まちがいだらけの共産党(共産党に二度と花は咲かない) NO.2


     日本共産党の13の大罪・・・国民から完全に見放される日は近い。
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NO.1からの続き

3.大衆運動とのかかわりが希薄になった。


 共産党は革命政党であり、党の性格を「前衛政党」と位置付けていた。党は国民大衆の最前線で戦う職業的な政治集団であった。大衆運動に対して指導的立場にあると自負していた。しかし党の位置づけが変わり、前衛性を否定し、国民とともに戦うと党の性格を変えたが、未だに前衛性が残り、大衆運動を引きまわす弱点を有している。

 大衆運動とのかかわり改善の基本は、以下の原則を確認することが必要である。

@ 大衆運動を育てることに力を入れる。大衆運動の高揚無くては、共産党の発展もありえないことを明
     確に党建設に据える。
A  大衆運動内での党員の果たす役割の定式化が必要である。
   大衆運動内で党員は大衆の利益の為に献身的な努力を行う。大衆団体の決定の上に党の決定を
    持ち込み、それを優先させてはならない。

この原則確認が必要。
 今回の3.11大地震に伴う原発の崩壊に対して、多くの国民は、原発の怖さを感じ取り、原発絶対反対に向かった。これらの国民の気持ちを捉え運動化したのが、大江健三郎さんを始めとする無党派の市民グループであった。さよなら原発10万人集会は、主催者の予想をも乗り越え17万人もの人が結集した。また毎週金曜日行われる官邸前行動も、無名の若者達の呼びかけで、大きなうねりをもたらした。
  原発反対が、無党派層の指導の下に行われている現状は、共産党が政治情勢を見誤たこと(「原発反対」でなく「安全優先の原子力政策」)に原因している。共産党は未だに、来るべき選挙の争点が原発反対にあることも気がつかず、消費税反対と尖閣列島は日本のものというビラを流している。(A候補のビラ参照) しかし、9月15日赤旗1面で共産党は「原発即時ゼロ」という方針を打ち出した。なぜか14日赤旗1面に「全国連絡会よびかけ」11月11日全国一斉行動、「今すぐ原発ゼロへ」という記事が載っている。この全国連絡会は、共産党系の民主団体を全て網羅した組織になっている。
 共産党は震災後1年半が経過して初めて、原発の即時撤退論(脱原発?)にたどりついた。この道のりは遅いが、たどり着いたことは良いことである。しかし、原水禁系の「さよなら原発派」や官邸前行動を行っていた者は最初から原発即時撤廃(脱原発)である。この間共産党はこれらの集会に一個人として参加していたが、今後は、「原発即時撤退」の旗を掲げ、自らが先頭に出ようとしている。この「さよなら原発派」などの運動の特徴(良さ)は、従来の組織された労働者の集まりでなく、一般の市民が子ども連れなどで参加していたことだ。これらとの運動どのように調整しようとしているのか知らないが、自らが乗り遅れていた分野で後から顔を出し、自分たちが本家のような行動(振る舞い)をすれば、国民大衆から見放されるだろう。
 共産党は、なぜ1年半も経って始めて原発即時撤退の方針に到達したのか、真摯な分析と自己批判を行わない限り、大衆から信頼はされないであろう。

4.選挙戦で負け続けている。再生のバネが見つからない


 政党としての最大のイベントである選挙戦で、負け続けている。世論調査でも2〜3%しか支持がない。(30日の新報道2001フジテレビでは1.4%であった。)結党から90年戦って数%しか支持がない、これをおかしいと感じない中央幹部の知的水準を疑う。共産党は、赤旗の部数と選挙の勝利という奇妙な哲学を持ち込み科学の党であるべき共産党が「カルト」的な指導になっている。共産党がなぜ選挙で勝てないかを列挙すると
 1.敵と味方を分けることをやめた戦うべき相手のない戦いをしている。
 2.赤旗拡大が選挙の勝利を保証する。」という「哲学」を確立した。
 3.政治を倫理に変えてしまった。「政治とカネ」を最大の争点にした。
 4.与党志向が強まった。「保守との共同」の中に共産党の躍進を位置づけている。

