社会的常識を党活動の基本に               意見書 13


                                                         平成23年5月29日
日本共産党中央委員会 様

 以下は党中央からの指導のおかげか(?)M府会議員からもらったメールです。しかし、おかしくないですか、私は党中央にお願いしたのは、大阪府委員会、M府会議員にメールを出すように指導してほしいと言いました、その際のメールは、最低限「@メールを受け取った。Aこれについては何時頃回答する。Bそれと今日まで無視したことは誤りだった」という内容が必要だといいました。

  私は貴方が思っている以上に超多忙です。今も5月議会中です。5月29日(日)に1〜2時間の時間がとれそうですのでいくつかの点について貴方に手紙を出すつもりです。

                                                               5月26日  M

 

  このメールを見て私の脳に浮かんだ情景は、雪印乳業の社長の発言「忙しくって寝ていないのだ。」でした。この事件については良く知っておられると思いますが、

<参考:雪印の対応>

 会見の延長を求める記者に「では後10分」と答えたところ「何で時間を限るのですか。時間の問題じゃありませんよ。」と記者から詰問され、「そんなこと言ったってねぇ、わたしは寝ていないんだよ」と発言。一方の報道陣からは記者の一部が「こっちだって寝てないんだ。そんなこと言ったら食中毒で苦しんでる人たちはどうなるんだ!」と猛反発。社長はすぐに謝ったが、この会話はマスメディア等で広く配信され、結果的に雪印グループへの不信をもたらす結果となってしまった。

このときの石川社長と同じ発想です。私は忙しいのだ、貴方のような暇人に応える必要が無い。というのがM氏の本音です。しかし私の意見は多くの国民大衆が現状の打開を求めており、それに応えるのが政党の役割だし、その中でも共産党の役割は大きいではという指摘です。M氏の今回の地方選挙の方針(戦い方は根本的に間違っていたという指摘です。)自分たちだけが絶対で、他の意見はうけつけない。共産党の独善性(一般的に良く言われる批判)を実証しているような振る舞いです。

 私は、この間お送りしているメールで、盛んに言っていることは資本主義の良いところは学ぼうという点です。民主主義という政治制度は、思想信条の自由や発言の自由など国民の人権を守る上で優れています。この点を共産党が学ばない限り、私は共産党に未来は無いと考えています。

 例えば、雪印乳業の後も幾つもの類似事件があり、対応を間違えた企業は社会から抹殺されています。同時に企業はこの経験から学び、「説明責任」や「コンプライアンス」や「企業の社会的責任」という言葉が流行語になるぐらいに、その社会的使命に目覚めてきています。

 政党にも同じ様に、これらの概念を吸収していく必要はないのでしょうか。行政はまだまだ遅れてはいますが、こうした企業の先進的な取り組みを学び改善しつつあります。おそらくこの様な企業の改革の流れを一番学んでいないのが政党であり、取り分けて共産党ではないかと思っています。

 共産党の長期停滞傾向の克服の課題は様々なところから解決すべきですが、一番の根っこにあるのは、社会的常識の欠如、資本主義社会の文化の発展に気がつかず乗り遅れ、企業は労働者を搾取と収奪するだけのものと認識が滞まっている中で、企業は企業倫理について相当勉強していることを注視すべきです。

  行政も大きく変わりました。共産党だけがこうした社会進歩から取り残されていることに気付きませんか。

 もしどこかの有名な企業が、M氏と同じ回答をしたら、社会的に糾弾され、抹殺されてしまいます。企業ではお客様は神様です。政党にとって国民は何ですか。この基本的視点を確立しないと、今後資本主義社会での政党として生き残れません。

 これも既に社会的常識ですが、進んだ企業は「苦情は宝の山」と捉えています。おそらく共産党は私の「意見書」を「うるさい奴だな」誰かこれを止める奴はいないのか的な視点で捉えておられると思います。(これが旧社会主義社会なら逮捕されるような事例です)この様な考え方を克服しませんか、そこにしか共産党の未来はないと思います。(私のこの指摘に共産党は否定され、反共攻撃だと逆切れされるでしょうが、批判から学ぶという姿勢を共産党がもし持っておられれば、メールは即座に返すだろうし、その最初には必ず「ありがとうございます」が着くはずです。)

  ちなみに、党中央から頂いたメールは、私が主張するような立場で書かれていました。現代社会に通用する内容です。しかし地方の実態を是非知ってください。党大阪府委員会は未だに回答をしてきません。党大阪府委員会のホームページをご覧になったことがありますか。党大阪府委員会は、国民の意見を求めながら、最初から「返事をしない場合がある」と断りを入れています。

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 恐らく府委員会は、最初からその注意書きは行っている。我々の何処に落ち度があるのだという姿勢を取られているのだと思います。しかし市民から意見を求めておいて、どういう基準に基づいてその判断をするのか一切触れず、回答しないこともあるという姿勢は、江戸時代の目安箱よりも封建的ではありませんか。党中央はこうした実態を調査し、是非指導に入られることを期待します。

