謀略まがいの選挙戦術(是非この選挙戦術が正しかったか検証してください。)意見書 4

                                                                                                                                                                                                                                                                                 平成23年4月27日

 今回の高槻市長選挙の選挙戦術は極めて疑問に思います。  今、私は市長選に絡んだ高槻民報を4枚持っています。そのNo.はNo.11-17、11―19、11-21、11-26、の4枚です。(以下これを便宜的に1号から4号と名づけて呼びます。) これら4枚のビラを見ても共産党の市長選挙に対する基本的方針がわかりません。

 まず、共産党は「はまだ候補」を推薦しているのか、一般市民から見れば判りにくいです。どのような形(立場)で市長選を戦っているのかが判りません。「支持」なのか「推薦」なのか「勝手連」なのか区別がつきません。高槻市民報(4号)では、「弁護士の新人を応援します。」と書かれていますが、選挙広報などを見てもはまだ氏は共産党候補を支持しますとは載せていません。(この関係を正確に市民に知らすことが大切です)

 また、これら4枚のビラを見ても、市長選で勝利する事が「命を守る」政治とどう結びつきのか全く触れられていません。非常に不可解なビラに仕上がっています。

 一方では共産党は相手候補(Y氏)に対する異常な攻撃を仕掛けています。正に共産党が正面から戦いを挑んでいるように見えます。前回も指摘しましたが相手候補のイメージを損なう謀略的な攻撃を行っています。これは、この市長選挙の本来の主役である自民党や公明党、民主党が手を汚したくない汚い部分を共産党が引き受けています。この共産党の謀略的攻撃は、共産党自身の品位を落とし、結局は共産党のイメージダウンにつながっていることを真剣に見つめる必要があります。(自・公・民に利用されているのです。)

 共産党の相手候補に対する攻撃は何が間違っているのか。

現在までに私が手に入れたビラでは三つのパターンで攻撃しています。

   ◆統一教会系の人物だ(1号ビラ)

   ◆ サッカー場建設を推進している(1号ビラ)

   ◆減税日本の支持を受けているのは「ウソ」(3号、4号ビラ)

 これら三つの件に関する共産党の攻撃は「謀略的側面が強く」相手候補を卑しめることに成功しているかも知れませんが、同時に共産党の品格も傷つけています。以下具体的に見ていきます。

◆統一教会の人物だ。

  これは「見てきたようにウソ」をいうタイプの批判です。特定の団体での挨拶が、その団体の意志と必ずしも一致しているとは限りません。例えば公明党大会で管総理が挨拶すれば管総理は公明党ですか。公人としての社会的儀礼の範囲です。次に誰を尊敬するかはその人の自由であり、特定の人を尊敬したから、その人の考えと同じだというのも暴論です。基本的には思想信条の自由であり、内心の自由は守られるべきです。

◆サッカー場の建設を推進している。

  これも彼らの主張を意識的に歪曲し攻撃するという謀略的攻撃です。ガンバ大阪を誘致すると言ったのは奥本前市長であり、実現不可能なことを選挙公約に掲げ当選した極めて問題のある選挙公約です。前回の意見書でも書きましたが民報(No.11-17)で「安満遺跡でのサッカー建設場は反対」日本共産党という見出しは、奥本市長の公約にはサッカー場の建設があるが、共産党は奥本市長を推薦してきたが、サッカー場建設には反対だと読み取れます。しかしそのあとの「Y派の市会議員は「サッカー場を作らないのは公約違反」と市長を攻撃」という見出しは、中身はその通りですが、あたかもサッカー場を作れと要求しているように読み取れます。・・・資料1
  この攻撃は詐欺的手法です。彼らの主張は、「できもしないことを言った責任を取れ」といっているのは明らかであり、あたかも250億円のお金を使いサッカー場の建設を求めているように描き出すのはアンフェアーであってやってはならない禁じ手です。

 この問題に対する彼らのビラは「ウソの公約の尻拭いに税金数百億円!?」と記載され京大農場には貴重な遺跡が埋まっており実現不可能だ、やはりガンバ大阪が計画する3万人規模のスタジアム建設は、極めて困難であることが判明しました。(中略) 一方で、高槻市は京都大学とURとの3者で、平成21年9月に、高槻市が京大農場を買い取る約束を含む合意書を締結してしまいました。この事実が税金の無駄遣いだと批判しています。(私はこのビラの内容が真実か否かはわかりませんが、少なくとも彼らがサッカー場を作れと要求していないことはわかります。)資料2

 相手の主張を意識的に捻じ曲げて理解して攻撃する。共産党は何時からこの様な謀略的ビラを出すようになったのですか。この様なビラは何ら効果がなく、自らのイメージダウンとして必ず跳ね返ります。(どうして自・公・民の顔を立てて、共産党は闇の仕事を引き受けるようになったのですか。理解に苦しみます)

◆減税日本の支持を受けているのは「ウソ」

  これも、この指摘まではある意味では事実です。しかしその後の「人間としても資質が問われる!」これは言いすぎです。相手の人間を全面的に批判するような批判は確かに勝ち誇ったように見えますが、一般社会のルールとして、この様な批判には嫌悪感を抱かせます。この問題を何処まで調べ、本当に彼が人間としての資質が問われるような人物なのか、よほど慎重に対応する事が求められます。「相手への全面否定は」は、共産党は思想信条の自由や自由な意見を認めない、自分が気に入らなければ全て切って捨てるという相手側の攻撃材料になってしまいます。