 これらの誤った政治認識が、共産党が今後日本の政治に影響力を持てる政党として残りえるかの存在基盤が揺るいでいる原因である。


 4-1:第八の大罪:敵と味方の区分が判らなくなった
   ★二つの敵から二つの害悪⇒財界が認めてくれた。(オール北海道)
 最近の選挙では、争点が設定できず、訳のわからない選挙を戦っている。(ポピュリズムに陥っている。)
 選挙の争点は、階級間の対立が最も顕著に現れているものを設定する。この立場から見れば、「安心・安全・やさしい大阪」や「幸せが実感できる都市」は、階級対立の概念が全くない、お人よしのスローガンである。
 これらのスローガンの誤りは、前者は警察の安全協会のスローガン、後者は宅建会社の販売の宣伝文句のパクリでしかない。(あまりにも馬鹿げている。)
 総選挙に向けての共産党のビラを見ていると、無定見のため大衆の高揚に追随している。「尖閣列島問題での宣伝」がそのいい例だ。(これは保守派のスローガン)これを掲げて戦う共産党の政治オンチさは救いようの無い政治的堕落である。
 
  選挙戦を戦う場合、国家権力と国民の最も利害対立をしている問題が何であるかを見極められない。選挙戦の争点が描けず、何でも良いから思いつくことを羅列して選挙を戦っている。
  来るべき衆議院選挙に向けた共産党のビラを私は4枚持っているが(近畿民報1号、3号、A氏の後援会ビラ、A氏の個人ビラ)どれを見ても原発即時撤退を中心に据えていない。この選挙戦で共産党がもし躍進するとすれば、それは原発問題で先頭に立って戦い、世論の主導権を握ることだ。
  これは震災復興の課題等をしっかり政策化し、原発問題では、単に反対だけでなく命を守る政治の立場から、今命が危機にさらされている現状をつまびらかに明らかにし、ガレキ処理や除染等の課題を明確にして取り組むことだ。原発問題を単なる主導権争いに利用すれば、共産党は国民から見放される。是非原発問題の総合的ビジョンを明確にすべきである。「安全・安心、優しさの大阪」レベルの政策で戦う限り共産党は敗北する。敵を明確にし、原発反対の立場に立って政策化することが求められている。
  この間の選挙でほとんど負けているが、震災で被害にあった地域の選挙や、沖縄の選挙では勝利している。それは敵を明確にして戦っているからである。
 大阪ダブル選挙は惨めな負け方をした。それは「安全・安心・優しい大阪」という敵を明確にせず、安定調和を狙った保守との共同路線上のスローガンであったためである。このことを学べない共産党は腐りきっている。

4-2第九の大罪:政党間の戦いを、赤旗拡大に矮小化してしまった。


      ★他党派との政治的争点を描けず、赤旗拡大だけが党の成長の証。
 「赤旗の拡大」が、選挙戦勝利の最大の保障・・これ真っ赤(旗)なウソ、赤旗拡大は、一重に財政問題である。

