共産党の正体見たり(大企業を敵視しない!)
   = 赤旗一面でこっそり主張=



 6月10日の赤旗1面は、「経済界・自治体・農業・医療関係者・・・」、「オール北海道一同に」、「経済懇話会 志位委員長語る」、TPP反対に感謝■増税やめ「提言」実現という記事を載せています。

  この記事の中に共産党の本音が見え隠れします。その内容は「道議会の無所属派「フロンティア」に所属する八田信之道議は懇親会を知り自ら参加。(「提言」は)将来ビジョンが明確だし、われわれの責任でやるのだという思いも伝わりました。大企業を敵視しないということもわかった。これなら国民に受け入れられると思うし安心して(政権を)任せることができる」と話しました。

  この記事こそ現在の共産党の思想を明確に現しています。共産党の卑怯なところはこれを党の考え方として表明するのでなく、第三者に語らせているところです。(この日の赤旗一面には、「「安全神話」と恫喝による再稼働方針を撤回せよ」という記事があるが、本来この記事が一面トップを飾るべきだ。)

 このやり方は、テレビショッピングと同じです。テレビショッピングでは、「こんなに効きますよ」といいながら、必ず画面はしに断りのテロップ(これはこの商品の効能を示すものでなく、あくまで個人の感想ですと入れています。)

 共産党も「大企業を敵視しない」というのが党の方針なのか、この道議の個人的感想なのか明確にすべきです。恐らくこれは(大企業と敵対しない)は共産党の本音です。これを宣言して政権に参加したいというのが、議会主義に徹した今の共産党幹部の思考です。

 しかし、これを前面に打ち出すにはいまだ躊躇がある。そこで共産党にとって都合の良い人物を使ってその「文言」を語らせ、いつの間にか党員の中にある二つの敵の一つである「独占資本主義」という思想を忘れさせることを企んだ文書です。サブリミナル効果をねらったものです。赤旗記事の中に従来の主張との違いを堂々と説明を加えて打ち出すのではなく、チラチラと「大企業を敵視しない」という文言をすべりこまし、党員がいつの間にかそれが共産党の考えであったように錯覚に陥ることを狙ったものです。

 卑劣で、卑怯なやり方です。共産党が大企業に反対しないから、政権に入れてほしいなら、正面からお願いすべきです。しかしこれを行えば、共産党は壊滅するでしょう、現状で党がその本心を前面に出して戦えば、共産党は解党的大敗北をきたします。そこでじわじわとこの考えをすべりこませ、みんなの思考を誘導する、これは詐欺師やペテン師の手口です。

 政治を真正面から取り組まない者は、確実に国民から見放されます。現在の共産党は、国民の立場に立つというこの立ち位置自体を覆そうとしています。こんなことがバレナイと思う共産党幹部の政治的力量に大きな疑問を感じます。

 議会には魔物がすんでいるのでしょうか。議員になればいつの間にか議会主義に陥り、さらには自分が権力の中枢に入りたくなるのでしょうか。共産党も人の子で多くの議員と同じだったことを示しています。この状態に内部から批判が出ないところに、この政党のおわりが見えます。