 この問題も私は相手の候補者の運動員に聞いてみました。Y氏は河村たけし市長に会い、支持を取り付けたが、その後減税日本という政党ができ、この党からの公式な応援を得ていないということです。確かに手違いはありますが、「人間としても資質が問われる問題」ではありません。

よくよく、考えてください、サッカー場の攻撃のビラの謀略性の方が、公党としての品位が問われる問題と思いますが。このビラの主張は絶対に認めることはできません。

 この事実関係を党中央は是非調査してください。この様な謀略ビラを出すことは共産党の真の姿とは絶対に違うと思っています。この様なビラは共産党を自滅に導くものです。   

 自・公・民の手先となって汚れ役を演ずる。これが本当の共産党の姿ですか。相手側の政策と堂々と政策論争をすべきであって、相手候補の人間性を全面否定する批判するやり方は選挙戦術として卑劣です。現に手元の民主党が出したビラがありますが、政策を全面に掲げ、相手の人物攻撃など一切行っていません。(汚れ役は共産党に任せているからです。)是非検討してしかるべき処置を講じてください。

 私は市長選挙に臨む高槻市の共産党に対する批判を既に4月12日提出の「大阪府会議員選挙の選挙戦術について(M議員の選挙戦術から見えてきたもの)」の「最後」に入れています。その部分のみ以下に再録します。



【再録】


 大阪府会議員選挙の選挙戦術について(M議員の選挙戦術から見えてきたもの)   意見書 1

最後にもう一点、高槻市長選挙についての誤りについて


  高槻の市長選挙は全国でも例をあまり見ない、共産党から自民党という主要党派が全て同じ人を応援しています。前回の市長選は3戦目であり、この全党派が応援した候補者は2000票の差で勝ちましたが、実質的には大敗北です。

  今回は候補者を代えていますが、やはり全党派推薦の候補者と前回の対立候補の戦いです。私は今回の候補者は良く知りませんが、現在の市長は良く知っています。なぜ、全党派がこの人物を担ぐのか、それは自らの党派の利益に結びつくからです。なぜ共産党が推薦するのか、その理由がわかりません。(共産党は支持の理由を一般に明らかにしていません。・・・選挙戦のビラ等で)前回の選挙では共産党が推薦しなければ落ちていた候補者です。

 共産党が支持する理由は、推定できるのは、相手候補が「統一教会系だから」という事です。しかし、私はこの情報は、自公民の市長選対の大きな罠だと思っています。自公民は「統一教会だから」といって共産党を抱き込み、人気のない候補で選挙戦で勝利しているのです。

 Y氏(相手候補)が統一教会の親派だというのが事実だとしましょう。その場合でも思想信条の自由であり、統一教会派の人物を尊敬しているから「彼は悪」だという主張は私は違うと思います。彼自身が統一教会の会員で霊感商法を行い被害者を出しているという具体的事実について攻撃する事はできますが、統一教会の集会に出て挨拶したとか、統一教会系の人を尊敬しているから「彼は悪」だというレッテル貼りは、共産党だとレッテルを貼り社会から追放してきた権力とどう違うのか判りません。理屈は幾らでも付きます「マルクス・レーニン主義を語る共産党は、スターリンや中国共産党と同じだ、彼らは暴力で人民を抑圧するのだ」という攻撃にさらされてきた共産党が同じレッテル貼りで相手候補を攻撃し、選挙戦を有利に導くことは、私は間違っていると思っています。

これは明らかに罠です。共産党を除く各派は自ら手を汚したくないのです。ダーティーな仕事を共産党に回しておけば、自分たちは表で堂々と戦えると見ています。共産党に少し餌を投げ、裏で統一教会の批判をさせておくことが、この選挙戦を有利にすると読んでいるのです。

  現に町の「はまだ氏」のポスターは、石原伸晃や蓮舫とのツーショット写真ばかりで、共産党の写真は全くありません。はまだ氏の選挙公報にも共産党の支持など触れていません。ところが共産党は高槻民法で支持の論調を張っています。注2

 お人よしも程々にと思っています。こんなことをしていたら、本当の共産党支持者を逃がしてしまうと私は考えています。

注2:このビラの主張は何が言いたいのか全く判りません。(高槻民法No.11−17)

 まず中見出しで、「安満遺跡でのサッカー場建設に反対 日本共産党」 と書いてそのあとに「Y派の市会議員は「サッカー場をつくらないのは公約違反」と市長を攻撃」と同じように大きな活字を書いています。Y派の議員が行っている攻撃はサッカー場を作れといっているのではなく、前回の選挙でサッカー場を作ると公約して選挙の票をかすめとった戦術を批判しているのです。恐らくこの政策を最終版に出さなかった場合、選挙では負けていたと思われます。ガンバ大阪という人気の高いチームを高槻に呼ぶという政策は2000に票を上回る支持があったと思います。この欺瞞性を追及しているのです。

 この様な相手方の主張を意識的に取り違え攻撃するやり方はフェアーではないと思います。(市長の選挙公約は正に公約違反です。・・・市長を支持した共産党も同じ責任を負うことの自覚がない批判です。)