 まず政党とし、国民とどう立ち向かうのか、その辺の基本からの建て直しが求められていると思うのですが、是非この点についての党中央の考え方をお伺いしたいと思います。(こんなことに答えなければならないのは、党中央にとっては屈辱的だと思いますが、こうしたことの改善の積み重ねの中で党の再生はあると私は思っています。)

私は「意見書9」で以下の提案を行っています

1.インターネットを党活動の中にしっかりと位置づける。

  インターネットやツイッターの政治的な役割はすでに世界の政治情勢の中で証明されています。韓国の前大統領ノムヒョンがインターネットを活用し若者の支持を勝ち取ったことは有名ですが、最近では中東の政変(ジャスミン革命)がツイッターの影響を大きく受けたと報道されています。逆に中国などでは、ツイッターによる情報の伝達を国家体制維持に対する脅威と考え、押さえ込みを図っています。

 このような時代背景を正確に押さえる必要があります。

◆具体的には

(1)各級党機関は必ずインターネットのホームページを開設し、市民の意見を聞く窓口を設ける。(国会議員以下市会議員まで、必ず自分のホームページを持ち、情報発信とともに、市民に意見要望を受け付ける体制を確立する。)

(2)その際、国民からの要望等のメールに対しては、必ず当日にお礼のメールを返す。そのメールの内容が批判的メールであっても必ず御礼のメールを出す。当日回答できないものは、回答期日の返答を必ずいれる。

  以下略


 上記提案をより具体的に言えば、メールの回答フォームのようなものを作り基本をはずさないことです。(こんなことは社会人なら誰でも知っています。しかし共産党員はそんなことも判らないのが現状です。そうであるならフォーム集を作り、そこに当てはめて回答する。そのような手配が必要です。)

  こんな馬鹿げたことをしなければ成らないほど、今の共産党には社会的常識や、具体的名事務能力が欠けています。この間の、いっせい地方選での高槻市党が張り出したポスターの可笑しさや、ビラにしても主語述語がはっきりせず何を主張しているのか判らないものが多いです。更には震災復興が地方選の最大の課題といって出陣しながら、選挙が終わればそのことに全く触れないのは、政治的センスの無さというより、基本的な事務能力の欠如と見られます。

なぜ、こんな簡単なことに手をつけず、化石化した思考の持ち主だけで党の運営が行われているのか、理解に苦しみます。

昔良く、「衣の下に鎧が見える」と批判されましたが、メールに答えない対応はこの変形です。ニコニコ対応しながら、相手が敵だと察知したら、急に身構えてかたくなな姿勢をとる、もうこんな党風を克服し、「何でも聞いて」、「何でも答えますよ」位な、気楽な政党に脱皮しませんか。

最後に以下を付け加えます。

今、CSの番組で不破論文が取り上げられ、評価されていました。しかし同時に今回の原発事故は。津波だけでなく、津波が来る前に既に地震で壊れていた。という議論がなされています。これも私が「意見書8」で取り上げた点です。

「意見書8」の抜粋

 「原発は冷却水がなくなると炉心が溶けコントロール不能となる本質的危険をもった未完成な技術であることです。」これは極めて重要な指摘であり、選挙中に主張した「安全優先の原子力政策」が事実上破綻したことを認めたものです。しかしこの期に及んでも、「原発は冷却水がなくなると」と条件をつけたことです。今回の原発事故の原因がたまたま冷却水が無くなっただけで、原発の危険性はそんな単純なものではありません。

              

◆以下参考にM氏に対する私の回答を添付します。

 君のメール確かにもらった。しかし君は僕の思っているM氏ではない。人が変わったな。「貴方が思っている以上に超多忙です」という言い方は、正に上から目線です。私が要求したのは受け取ったという返事がほしい。それだけです。「インターネットを使いこなしているのですか」と貴方に問いただしたのです。

 メールを受けたら、まず「ありがとうございます。」返事が遅れる時には、「申し訳ありませんが○○の為に返事は遅れます。」この様な基本的ルールを守りませんかということを言ったのです。

 貴方はこの常識すら守らなかったから、私は攻撃し続けたのです。「こんな常識も守れない人に政治を語る資格がない」と言うのが私の主張です。これが市民から見放される最大の問題です。自分たちの「村」の中でだけ通用する論理ではダメで一般社会のルールを学ぼう、そこからしか再生のモメント働かないと思っています。

 忙しいのなら(めんどくさいのなら)返事は結構です。私は党の為にメールをしているつもりです。そんな真理さえわからない貴方に返事をもらっても意味がありません。貴方は政治家の基本をすでに失っています。市民から意見を頂けば、大切にし、丁寧に返事をするのが原則です。共産党は大衆に支えられた政党ではないのですか。私がこの間指摘した点は、決して無駄ではなく、そうした問題提起と戦う中で党は強くなるのです。

 他人に意見を言わさず、全て貴方が解決する手法では党は衰退するばかりです。私の問題提起に真摯向かい合い議論を行って、それを乗り越えていく中で党は強くなるのです。そうした視点が無く、「単なる苦情処理で忙しいな、めんどくさい」という中で回答されても、恐らく私の怒りを増幅させるだけでしょう。ますます私はパッシングしますよ。よく考えて返事してください。(「返事しない」ことも含めて)