◆ついに現れた「独裁」という言葉 (赤旗10月23日13面)


 
 今回の選挙戦は通常の選挙戦とは違い、橋下徹という稀代のペテン師が大阪都構想を掲げ、大阪の権力とお金をすべて自分の手中に納めようと画策し、またそれが成功する可能性がある選挙戦だということです。
  ですから選挙戦のスローガンは、橋下氏の個々の政策と対置しても全く無内容で、橋下氏という政治家が大阪に君臨することを阻止することが最大の争点、政治的課題です。
  しかし、昨日までの赤旗や梅田候補のビラは橋下氏のこの危険な役割(民主主義に対する挑戦者・破壊者)という点を明らかにせず、咲洲庁舎(旧WTCビル)の購入が失敗だったという次元で戦いを進めていました。(ただ、10月16日付け大阪民主新報の6面、市田書記局長の講演は、橋下氏の本質を捉えていました)
  私は共産党のこの選挙戦術の誤りをこのブログを通して広く訴えることを考えていました。しかし10月23日付け赤旗13面に
  ★「橋本独裁政治ノー」大阪府知事選・市長選勝利
  ★府・市ののっとり許さない
 という記事が出ました。これが私が求めていたスローガンです。すでにこのスローガンは平松市長によって語られていましたが、赤旗に載ったのは初めてです。

  たとえば16日付けの大阪民主新報の市田書記局長の講演内容は優れていますが、大阪民主新報の見出しのつけ方は明らかに講演の趣旨を踏みにじり、無内容な見出しになっています。
 以下参考に見出しだけを羅列します。
   ★暮らしと福祉、営業を守って奮闘 梅田候補とわたし候補の勝利で安全安心の大阪に(これが一番の大見
       出し)
    ★災害に強い、原発ゼロ、自然エネルギー社会を大阪から
    ★暮らしを暖め福祉の充実で、大阪経済の立て  直しを
    ★地方自治の破壊を許さず、住民が主人公の大阪を
  市田書記局長の講演の中には、橋下氏(大阪維新の会)の狙いや、本質を突いた部分があるのにそれらを見出しに持ってくることを避けています。

  ただこの講演にも弱点はあります。橋下氏(大阪維新の会)の本質を語りながらもその危険性についての言及は弱いところがあります。
  たとえば「独裁」という言葉も出てきますが、以下のようなフレーズの中で使われ、共産党が橋下氏を独裁者だと断定していません。

10月16日大阪民主新報 市田書記局長の講演
 「”日本の政治で一番重要なのは独裁”だと述べたような橋下知事に、地方政治や、子供たちと国民のための教育行政を任せるわけにはいかない」と訴えました。

 23日赤旗は、先に紹介した見出しの中に2本の記事を入れています。@明るい会事務局長の表明(府・市のっとりは許さない。A大阪革新懇(知事の「怖い狙い」学ぶ)という記事があり、「ファッショ的な独裁政治の「怖い狙い」を学び阻止への世論作りを進める」とされています。

同日手に入れたビラは前のまま、赤旗もこの2本の記事以外は相変わらず旧来の記事

 本日(23日)付けの赤旗折込の梅田候補のビラは、橋下という言葉すらなく、また個別政策論争に焦点を合わせています。赤旗の知事・市長選へのつどいの記事も相変わらず「安全・安心、やさしいさの大阪!くらし応援、福祉・防災の先進都市大阪へ!」と題して講演しましたと書かれています。どこの府県にもっていっても通用するようなスローガンを掲げて戦おうとしています。
 このちぐはぐさはどこから来ているのか、不思議でたまりません。