めて至るところでその戦いが組織されているときに、場違いな35人学級の実現を掲げる彼の政治的センスがうかがわれる。35人学級の要望そのものは正しいが、当面する民主主義の危機との対決という点では、全くピンボケのスローガンです。(一せい地方選挙で、カジノ反対、阪神高速の延伸反対と同じセンスです。)

 次に、「約2割の非正規教員、若い教員の急増へのフォロー、1割の高校での過半数の中退生徒などの問題解決こそ重要」と掲げているが、これらの解決に真っ向から対決するのが、橋下・「維新の会」が推し進める2条例だと結ばないと何を言っているのかさっぱりわからない。

  彼の立場にたって弁明すれば、この文書の最後の段落「1年ごとに評価し給料に差をつけるなどのやり方は、教員の自主的な協力関係を土台から壊し、百害あって一利なしのはずである」と彼は書いているが、これは彼の思い込みの中で書いているのであって、この内容が2条例反対の戦いを示唆していることが捉えにくい。ここでははっきりと、こうした状況に対して現場教師の奮闘をたたえながら、それを押しつぶそうとしているのが、橋下・「維新の会」の2条例だとキチット説明する必要があります。

 また教育問題を取り上げるなら、一番ホットなニュース「義務教育での留年」問題を取り上げなければならない。(一般新聞、テレビで大きく取り上げられたのに赤旗はこの件に全く沈黙している。)

  最後のセンテンスの見出しは「住民福祉と地方自治の回復再生こそ―職員基本条例案は、国民への敵対―」としているが、ここでも、今一番のせめぎあいである、橋下氏による労働組意の弾圧をもくろむ思想調査に全く触れていない。

  この思想調査に対する共産党の戦いは、久しぶりに一般紙でも大きく取り上げられ、橋下氏側が開封作業を中断するなど追い込まれている。橋下・「維新の会」に対する府民の圧倒的支持に、始めて疑問を持たすことができた戦いである。この闘いで、新聞の橋下氏に対する論調も、賛美だけではなく「危なかしい」という扱いも出てきている点を見ておかなければならない。

  情勢は常に動いている。その時々の一番ホットなニュースに波長を合わせた発言をしないと政治家の言葉としては失格です。(これが橋下氏と大きな違いである。)恐らく橋下氏は、共産党は「組みしやすし」と思っていると思われます。

 これが大阪府委員会の思想水準です。嘆かわしいかぎりです。

参考資料:大阪民主新報 2月26日号 M府会議員投稿記事