共産党のの選挙方針は、赤旗読者と共に戦おう、これは内向き路線、国民と共に戦べき!



令和元(2019)年5月10日


 この文書は、討論の広場の「選挙総括の在り方」に対する私の見方を書いたものです。

投稿ありがとうございます。

選挙の総括は勝ちか負けかの見極めが大切。負けを認めない者は勝てない。 


 貴方が指摘されているとおり、共産党の選挙総括は間違っています。これが外向きの強がりの見解であって、内部的にはもっと突っ込んだ議論を行っているのならまだ安心できますが、もしこれが総括のすべてだとしたら、なんと間抜けな党に変質したものだなと思います。
 選挙の総括で一番大事なのは、勝ったか、負けたかです。負けたのならなぜ負けたかの総括をすることが最も大切です。ずっと前にも言いましたが、プロ野球の野村監督語録の中に「負けに不思議な負けなし、勝ちには不思議な勝ちがある」というのがありますが、選挙も同じです「負けに不思議な負け」はないのです。なぜ負けたのかその本質を暴き出しその克服を行うことが大切です。

新たな共産党の戦略的方針の評価が問われた大阪12区の補欠選挙


 今回の場合はとりわけ「市民と野党の共闘を掲げ」新しい統一戦線を生み出しての戦いです。そこで完敗したこの原因究明を明らかにしない限り「市民と野党の共闘路線」は成功せず、「野党共闘のガンは、共産党の持っている独特の組織原則がマイナスイメージになっている」と追い込まれ、何時の間にか党名の変更等を強いられ解党路線に突っ走り、無味無臭の共産党になる危険性があります。
 共産党は安倍政権としっかり切り結ばないことが前進に繋がると勘違いし、共産党の持っている戦う政党としての良さを一枚一枚はがされてきている。そのことによって支持を失っていることに気づくべきです。
 今回の選挙結果は、前回に比べ38%の票を逃がしている。さらに4名立った候補者の内第三位の樽床伸二氏の3分の1ぐらいの票しか獲得できていない。これは共闘路線を重視しすぎ独自路線を前面に出して戦うことを躊躇して戦った経過だと思われる。同時に戦われた市会議員選挙も5名から2名に減らしている。(これについては前回UPした「統一地方選挙結果を報道した赤旗の紙面は大本営発表に酷似している。」を読んで見てください。)
 共産党は、市民目線にしっかり立った政策を掲げて戦えば前進する。現在の曖昧さが特色をなくし、何かを実現してくれる党としてのイメージが市民の側から見えなくなっていることに気が付くべきだ。

なぜ維新が勝つのか、候補者のはつらつとした姿も大きな力


 維新がなぜ勝つのか、それは一般市民の要求をやってくれる気にさせる訴えが成功しているのである。共産党が重視しない、候補者の魅力が維新にはある。維新の候補は年齢も若く勢いを感じさせる候補者が圧倒的に多い。
 例えば高槻での共産党の府会議員候補72歳であった。一方維新は47歳、43歳の2名、立憲は41歳女性、自民党は55歳女性。公明党は66歳男性である。
 72歳の宮原氏は安倍政権が老人いじめをしている65歳以上の人まで働かせているというビラを配ったが、その張本人が72歳では論理的矛盾がある。府民は議員に府民の為に働いてほしいのである。どの人が一生懸命働く馬力があるかを見ている。そういう意味では働き盛りの候補者が有利である。

赤旗が増えたら世の中が変わる。「お題目」みたいな方針は人を組織できない。


 共産党にはこうして視点が全くない赤旗がいくら増えたかしか、選挙戦の戦術はない。こんな事を書くとまた私の偏見でと言われるかもしれないが、赤旗がそれを立証してくれる。
 しんぶん赤旗5月8日号8面【党活動】に中央委員会書記局の声明がある、その内容は、
『全党員に声をかけ 参議院選挙をともにたたかおう 読者、後援会、支持者と一緒に』
 この中央委員会書記局の声明の内向な姿勢こそが、現在の共産党の姿である。党が頼れるのは党員・読者・後援会員・支持者だけである。現在の共産党の路線から言えば、「全ての野党が団結して安倍内閣打倒を目指し、多くの労働者、市民と団結して戦おう」というぐらいのスローガンを掲げるべきである。
 昔の共産党なら、「すべての労働者と団結し、安倍反動政権打倒の戦いを全国津々浦々で組織し、選挙戦を勝利しよう」というようなスローガンだったと思われる。
 何が言いたいのか、「全党員は国民の戦いを組織しその運動の高揚の中で選挙戦を有利に戦う」というのが共産党選挙戦の方針の基本的視点であった。
 今の書記局声明は、『全党員に声をかけ』、全党員に声をかけから言わなければならない党の規律の乱れを暴露し、さらに頼れるのは赤旗読者など、自分たちの身近にいる者を組織しようとしている。(全く内向き路線である。)

若者文化から取り残された新聞信仰では選挙戦か勝ち抜けない。


 私が学生だった頃から社会人になったころは、大衆運動の戦いの前進の中で選挙戦を戦っていた。成果は倍々ゲームであった。戦いの前進と選挙の結果は結びついていた。
 現在は赤旗の成果と選挙を結び付けている。この路線の行きつく先は破滅である。現代社会のIT化が進化し、新聞は必ず減少していく。若者は新聞なんか見ていない。ニュース出どころは、ほとんどスマホだ。衰退していく社会習慣にしがみつき党勢を拡大し選挙戦に勝利するという思考は、夢物語でしかない。大阪維新のあの若者たちのはつらつとした姿を見習うべきだ。 
 参考:統一地方選挙結果を報道した赤旗の紙面は大本営発表に酷似している。