日本共産党 最近おかしくないですか

赤旗の森友事件に対する基本姿勢が4月12日から修正された(?)


平成29(2017)年4月13日

籠池批判から、「日本会議」批判へ

 私は森友事件に対する赤旗の記事は、安倍内閣の推し進めるマスコミ操作に影響され、敵を見誤り、籠池攻撃に集中している。攻撃すべき対象は安倍内閣であると主張してきた。

 そのため赤旗に取り上げてほしい記事を具体的に示し、攻撃のポイントはここにあると主張してきたが、一切無視されてきました。

 私の赤旗に対する要請内容は以下の点である。

 神道の精神を根底に据え教育勅語を理念とした小学校づくりは安倍首相の信念であり、その背景には「日本会議」を中心にした右翼勢力がある。具体的には安倍首相夫妻、籠池一族、大阪維新の会、さらには国交省や財務省などがこれに加担したことが事件を大きくした。

 しかしこの企みは、豊中市の一市会議員の国有地払い下げ資料の開示請求から破綻し、現状は籠池氏が学校建設の認可申請を取り下げ、この事業にたづさわった人たちが、いかに責任を回避するか逃げまくっている。

 この段階で赤旗は何をすべきかが求められているが、赤旗はこの事件の中であたかも主役に見える籠池氏の不正に照準を合わせ、攻撃をかけているが、この事件の中での籠池氏の役割は小さく、ただの詐欺師に過ぎない。こんな詐欺師事件はどこにもあり、とりわけ赤旗が追及する必要はない。むしろこの詐欺師は安倍首相夫婦の存在そのものを脅かす新たな事実を持っている可能性があり、安倍内閣打倒へ向けた戦いの中で利用できる人材ですらある。

 今、籠池一族を抹殺しようと必死で動いているのは、安倍政権であり、その尻馬に乗って籠池追及に走る赤旗は事件の全体像が見えていないと追及してきました。

 前置きが長くなりましたが、わたしが赤旗に要求した記事は

@3月27日参議院予算委員会で、民進党桜井議員の質問に対して、佐川理財局長の答
 弁の中にこの問題追及の大きなカギがある。桜井議員は、「これは谷氏からの問
 い合わせか?」と質問したのに対して、佐川理財局長は、「安倍夫人とのやり取
 りは、担当者を決め取り組んでいます」という趣旨の回答を行った。この発言は
 菅官房長官の「谷氏個人の問い合わせであり、私文書だ」という主張を根本から
 打ち破れる答弁である。この発言をぜひ赤旗で取り上げるように要請。

A安倍昭恵夫人の行動が公務か私的行為化も争点になっているが、これも外務省の
 HPに安倍昭恵氏を公人と扱う重要な記事があり、それを暴露してくれと要請し
 たが、それも無視された。(参照1)

B森友学園問題は、一般マスコミでは官邸の意向に従い、籠池批判を行っている
 が、インターネットでは安倍昭恵氏まつわる事件がどんどん報告されているとい
 う状況を説明し、その事例として、安倍昭恵夫人が森友学園の名誉校長に就任す
 る前日大阪府私学審議会会長と同じイベントに参加しており、これも怪しい事件
 であると書いていましたが、これについては要望しませんでしたが、本日(4月13
 日)付赤旗に宮本議員が追及した内容が載せられている。

参照1:赤旗編集局に送ったメールの一部を添付します。

赤旗編集局様                        2017年4月11日
                                galite65

 佐川理財局長の発言は無視されましたが、昭恵夫人が公人か私人かも一つの争点です。

 外務省HPの「WAW!Tokyo 2014」という記事があります。そこに当日配布された資料がHP上で公開されています。

 この集会の主催者は:日本国政府です、日本経済団体連合会、日本経済新聞、日
           本国際問題研究所です         

      後  援は:日本経済研究センターです

 この資料に参加者の一覧表があります。

 日本人4名と外国人の多数が写真入りで紹介されています。

 日本人のトップは昭恵夫人であり、2番手が加藤勝信内閣官房副長官3番手に岸田文雄外務大臣、4番手に有村治子女性活躍担当大臣が紹介されています。

 安倍夫人は「役職:内閣総理大臣夫人」と紹介されています。公人扱いです。(参照2)

 なぜ、安倍昭恵氏が一番出てくるのかおかしいと思いましたが、この前ページに「略歴」(アルファベット順)と記載されているので、安倍さんの読みは「あ」から始まるから一番最初かと納得しましたが、よく見ると4番手に照会されている有村大臣も「あ」です。この順番にはアルファベット順という表記と整合性が取れていません。

 この日本側の出席者の順番は、日本国の側の参加者代表は安倍昭恵夫人であることを表しています。大臣より先に私人である安倍昭恵氏が照会されるのはおかしな出来事です。

 昭恵夫人を一番最初に持って行ったのも役人の「忖度」です。しかし私人が大臣より先に照会されことはありません。やはり外務省は「公人」扱いしています。

 外務省は「アイウエオ順」でごまかそうとしましたが、「有村大臣」の扱いで失敗しました。2番手に有森大臣を置いていれば、「アイウエオ順」という論理で逃げられますが、この順番では逃げ切れません。重要人物から記載し、安倍夫人を「公人」扱いしたことは、まるわかりです。

