大津 中2自殺事件、共産党沈黙を破る
        しかし、その見解は全く間抜けだった。

 
 この記事は、「赤旗は「大津・中2自殺事件」を全く取り上げていない」の最後だけを取り出したものである。(本文は長文であるため、一部抜き出しを行った)本文を読んでいただいた方はスルーしてください。

 7月20日の赤旗は、長い沈黙を破り、はじめて、「大津中2自殺」を取り上げた。見出しは「見逃されたいじめ」「因果関係否定していた市」としている。

  しかし、この記事は、私が危ぐした一般紙の後追いでしかない。さらに、この間様々な事件にたいする赤旗のズルさは、共産党としての見解を述べるのではなく、「誰かがこういっていた」と逃げて報道する姿勢である。

 今回も、NPO法人ジェントルハートプロジェクト理事の大貫隆志さんの話 として「馬鹿げた論評を載せ」共産党の主張が正しいかのような体裁をつくろっている。

  この大貫隆志なる人物がいかなる人物か私は全く知らないが、この事件について発言するのなら、基本的な情報収集後発言すべきである。彼の話の見出しは「事実を隠すと解決しない」であり、中味は「問題は「アンケートの実施自体を学校が隠そうとしたことです。」学校や市教委が事実を隠すことによって、遺族は非常に傷つけられています。これ以上傷つけないでほしい。」と書いています。

 これは全く事実関係を知らないものの意見である。アンケートは10月17日に実施され、11月1日に公表されている。

(@「11月1日(火)6校時に、今回の件についての全校集会を開催いたしました。アンケート調査から分かってき
    た内容の報告と、これからの生徒一人ひとりの生活を考える話をしました。

 A「11月1日(火)夜に今回のアンケート調査に関する保護者説明会を実施しました。緊急開催したにもかかわ
    らず、480名以上の保護者の皆様にご参加頂きました。」・・・「やっぱり皇中がすきや?」7号から)

 アンケートを実施したことさえ隠蔽したという彼(大貫隆志)の発言は、全くの妄想であり、全校生徒800名以上がこのアンケートに参加しているのに、実施したことの隠蔽は不可能である。事実赤旗のこの記事の中に「17日にアンケートを実施し、その内容をA君の父親に報告し、再調査を依頼された。そこで11月1日2回目のアンケートを実施。」とこの間の経過を書いている。赤旗自身の記事にアンケートの実施とその公表経過を書きながら、「アンケートを実施したことを隠蔽した」なんでこんな間抜けた記事(コメント)が素通りしてしまうのか、赤旗の知的水準を疑う。(この問題を真剣に取材していないことがまる分かりである。・・購読料を返せと叫びたくなる。)

 本来、この事件に関わって赤旗が発言すべきことは、教育現場への警察が入ったことへの評価、「いじめ撲滅」についてこの間の皇子山中学の取組の評価である。確かに事件が起こったことについての教師の責任は当然拭い切れないが、事件後どのように取り組んだか、教師の取り組み等を正確に評価していかないと、教育問題での共産党の発言権はなくなるであろう。(インターネットの世界では共産党は「被害者よりも教師の労働条件」と揶揄されているが)、今回、学校現場の取り組みに全く触れず、一般マスコミと同じ視点で記事が書かれていることには失望する。(犯人探し的思考だけでは前進しない。)

 被害者家族への対応を最優先するのは当然としても、すでに提訴され裁判になっている以上、現場は、子ども達の不安を取り除き「やっぱり皇中がすき?」といわれる皇子山中学つくりに、教師・生徒・保護者・地域が一体として取り組み、一人ひとりの、命が輝く学校へと成長を遂げていく上での課題について共産党として、積極的に言及すべきだ。

 さらに、現在の一般マスコミが煽り、そのあおりに呼応し、犯人探しと、人権侵害があからさまに行われているこの異常さに、警鐘を鳴らすべきだ。面白おかしく犯人探しをする姿(本人の写真の貼り付けや、転向先の公表、親の事業や人権団体とのかかわりなど一方的に公表)からは何も生まれない、更なる荒廃を生み出すだけである。

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