 これも、現在の共産党が党内で主張する主要な主張であるが、これほど人を馬鹿にした主張は無い。おそらく統一教会が多宝塔を売ったら、その人が救われるという思想と同じぐらい馬鹿げている。統一教会の信者の方は、本当のこれを売れば、相手方を救えると末端の信者の方は思っているのだと思う。しかし、これを指導している幹部たちは、単なる資金稼ぎだと自覚していると思われる。
  赤旗も、これを拡大したら世の中が変わると思って、多くの党員が奮闘している。拡大運動の最前線で戦っている個々の党員はそのことを信じて疑わないのだと思う。しかし共産党の中央の幹部も本当にそう思っているのだろうか、中央の幹部は共産党という組織を運営して行く上で、赤旗の収入がどうしても必要であり、これ以上赤旗の部数が減れば、日本共産党という赤旗新聞会社が破産してしまう危機を真剣に考えているのだと思う。このままでは破産し、職業的革命家である多くの人たちは、職業を失い、路頭に迷うほか道は残されていない。それほど追いつめられているのである。(赤旗拡大は、一重に財政問題である。)
  そのこと(財政問題)を真剣に語り、打開策を見出すのではなく、赤旗拡大が、選挙戦の勝利の最大の保障であると激を飛ばし、良心的な党員を追い詰めている。一年間のぶっ通しの拡大月間で何割の党員が成果を上げたか知らないが、成果上げられない党員は針のムシロである。国民のためを思い党に結集し、政治的改革の最大の課題に貢献できない自分に嫌気が差し、党の方に足が向かないのが現状だと思う。
 日本における政治改革と赤旗の部数に何の関係も無いのに誤った理論で洗脳され、こめつきバッタのように働かされる、党員の姿は気の毒というより他にない。赤旗の拡大と日本の政治の改革には、何ら因果関係が無い、この事実を明らかにしていくことが重要である。
  何回も言っているが、共産党の危機は、赤旗の部数が減っているからではなく、政治的思想的水準がとんでもなく低くなっているところにある。党は政治集団である、他党派に負けない政治的力量があって、初めて選挙選で競い勝てるのである。この原則が理解できない限り、共産党は滅亡へまっしぐらだと私は思っている。

 4-3:第十の大罪:政党間の戦いを、倫理問題に矮小化してしまった。


   ★「政治とカネ」を最大の争点で戦う。・・これは倫理の問題。
 共産党は、「政治とカネ」を重視し、一政治家として力量のある小沢氏を責めまくっているが、これは筋の悪い事件であり、検察のねつ造がうかがわれる事件でもある。共産党は小沢氏を落としこめる成功しても、同時に検察との戦いを放棄したことで、共産党の政治姿勢に大きな批判や疑問が出ている。
=政党間の戦いは、「倫理」でなく「政治的力量」で決まる=・・これが真実だ!
 共産党は、赤旗で資金を集め、自力で政党組織を動かせる、日本の政党の中で最も健全な政党であった。そこでこれを「売り」に「政治とカネ」で他の政党を責めまくった。しかしこの戦いは、相手の政党を落としこめることに成功しても、共産党自体の支持には、そう影響がない。国民はどの政党を支持するかで必ずしも「倫理」で見ていない。政治的実行力のある政党を育てようとしている。
 しかも悲しいことに、共産党の唯一の売りである、健全な党運営の要である赤旗部数の後退で、うまく機能しなくなっている。そのために一年中拡大月間という異常な党運営が行われている。(これをやれば党は疲弊する)
 全ての根源は、政党助成金をもらわず、清潔な党というイメージを打ち出せば党の支持が高まると判断した、政治的オンチから来ている。政治というものを、政治的力量で語らず、倫理で語って勝利しようとするのは邪道であり、政治は正に国家的利益や、国のあり方、国民生活の擁護などでその力量を発揮しない限り支持は集まらない。
  小沢問題では、もし無罪判決が出た場合、赤旗の報道姿勢や責任が問われるであろう。すでに大手マスコミは、逃げを打っているが、赤旗だけが最後まで突っ込んでいる。

4-4:党に魅力は第十一の大罪:与党化した共産ない!選挙は戦った者が勝つ。


   ★政策は完全に与党思考⇒「安全・安心・やさしさの大阪」、「尖閣列島問題」
  1970年代の共産党の躍進は、革新統一戦線の運動に支えられていた。この「革新」という言葉をお蔵入りさせ、なぜか「保守との共同」に政治的躍進のカギがあるように見ている。(「四中総」)(「保守」は「革新」の反対語であり、いつの間に掲げる旗がひっくりかえったのか理解に苦しむ)
     ★「保守との共同」路線の中に共産党の躍進は絶対にない。(保守はもっと強かである)
     ★共産党の躍進は、「革新」の旗を掲げ、保守層との戦いの中にこそある。・・これこそが真実!!
  