 これを赤旗に載せるべきだと思い、赤旗編集局に提案しましたが、これも無視されました。赤旗は、本当に安倍内閣を追い込もうと思っているのか、疑問符がつ いてしまいます。

                       以上赤旗編集局に送ったメール

 ★外務省作成のパンフレット(WAW!Tokyo2014)安倍昭恵氏の扱いが注目される。

 次ページの岸田 文雄外務大臣・有村治子(ありむら はるこ)女性活躍担当大臣が透けて見えています。(名前は「あ」から始まっています。)

赤旗の森友学園に対する基本方針が明らかに変化する。(4月12日)

 ここまではこれまでの経過を書いたものであり、これからが本題ですが、赤旗は4月12日「森友学園」疑惑という【主張】を載せました。見出しは「昭恵夫人と国・府を曖昧にできぬ」というものです。籠池批判中中心からの脱却を宣言しました。

 この赤旗の【主張】の結論は、「疑惑がある以上、国会での解明が欠かせません。とりわけ首相夫人がかかわる疑惑の究明は、政治の最優先課題の一つです」と結んでいます。

 しかし、最初の中見出し「広がり続ける疑惑の連鎖」という項では、籠池氏の詐欺まがいの行状を書き綴っています。この点については、未だに未練(弱点)があるように見えます。これをいくら書き綴っても意味がありません。籠池氏はそのような人なのです。彼の罪状をいくら並べても全く意味がありません。この彼を利用して悪事を働いた者をあぶりだすことが最大の課題です。

 赤旗はどうしても籠池氏の詐欺まがいの行為が気になるようです。(自民党の三悪トリオ(西田議員・葉梨議員・西田議員)も籠池氏を逮捕しようと必死に名なっています。)元東京地検の東京地検特捜部であり、現在内閣参与の宗像 紀夫氏ですら、籠池氏の詐欺の立件は難しいと言われていました。

 この13日の赤旗はこの【主張】よりも重要な記事を載せています。それは3面【総合】で「安倍政権と森友」という見出しを掲げ、「狙いは『戦争出来る國』」という見出しや「『教育勅語』持ち込み」、「靖国派の国政私物化」、「教材『否定せず』」という記事があります。(戦争の「戦」という字も戦前の字を使っています。)この記事は非常に優れた記事であり、今回の問題の本質を全て明らかにしています。

 この記事のリード部分を以下にに転載します。まさに森友問題の本質を捉えています。

 「国有地が格安で売却された学校法人『森友学園』(大阪市)の疑惑で浮上した『教育勅語』の暗唱などの異常な教育内容。一方での安倍政権による『教育勅語』の学校教材のしての持ち込み。二つの問題からは、改憲右翼団体『日本会議』と一体の勢力による戦前回帰の教育礼賛と、そのための国政私物化という本質が見えてきます。」と書かれています。

 同じ日に書かれた赤旗の【主張】に比べれば、森友問題の本質への迫り方が違います。赤旗【主張】では、籠池氏の詐欺的手法をあげつらっていますが、ここではこの事件の本命である「日本会議」出てきません。攻撃対象は見出しの「昭恵氏と国・府を曖昧にできぬ」に表されている昭恵氏の問題を国会で追及するにとどまっています。赤旗編集局内部でもこの問題で何を追及するかの論点が定まっていないように見えます。

 三面の「安倍政権と森友」は、見出しから大きく構えています。「狙いは『戦争できる國」だ」と指摘し、赤旗にしか書けない視点を明確に打ち出しています。

 この記事は、内容だけでなくビジュアル化されており、記事の中心には教育勅語を載せその周りを、安倍首相、昭恵夫人、稲田朋美防衛相、平沼赳夫衆議院議員の画像を載せ、4人でオリンピックの旗を掲げて更新するように、教育勅語を掲げている演出を行っています。そしてこの4人を「『教育勅語』を礼賛する”同志≠スち」と書いて、敵が誰かを明確にしています。(籠池の出る幕は全くありません)非常に気の利いた問題の本質を浮かびあげるわかりやすい文書です。これこそが赤旗の力量です。

12日の赤旗は素晴らしかったが13日の赤旗は、もう一つである。

 まず良い点は、先にも触れましたが、「昭恵氏」「府私学審会長と面会」「森友学園認可話した疑い」という記事は良かったのですが、その下に「『別契約書作成』ただしし書き削除」「『森友』・籠池氏指示」という相変わらず、籠池批判を行っています。

 さらに、その下に「愛媛・今治」「巨額の税金なぜ投入」、「加計学園・説明会 市民から疑問」という記事を書いているが、これが独立した記事に見られ、読んでもらえない可能性があります。本来ならこの記事の見出しには、「第2の森友事件」とか「森友よりひどい加計事件」とか、森友疑惑より安倍首相への追及の本命は、この事件だという気迫が伝わってきません。記事を読んでもらうという視点が弱い、週刊誌の迫力に学ぶべきです。