 共産党の現在の思考は「隣の芝生(保守)は青い」現象である。共産党の勢力の拡大は、「保守との共同」の中で勝ち取られるのではなく、革新的な人々を結集させることによってもたらされるのである。(革新の統一戦線の結集である)
 京都の市長選挙で共産党は健闘した。大阪とは大違いである。しかしその結果を見て市田書記局長は、開口一番「保守との共闘が進んだ結果だ」と発言した。
 まず、自らの陣地を固め、その上で相手の陣地に攻め込む、この基本的原則が判っていない。他の陣地への侵食は良いが、自らの陣地から多くの脱落者を生み出していることに気付いていない。「保守との共同」という共産党の軸がぶれたことにより、逃げ出している人が沢山いるのに全く気付いていないお人よしである。
  保守との共同が共産党に何ら利益をもたらさないことは、高槻市や茨木市の市長選挙の結果を見れば判る。
共産党は、日本を支配しているのは、ほんの一握りの人であり、99%の国民は団結できる。だから従来の陣地を拡大して、保守層との関わりを持つことが、共産党の一層の発展につながると見ている。
 これほど馬鹿な思考は無い、論理的にはそうかも知れないが、実際は様々な階層に分解されており、支配者階級の思想を身に着けているものも多くいる。共産党のなすべきことは、議会における多数者革命であるから、日本の針路をそのような方向に持っていく人たちの結集を図るべきである。そのための分岐点は、「憲法」であり、現状では「原発反対」を含む震災復興、及び「消費税」さらに「オスプレイ」である。この層は国民の半数以上を占めており、この層との連携を求めて行くことが重要である。
  どうして自らの近くにいる人々を大切にせず、「保守との共同」を叫び、財界の人との懇談会を一面トップの記事に持ってくるのか、その気が知れない。(全く馬鹿げている。国民大衆は、共産党のこんな姿を求めていない。)(注3)
 共産党が原発の即時撤退に1年半かかったのも、保守層(財界)の支持を失うからとの判断があったとすれば、民主党と何ら代わりが無い。さよなら原発や官邸前行動にあれだけの人が集まるのは、そこに党利党略が無いからである。そのことを肝に銘じて取り組んで欲しい。
注3:6月10日の赤旗1面は、「オール北海道」という記事を一面にのせ、道議会の無所属は「フロンティア」
      に所属する八田信之という議員を登場させ、「大企業を敵視しないこともわかった。これなら国民に受け
     入れられると思うし安心して(政権)を任せることができる。」と話しました。とあたかも保守との共闘が進
      んでいる見本例のようにはしゃいだ記事を載せている。しかしこれはやらせ記事である。
       「財界さっぽろ」という北海道の月刊誌がある。その「インターネット版」の「日刊さっぽろ」2011年4月1日の記
      事に、「土壇場で道議選出馬、八田信之元札幌市議の"影響度"」という記事がある。
         一部抜粋すると「八田の父親は共産党関係者だったため保守系議員でありながら共産党支持者にも食い
       込んでいた。共産は前回に続き候補者を見送ったため、民主候補2人に入るはずの共産党票が八田に流れ
    る可能性を指摘する声もある。」
        そして選挙結果は、八田氏は三位で当選し、自民、民主はそれぞれ1議席に留まっている。共産党はあた
      かも「オール北海道」は「保守との共同」の成功例のように書き立てるが(一面トップで2回掲載)、裏では立候
      補を見送り、八田氏に票を回すことにより、この発言を引き出していると思われる。(保守との共同など
     幻想だ・・やらせ記事だ!)
 
NO.3に続く・・・・10月6日UP